2014年7月7日月曜日

徒然の記 №30 市長退任とその後について


【宗教法人や政治団体の組織について】

  私の務めさせていただいている役職の中に、宗教関係のものがいくつかあります。でも私にとっては、一番、遠い存在であり、あまりお手伝いできることではないなあ、といつも感じているのですが・・・ただ歴史は昔から好きですから、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教、そして仏教等について、特に世界の宗教の歴史については、興味がありますが、個人の信仰心については、あまり信心深いほうであるとは思っていません。

ただ仏教については、家が昔からお寺の檀家であったことから、仏教を信じることが当たり前でして、そのことにあまり疑念を感じてはいません。従って信仰心もそれほど厚いとは思っていませんで、どちらかというと、寺の護持に務めることが我が家の義務と考え、お金集めを含め、お手伝いをしてきたということでしょう。

 南無阿弥陀仏の“南無”という言葉は、理屈を言わず全てを貴方にささげます・信じますということだそうです。即ち「阿弥陀仏」に全てを捧げます、南無妙法蓮華経とは「妙法蓮華経」に全てを捧げます・・・そんな意味だと、昔聞いたことがあります。私みたいに理屈ばかり言っている者は、“信仰心”が足りないということなのでしょうか。

  先日、私が責任役員を務めている本願寺長野別院のご輪番が交代され、そのご挨拶にお見えになったとき、いろいろお話しさせていただきました。

長野別院の責任役員だった私の父が、亡くなったのは、昭和37年12月25日、48歳の時でした。息子の私は、大学4年生、まだ学生服を着ていました。

亡くなった後、新年になって松が取れてから父の葬式を行い、終わってしばらくしたら、別院から呼び出しがあり、出かけて行きましたら、大勢の方が講堂に集まっておられ、会議中でした。

正面で下りむきに構えておられた、羽織袴の立派なお年寄り(後でわかったのですが、お寺の参与・倉石十七郎氏)が座っておられ、議長役のように感じました。私は、遅刻したわけではないのに、なぜ会議が既に行われているのは、どうしてなのかなあと思いながら、会場の後ろの隅にそっと座りました。

倉石さんが「そこへ来たのは、鷲澤君だね。こちらへ来なさい」と御自分の横の席を指されました。何もわからない私は、言われるままに席についたのですが、倉石さんから「今ここで相談した結果、貴方をこのお寺の大総代にすることに決まった。あとはうまくやりなさい」・・・何の説明もないまま、何も分からず・・・私の参与・責任役員の就任が決まってしまい、以来、すでに50年間以上、務めさせていただいているわけです。途中、任期もあるはずなのでしょうが、なんの相談もなく、惰性で続いてしまったのでしょうか。

別院の檀家は1,000件以上あり、かなり、大きなお寺だと思いますから、立派なお檀家も沢山おられますので、何度か大総代を変わってほしいと、いろいろな方に申し上げたのですが・・・いまだに実現していません。お寺がもし停滞しているとすれば、それも原因の一つかもしれません。
 
(話は違いますが、七年に一度の善光寺御開帳の折、松代から回向柱が奉納されるしきたりになっていますが、その「回向柱を奉納する奉賛会」を立ち上げるときの会長人事の話しですが、何の根回しもなく、御開帳終了後、打ち上げ会が行われ、その宴会の席上、会長が、突然、次の会長を指名してきまるのだそうでして、私が就任したお寺の大総代の話と同じだなあと思いました。回向柱の場合は、お金集めが大切な仕事で、中心人物として、皆の信頼が集められる人かどうかについて、時の会長の判断が求められる場面なのだろうと思います。あの人のいうことならしょうがないと思える方が歴代、指名されてきたわけで、長い歴史をもつ組織は、結局人によって成り立っているということでしょう)

 私の場合は、世襲制でよいということだったのでしょうが、果たしてそれでよかったかどうか、個人的には疑問を感じているところです。世襲制の是非については、組織の活性化を含めて、考えないといけない時期になっていると感じています。

 ただ、時代は変わってきていますよね。何事もオープンに、説明責任を果たさなくてはならない時代だと言われていますが、何事も公募することが大切という風潮には、疑問を感じますが、前例重視というのも、どんなものでしょうか・・・、何事も、場合によるなあと感じているのは私だけでは無さそうです。

お寺が、あるいは宗教団体が、停滞しているのかどうか、議論のわかれるところではありますが、長い歴史・慣習等との関係で、それを維持してきているということも大切だろうとは思いますが・・・どんなものでしょうか、未だにわからないことの一つです・・・

  そのほか一番問題があるのは、公益法人ではありませんが、政治団体でしょう。

政治団体については、いろいろ問題があるように感じています。

  選挙と金の問題は、根が深いですよね。「東京都知事選」での猪瀬さんや、みんなの党の渡辺代表の借金問題、法的にはよくわかりませんが、桁違いの大きなお金が動いていること、お金をもらうことと借金することがどうちがうのか、資金管理がきちんと出来ていたのか・・・個人のお金か、選挙資金か、また選挙資金か政治活動資金か・・・お金に色はついていないのですから、わけのわからない話しですよね。

 法的な問題はさておき、道義上はどう考えても“おかしい”と・・・というより説明がつかない、個人がなんであんなお金が必要なのか・・・と言うのが、皆さん感じていることでしょう。