皆さんに、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。それ
は、今年の10月に日本司法支援センター(愛称・法テラス)長野
地方事務所が開設されることです。
この日本司法支援センターは、総合法律支援法に基づき設置され
るもので、これまでどこに相談したらよいか分からず困っていた人
に「各種相談窓口を無料で紹介」する機関になるようです。司法制
度改革としては画期的な業務を行うということで、裁判員制度など
と並んで司法の民主化を進める大切な機関だそうです。愛称は「法
テラス」というのだそうですが、失礼ながら法務省が考えたにして
は、しゃれたネーミングにびっくりしています。
約1年半前、弁護士さんや司法書士さん等が中心になって、設立
のための準備会が立ち上がったとき、私・長野市長も、準備委員と
いうことでご指名いただき、長野市として開設に向けてお手伝いし
てきました。「法テラス」は、県弁護士会、同司法書士会、消費生
活センターをはじめ社会福祉協議会、法務局といった県内の400
を超す団体、機関の相談窓口をデータベース化し、ケースに応じて
紹介するとのことで、既に2回のプレ大会も実施し、着々と準備が
進んでいるそうです。
開設場所は、もんぜんぷら座の4階にということになって、長野
市が準備し、借りていただくことに決まり(もちろん家賃はいただ
きます)、秋には内装を含め完成させて引き渡せるように、既に今
年3月工事契約を済ませました。
このもんぜんぷら座4階には「法テラス」のほか、長野市の消費
生活センター、市民相談(法律・税務・登記・公証)、行政相談も
市役所から移転併設し、住宅総合相談窓口、雇用相談総合窓口も新
設します。さらには若里市民文化ホールにある(財)ながの観光コ
ンベンションビューローの本部も同フロアに入ることになりました
(若里のコンベンションビューローの事務所がある場所は、貸し室
として稼動することになります)。もんぜんぷら座の4階以上の利
活用については、費用対効果の面から迷っていたのですが、素晴ら
しいお話をいただいたことを契機に、活用することを決めましたの
で、さらに人が集まる拠点となっていくことを期待しています。
さて、話は変わりますが・・・・・・・・・・・・
先週末に、今夏の長野県知事選に向けた動きがありました。23
日の定例記者会見で記者さんの質問に答えてお話ししましたが、ど
うも私の思いとは違う方向に伝わってしまう危惧を感じましたの
で、現段階の私の真意を書かせていただきます。
(1)現状について
若林健太氏が出馬について正式宣言をされました。しかし現段階、
市民団体が推薦している人は、直接意思表示をしているかどうかは
別にして、若林氏を含め10名前後おられます。それぞれ立派な人
が多く、多くの県民は迷っているのが、実態と感じています。
自民・民主両党も、迷っており、現段階では共通の候補者を選ぶ
調整の時期ではないと判断しておられるのではと感じています。
考える会の皆さんも昨年秋以来、何とかまとめたいということで、
本当に真摯(しんし)な努力をされております。現段階までの努力、
そして出されたコメントには心からの敬意を表します。
(2)候補者による討論会開催について
私が主張していた候補者による討論会開催については、何人かの
市長仲間から、出ようとしている人、あるいは出馬をお願いしてい
る人に対してその開催は失礼である、肝心の方は出席しないであろ
う・・・と忠告されました。
何人かの候補と目される方に直接意見をお聞きしましたが、その
討論会に出るとすれば、現職を辞してからでなくては出られない・
・・との意見でありました。それでは私たちが一本化を目指してそ
の舞台を作ることは、皆さんに失礼だし、責任が重過ぎて無理であ
るということで、現段階では開催を諦めざるを得ないと思っていま
す。当面は一本化が自然の流れの中で行われるように、見守ってい
きたいと思っています。
(3)現実に多くの市民団体が動き出している状態で、一本化は出
来ない、またやってはならないと感じています。新しい長野県をつ
くるという立場で多くの人が活発に運動するべき時期であると思っ
ています。
(4)現在は出馬意志を明確にする方がようやく出始めた時であり、
もっと多くの人が意思表示をしてほしい、そして新しい長野県のニ
ュー・リーダー像が、県民の前に明らかになり、自然に収斂(しゅ
