2008年7月24日木曜日

茶臼山動物園


が到着したのが既に午後3時過ぎだったせいでしょうか、お客さん
はあまり多くはありませんでした。

 最初に、昨年拡張した駐車場を視察しました。約100台分が増
えたのですが、園長いわく、大変な効果があって、5月の連休中に
お待たせした車は、以前と比べてとても少なくなったようです。車
の長さと前後の車との距離を合わせ、車1台当たり6メートルと仮
定して計算すると、この駐車場を整備したことにより、約600メ
ートルほどの渋滞が解消できたのではないかと考えています。

 もう一昨年になりますが、5月の連休中に、私は孫を連れて茶臼
山動物園に行こうとしたのですが、途中で車が詰まってしまい、1
時間近くも動くことができず、どうしようもなかったという経験を
したことがあります。動物園の駐車場が満車で、入り切れない車で
渋滞していたのです。

 連休明けに担当者を呼んで話を聞いたところ、「駐車場を拡張し
たいと考えているが、なかなかうまく進んでいない。」とのことで
した(進まない理由には、市の予算の制約もあったのかもしれませ
ん)。
 私は、「自分が経験したから言うわけではないが、動物園にはも
う二度と行きたくないという人を増やしているのではないか。そし
て、あの県道を使っている住民の皆さんの迷惑は、計り知れない・
・・何が何でも駐車場を拡張すべきだ。」と伝えておきました。

 その後、予算を確保し、地権者の方々のご了解もいただくことが
でき、駐車場を拡張することができたわけです。そして、この約
100台分が効果を発揮したようですから、地域の皆さんにご迷惑
をお掛けしている度合いも、少しは減ったのではないでしょうか。

 駐車場を視察した後、担当の公園緑地課と、指定管理者として動
物園の運営を委託している市開発公社のスタッフと一緒に園内をひ
と回りしました。
まなリフォームが必要になってきています。ライオンとトラの檻
(おり)の前では、檻の位置を変える構想について、話を聞きまし
た。その構想は、「この檻の反対側には、雄大な景色を眼下に見る
ことができる絶好の場所があるが、現在は生かしきれていない。そ
こで、この景色を背にして檻を配置し直し、ライオンやトラだけで
なく、この景色も楽しんでいただけるようにしたい」というもので
した。確かに良い考えかもしれません。

 動物の見せ方も開園時とは変わってきています。これは、日本の
動物園で最多の入園者を誇る北海道旭川市の旭山動物園の影響もあ
キリンやシマウマなどがいるアフリカ平原コーナーでは、キリンの
エサやりが体験できるようになっています。
 私は初めてだったのですが、このエサやりは楽しかった。高い台
に登ってエサになる木の枝を用意すると、キリンは知っていて、す
ぐに寄ってきて首を伸ばしてくるのです。枝から葉っぱを器用には
がしてムシャムシャ・・・。キリンの舌があんなに黒い(青っぽい)
とは知りませんでした。動物を眺めているだけでは味わえない、知
ることができない経験でした。

 そして、話題のレッサーパンダ。6月30日に、千葉市動物公園
から「風鈴(フウリン)」が来園しました。「風鈴」のお父さんは
後脚だけで立つことで有名になった「風太(フウタ)」君。お母さ
さんの故郷「茶臼山」に里帰りすることになり、来園したのです。

 レッサーパンダ舎では、もう一つ、うれしい話題があります。レ
ッサーパンダの赤ちゃんが2頭生まれたのです。まだ、公開されて
いませんし、私も見せていただけなかったのですが、飼育係の職員
の話ではとてもかわいい赤ちゃんのようです。レッサーパンダ舎の
前には、赤ちゃんの様子を見ることができるモニターがあります。
皆さん、ぜひご覧ください。

 このレッサーパンダの獣舎も、来年度、新しく造る計画がありま
す。飼育頭数も大幅に増やし、レッサーパンダをいろいろな見せ方
で展示する予定です。その第一弾として、今回、「風鈴」が里帰り
することになったもので、「風太」のように立つレッサーパンダと
して人気を集めることが期待されています(ただ、「風太」が少し
有名になりすぎたため、商業利用にもなっていることを批判してい
る論調もあるようです)。

好都市提携をしたときに、先方から贈られたのが始まりとなってい
ンダの飼育地になっているとのことです。
 今後さらに繁殖させるには、血統が近すぎるといけないというこ
とで、他の動物園と協力して計画を作り、相手を選んで、やりとり
しているのだそうです。最近では、オスの「セイタ」が、婿入りの
ために北海道札幌市の円山(まるやま)動物園へ旅立ちました。元
気で良い子をつくってほしいものです。

 この日は、これらのほか、東京都多摩動物公園からお嫁に来たチ
ンパンジーの「カコ」や、栄村で不幸にも親熊を失って保護された
2頭の小熊(近年の熊の出没被害のことを考えると複雑な気持ちで
したが、とてもやんちゃな、かわいい熊たちでした)、長野県在来
の鶏の一種で、長い鳴き声が特徴の信州唐丸(とうまる)などを、
それぞれの動物の性格や裏話などの説明を聞きながら見て回りまし
た。

 短い時間だったのですが、職員の説明を聞きながら園内を回ると、
動物たちをより一層身近に感じることができましたし、一味違った
動物園を見たようにも思いました。
 私は、以前から観光地には「語り部」が必要だということを申し
上げてきました。名所や旧跡などに行くと、名物「語り部」がいて、
おもしろおかしく、そして分かりやすく解説をしてくれることがあ
ります。この解説により、その場所の印象がより深くなったりする
ものです。動物園でも同様に、「語り部」の存在は大切だと感じま
した。
職員の説明をお聞きいただけるイベントもありますので、皆さん、
ぜひご参加ください。きっと、より深く動物園を楽しんでいただけ
ることと思います。

されることになっています。この研究会には、秋篠宮さまもおいで
契機に動物園をリフレッシュするべく、園長以下、大いに張り切っ
ています。動物園、植物園、恐竜公園、そしてマレットゴルフ場・
・・茶臼山はさらに楽しい場所になっていくでしょう。

 ただ、この辺りは、以前、大規模な地滑りがあり、長い間その復
旧工事を進めてきた場所なのです。そのため、土地を利用するには
いろいろ制約せざるを得なかったことから、動物園などを整備して
きたのです。さらに、山の中腹を利用しているということもあり、
動物園や植物園など、配置されているそれぞれの施設をつなぐ動線
は、必ずしも機能的になってはいないと感じています。しかし、逆
に考えれば、その動線を見直して、すべての施設の関連がよくなれ
ば、もっと素晴らしい場所になるとも考えています。
 今後、今ある施設を有効に活用できるようアイデアを出し合いな
がら、さらに皆さんに楽しんでいただける場所にしていきたいと思
っています。