うれん)していくことに期待したいと思います。
2006年5月25日木曜日
二つの動きについて
2006年5月18日木曜日
長野市の道路状況
最近、国の予算を論じる場合、ガソリン税等の道路特定財源を、
一般財源(注1)にするとか、しないとか、いろいろ論じられてい
ます。理由は財政が厳しい折、特定財源を用途を決めずに自由に使
える財源にしたい・・・言い換えれば道路予算を減らしていこうと
いうことでしょう。
確かに国の財政が火の車の折、財政運営上は、特定財源というこ
とで縛られたくない、自由度を高めておきたい・・・ということは、
理解できます。
しかし、二つ問題があるようです。一つはこの税金を払っている
のは、自動車関連業界や自家用車の使用者が多い。すなわち道路を
整備することでメリットを受ける人達ですから、高い税金の支払い
を甘受してきた、道路に使わないなら、減税すべきだという論理で
す。正論でしょう。しかし、減税してしまえば、財源は無くなって
しまう。
もう一つは、道路はまだ足りない、もっと道路予算が欲しい・・
特に地方の場合はこの要望は痛烈です。長野市が毎年30地区で行
っている市民会議でも、道路問題について意見・要望が出ない地区
が少ないぐらいです。地域の生活道路の整備はまだまだ必要という
のが、実態でしょう。
そこで今回は、長野市の道路事情について書いてみました。
道路には、道路管理という区分から国道、県道、市道とあること
は、既に何度か書いています。
長野市が行っている道路整備には、都市基盤施設として、市が何
十年という長期的視野を持って広域にわたる都市像を検討し、都市
計画法に基づいて、あらかじめ位置・経路・幅員などを決定し、計
画的に整備していく道路(都市計画道路)と、地域の課題に対応し、
皆さんの要望をお聞きしながら、実情に応じて整備していく道路(
都市計画道路以外の道路)があります。
長野市は毎年40~50億円くらいを都市計画道路以外の市道の
整備に充てています。大変大きな数字ですが、整備が完了するまで
には程遠いというのが実感です。そこで、あとどのくらいの年月、
予算を道路事業に充てていけば良いのか、特に今回は市民の皆さん
からご要望の多い地域の生活道路(都市計画道路以外の道路)につ
いて、概算の数字を作ってもらいました。
長野市の市道の総延長は、3,729.8kmです。そのうち改
良済みの(注2)市道は1,763.9kmで47.3%、未改良
市道は1,965.9kmで52.7%です。実に半分以上が未改
良なのです。
次にその未改良市道1,965.9kmの内訳を見てみますと
(1)現況道路幅員4.5m以上のものは、
64.7kmで 3.3%
(2)現況道路幅員1.8~4.5m未満のものは、
1,578.1kmで80.3%
(3)現況道路幅員1.8m未満のものは、
323.1kmで16.4%
となっています。
(3)の現況道路幅員1.8m未満のものは建築後退義務もなく、
里道(赤線)あるいは飯綱山の頂上までの登山道も入っているので、
当然整備すべき道路ではないでしょうから、これは整備対象外とし
て計算してみました。
(1)の現況道路幅員4.5m以上のものは、
全幅7m、有効幅員6mの幹線道路として整備すると仮定し、
工事費1m当たり約30万円の工事費がかかるものとして計算す
ると、194億円。
(2)の現況道路幅員1.8~4.5m未満のものは、
全幅5m、有効幅員4mの生活道路として整備すると仮定し、
工事費1m当たり約25万円の工事費がかかるものとして計算す
ると、3,945億円。
(1)+(2)の合計事業費は、1,642.8kmで、
4,139億円となりました。
気の遠くなるような数字です。現在のペースでいけば、100年
近くかかる話です。生活道路をすべて改良しなくてはならないかど
うか疑問は残るところですが・・・でもこの数字には用地費も入っ
ていますから、それほど的外れの数字ではないと思います。長野市
としては、過去にはこういう数字を作ったことが無いようでしたか
ら、概略とはいえ、分かっただけでも進歩かもしれません。
道路整備と話は違いますが、同じインフラである下水道について
は、市民の公平感を満たすためにも、とにかく早くやりたいと考え、
年次計画を立てて進めてきました。そのため、かなり整備計画が明
瞭になり、平成15年度を初年度として15年計画、すなわち平成
29年までには完了するということになりました。現在、さらに短
縮することを検討中というところまで進み、当初の漠然とした20
年計画なるものより、かなり早くなりそうです。
その前例を道路にも適用できないかと考えたのですが・・・しか
し道路整備については、以上の数字からみても、とても年次計画を
立てられる状況ではない実態が分かりました。
ちなみに、合併市町村別に地区別事業費を試算してみますと、
長野地区は1,207.6kmで 3,018億円、
豊野地区は 64.5kmで 163億円、
戸隠地区は 217.6kmで 550億円、
鬼無里地区は 61.7kmで 154億円、
大岡地区は 100.8kmで 254億円
となっています。
長野市では、(1)の幹線道路と(2)の生活道路のうち地域の
骨格となる道路を当面の整備対象と考えていますが、それだけでは
市民の皆さんが納得してくださるとは思えません。その他の生活道
路についても整備していかなければならないと思います。
国の道路特定財源問題についての議論は、無駄な高速道路の建設
をやめようという議論に片寄っているのではないか?と心配してい
ます。
確かに長野市にとっては、高速道路問題についてはオリンピック
のおかげもあって一応満足すべき状況といえるのですが、だからと
いって高速道路予算は減らしてもよいというのは、長野のエゴと言
われても仕方ありません。時間がかかっても、それぞれの地域住民
が必要としているのであれば、いずれは計画通りの道路を整備する
べきだと思っています。
私の申し上げたいのは、高速道路だけではない、生活道路を含め
た道路予算は、まだまだ必要なのだということです。
(注1)一般財源と特定財源・・・一般財源とは、歳入のうち市民
税・固定資産税などのように使途が特定されず、どのような経費
にも使用することができる資金のことをいいます。特定財源とは、
一般財源とは異なり、道路整備事業等に対する国・県補助金など
のように使途が特定される資金のことをいいます。
(注2)改良済み・・・有効幅員が4メートル以上確保されていて、
両側に側溝が設けられているものをいいます。
2006年5月11日木曜日
戸隠、鬼無里へ
5月1日、戸隠に視察に出掛けました。
初めに「戸隠昆虫自然園」を訪問しました。この自然園は、山口
文男さんが個人の力で設置したもので、前から話には聞いていたの
ですが、行ったことはなく、どこにあるかも正確には知りませんで
した。山口さんは市内で長く司法書士としてお勤めになり、現在は
長野市選挙管理委員長もお勤めいただいている方で、私とは青年会
議所時代から30年来の古いつきあいです。
山口さんは、50代半ばになったとき、息子さんが司法書士事務
所を継いでくれて、ある程度自由な時間を得たので、自分は生涯の
趣味である「蝶」とつきあっていこうと決意されたそうです。ご自
身が旧戸隠村出身だったこともあって、当時の戸隠村に相談され、
以来市内での仕事(選挙管理委員会や司法書士の仕事)の傍ら、昆
虫自然園の建設に努力してこられたとのことです。
場所を選定し、土地の取得からはじめ、現在、敷地は約2ヘクタ
ールとのことです。既にログハウス造りの幾つかの建物が整備され
ていますが、大部分は自然観察路で「整備された原野」という感じ
で、蝶の好きな植物、あるいは卵を産み付ける植物を育て、そこに
蝶が舞っている、山からの雪解け水が流れる小川が敷地内を流れて
いる・・・うまく表現出来ませんが、その風景は私が子供の頃、近
くの里山にあったものでした。一般公開は平成8年からで、子供た
ちを中心に年間5千人ほどの見学者があるそうです。
山口さんの収集された蝶が展示されている標本展示館、生態飼育
館、研修棟、そして山口さんが作業に来られたとき泊まる管理棟・
・・等がありました。展示館の中には、山口さんの「お宝」と言っ
てもよい標本が並んでいました。
自然園全体に山口さんの思いがこもっていて、よく一人で作り上
げたものだと感心しました。私の訪問中、田中さんという仲間の方
も訪ねてこられ、一緒に2ヘクタールの山地を歩き、蝶や草花、樹
木の話を聞きました。私は蝶や草木については、全くの門外漢でし
たが、約19年間の山口さんの努力に文句無く脱帽でした。
山口さんがご自分の心境を語った文章がありますので引用させて
いただきます。
『山野を駆けめぐった昆虫少年も、やがて司法事務所を開設して、
日本の高度成長期を夢中のうちに過ごした。息子が事務所を継ぐこ
とになり、改めて信州戸隠の故郷をみつめた時、ふるさとの緑がま
ぶしく映え、幼少期の自然への思いをよみがえらせてくれた。これ
がこの地に昆虫自然園をつくろうと思ったきっかけとなったのであ
る。』
管理棟のベランダで、眼前に広がる戸隠連峰を見ながらお茶をい
ただいて、苦労話をお聞きしました。
バードラインに沿った場所にあるそば博物館「とんくるりん」で
昼食。ここは旧戸隠村が整備した施設ですから、現在は長野市の施
設ということになります。館長の説明を聞きながら、そば博物館を
見学して、お客さんの入りを気にしながら、また、そば打ちをやっ
ている方々を横目に、昼食のそばに舌鼓を打ちました。
「とんくるりん」をあとに戸隠水源地の視察をしました。旧戸隠
村時代(大正4年)から長野市の水源地となっているもので、現在
は飯綱、芋井地区に給水して、往生地浄水場に入っており、主とし
て長野市の善光寺周辺地域の給水を担当しています。合併前の戸隠
村長さんが私の所へ来られた時、われわれの先輩は戸隠の一番良い
水を長野市に売ってしまって・・・と嘆いた水源です。
続いて戸隠牧場方面へ。まず牧場に隣接するガールスカウトの施
設を見学しました。ガールスカウト日本連盟の石井会長、北野事務
局長(文部省出身とのこと)のお話を伺い、施設を見学しました。
宿泊施設もあって、ガールスカウトの教育の場としては立派なもの
です。また、ここはガールスカウトの会員であられた善光寺大本願
のお上人様が、度々訪問されていることは以前から承知していまし
たが、敷地内の少し奥にゆかりの「祈りの森」があるということで
した。
戸隠牧場とキャンプ場を視察しました。戸隠牧場は、明治42年
に村が国有林150ヘクタールを借り受け牧場を開設しましたが、
昭和17年に食料増産の畑にするために閉鎖しました。戦後の昭和
24年に組合立の牧場として再開しましたが、運営が困難となり、
村に107ヘクタールが移管になったことを契機に村営牧場として
昭和27年に開設し、現在は市営牧場となっています。全体面積は
国有林28ヘクタールを含む135ヘクタールとなっています。
子供の頃、私も何度かキャンプをした記憶がよみがえり、懐かし
くなりました。当時とあまり変わったという印象はなく、よく管理
されていると感じました。ただ今年は雪が多く、キャンプ場の稼ぎ
時の連休になっても雪が残っており、まだキャンプ客が大変少ない
ので経営的には苦しいとのこと・・・確かにまだ雪がありましたが、
その中でテントを張っている方もいらっしゃいました。
続いて戸隠森林植物園へ。ここは昭和39年、東京オリンピック
の年に国と県によって整備され、県の施設については、市がその管
理を委託されているもので、その後いろいろ改修されたようですが、
森林学習館の内容などはなかなか立派です。周りの森林は、前に歩
いた記憶がありますが、学習館は初めてでした。これならリピータ
ーも期待できる施設かなと思いました。
続いて鏡池へ。鏡池は戸隠一の景観ですと案内してくれた支所職
員が話してくれましたが、確かに鏡池の向こうに戸隠連峰が迫って
くる景観は圧巻です。今年はまだ寒いせいか、人出は少ないようで
す。
そのあと、緊急地方道路整備事業として行っている市道中村田頭
線の拡幅工事予定の現場を視察し、道路予算の必要性を痛感させら
れながら、市街地に戻りました。
翌2日は鬼無里へ、奥裾花自然園の開山祭に招待されました。途
中、今年1月7日に大雪の視察に来た土倉地区を川の反対側から見
ましたが、あの大雪は跡形もなくなっていました。あの雪の中で、
これから消火栓を掘りに行くとおっしゃった地域のおばあさんの姿
を思い出しました。
大雪の影響はいろいろな所で感じられました。裾花川の濁流がす
ごい勢いで流れていました。この流れの先が「夏目ヶ原浄水場」に
入るわけで、あの濁流がきれいな水道水に浄化されるのは、なんと
も不思議な気持ちでした。途中の岸壁には、雪解けの水を集めて、
たくさんの滝が出現していました。見事な景観です。流れの周りに
は崩れた場所も何カ所かありましたし、道路工事をやっている場所
もありました。長野市の中山間地には、崩れやすい地層もあるので、
住民の生活を守っていくことは大変であるということも改めて実感
させられました。
奥裾花自然園は、ご存じの通り日本一の水芭蕉の群生地ですが、
今年は雪のせいかまだ小さく、見ごろは5月半ばであろうとのこと
でした。
風間市議会議員(前村長)の話によると、この水芭蕉が発見され
たのは、昭和39年だそうで、それをきっかけに鬼無里観光協会が
結成されたそうです。その協会(現在は、鬼無里観光振興会)を中
心に、開山祭を毎年行ってきて、今年で40回目とのことでした。
今年の5、6月は千葉県の中学生の団体が鬼無里を訪れ、民泊しな
がら「ぶな」の植樹をする予定となっているそうです。
この2日間、戸隠、鬼無里を駆け足で見てまわりました。きっか
けは、山口さんの自然園の訪問でしたが、それにあわせて、両地区
の諸施設や行事を組み合わせてもらって、のんびり・・・とはいき
ませんでしたが、良い勉強をさせてもらったと思っています。皆さ
んもぜひ長野の奥座敷を楽しんでください。
2006年5月8日月曜日
メーデーでの挨拶について
5月1日、労働者の祭典「長野県中央メーデー」に出席させてい
ただきました。主催者で「連合長野」会長の近藤実行委員長の挨拶、
副知事の来賓挨拶のあと、私も市長として挨拶させていただき、そ
の中で今夏の長野県知事選について、述べさせていただきました。
反響が大きく、喋った私がびっくりしているのですが、どうも新聞
報道等のとらえ方が私の意図とは違うと感じましたので、補足させ
ていただきます。
メーデーでの挨拶の要旨
(1)県知事選における連合会長の近藤氏の努力を高く評価してい
ます。昨年秋頃から、いち早く行動を起こされ、諸団体・グルー
プの取りまとめに動かれていることに心から感謝しています。
(2)候補を一本化しようという動きは、民主主義の社会では好ま
しくないと感じています。ただ、現知事のあまりにかけ離れた行
動に対し、候補を乱立しないで一本化したい、それは多くの県民
の願いと感じており、特に市町村長にとっては、円滑なコミュニ
ケーションのとれない現県政がこれ以上続いたら・・・どうしよ
うもない、本当に困った状況にあるからです。一本化も、今回だ
けは許していただきたいと思っております。
(3)今噂になっている方々は、皆さん素晴らしい人達です。どな
たが知事になられても立派に職責を果たしていただけると思いま
す。ただそれぞれの背景があって、一本化は難しい面があります。
(4)近藤会長が世話人をやっておられる「輝く明日の長野県を考
える会」が昨年からいろいろな議論をされて、二つの原則、一つ
は長野県に軸足のある人、二つ目は多少は行政経験のある人とい
うことで、菅谷松本市長に白羽の矢が立ちました。「この人な
ら」ということで、多くの方々が説得に動いております。私もそ
の一人で、お願いに参りました。でも今のところ残念ながら、良
いお返事をいただけない。もう一度、松本市民が自ら、そして近
藤会長にも説得に動いていただきたいと思っています。
(5)もし、どうしても出馬していただけない場合、あまり考えた
くないのですが、近藤会長にもう一度ご苦労いただいて、統一候
補を作り出す努力をしていただきたいと思います。
(6)候補を一本化することはかなり難しい選択です。候補を絞れ
ば、多分「密室の談合」という言葉が飛び出すでしょう。そのこ
とに打ち勝たねばなりません。なるべくオープンな議論をしまし
ょう。
以上が、私の挨拶の要旨です。
私自身は、この挨拶についてのメディアの反応の大きさにびっく
りしています。基本的には菅谷市長へのラブコールといわれる部分
が大きく取り上げられ、後半部分が反映されていないという思いが
あります。そのため、菅谷市長に無用なご迷惑をかけてしまったこ
と、一部の新聞の間違った記事内容で、腰原大町市長(長野県市長
会長)にも迷惑をかけてしまったこと・・・おわびの電話をいれさ
せていただく仕儀になってしまいました。
私とすれば、密室の談合と言われないためにも、「考える会」の
過去の経緯・議論の中から、最良の方を選び出したのだということ
を、明らかにしたほうが・・・しかも「考える会」のメンバーでは
ない長野市長が(若干の相談を受けていた立場で、外からその議論
を知った立場です)申し上げた方が議論も進むのではないかと考え、
「考える会」の一部の関係者(近藤会長ではありません)には事前
に電話でお話しした上で、喋ったものです。
話の内容も、ほとんどの方(特にメディアは)が知っていること
を述べさせていただいただけで、目新しいことはないはずと思って
いました。若干浅慮であったかも知れません。ご迷惑をかけた方々、
前述の2名の方以外にも、「考える会」の方々にはご迷惑をおかけ
したこと、おわび申し上げます。
ただ一つ申し上げたいことは、「密室の談合」と言われないよう
出来るだけオープンにして、候補者の一本化に、もう一段の努力を
お願いしたいということです。
2006年5月2日火曜日
ゴールデンウイークです!皆さん、出掛けましょう
「善光寺花回廊 ~ながの花フェスタ2006~」
ゴールデンウイーク期間中のイベントとして、善光寺花回廊が華
やかに開催されています。このイベントは、地元商店街をはじめ、
関係団体や大勢のボランティアの皆さんの協力によって開催されて
いるもので、中心市街地活性化の起爆剤になっているものです。
2002年に始まった善光寺花回廊は、「善光寺表参道が花々に
埋めつくされる春」をテーマに、長野のまちを花で埋め尽くし、春
の風物詩として定着してきましたが、今年も4月29日から5月5
日までの7日間、中央通りや権堂アーケード通りを中心に、さまざ
まなイベントが行われています。
一昨年まで行われていました「インフィオラータ」に代わるイベ
ントとして、地元商店街やボランティアの皆さんがチューリップの
花びらなどを道路に敷き詰めて絵を描く「花キャンバス」を昨年か
ら実施しています。今年は5月3日から5日まで中央通りに展示さ
れますので、長野を訪れる大勢の皆さんに“長野の春”を満喫して
いただきたいと思います。
そのほか、関連イベントとして、中央通りの車道を一部開放して
イベント等に活用し、来街者の皆さんに楽しんでいただく「表参道
ふれあい通り」も5月3日から5日まで開催されます。このイベン
トは、「歩行者の回遊性の向上」を図るため、道路空間の開放、道
路と広場との連携、公共交通の利用促進などを目指して実施してい
るものであり、中央通りの「歩行者優先型道路」の実現に向けた社
会実験でもあります。
「善光寺花回廊」の会場となっている中央通りには、大門町に残
る空き店舗や使用されていない土蔵、町屋などを活用した、テナン
トミックスによる新しい商業施設であります「ぱてぃお大門」が昨
年11月にオープンし、中央通りの新しい名所としてにぎわいをみ
せています。また、東後町・権堂町A地区市街地再開発事業も、つ
い先日しゅん工し、間もなく入居者の方々が転居されてくるようで
す。中心市街地に住む人を増やしたいという長野市の考え方にもマ
ッチした建物です。そして、長野銀座A-1地区の市街地再開発事
業として、メディアと商業、公益施設が融合した複合施設「TOi
GO(トイーゴ)」も、今年9月のオープンに向けて整備が進めら
れており、新たなまちづくりの核施設として、市民や観光客の皆さ
んにご利用いただけるものと思っています。
本市の中心市街地は、イベントの開催も含め、にぎわいが徐々に
戻ってきていると実感しています。この「善光寺花回廊」が長野の
春を代表するイベントとして発展していくためには、多くの関係者、
ボランティアの皆さんのご理解とご協力が必要不可欠です。市とし
ましても、このイベントが更に発展していくよう、今後も支援をし
ていきたいと考えています。
善光寺花回廊は残り僅かな期間です。「花キャンバス」などの展
示や、フラワーカフェが開設されるなど、多彩なイベントが実施さ
れていますので、是非、街なかを歩いて楽しみましょう。
ところで、季節はずれのニュースですが、4月18日、戸隠、鬼
無里および大岡地区の雪害警戒本部を解散しました。今シーズンの
雪は各地に被害をもたらしましたが、長野市内でもかなり多かった
という印象です。昨年12月28日に地区雪害警戒本部を設置して
以来、雪害救助員の派遣、雪崩危険箇所重点パトロール、災害情報
の収集および伝達、広報活動、畑等の消雪を主な活動として取り組
んできました。車庫等の損壊及び河川の氾濫が31件、落雪等によ
る被害は、死者1名、負傷者20名でした。山間地においては、ま
だ残雪があり、融雪による状況変化が予想されますので、皆さん十
分注意してください。
4月22、23日、スペシャルオリンピックス(SO)冬季世界
大会・長野メモリアル第1回フロアホッケー大会(勇気の翼フロア
ホッケー大会)がホワイトリングで開催されました。SO冬季世界
大会が開催されてから1周年を記念して、日本全国からSOアスリ
ート等を集め、フロアホッケー大会を開催したもので、昨年のSO
冬季世界大会を一過性のものにしないようにという意図もあります。
主催はNPOスペシャルオリンピックス日本で、運営主体は「勇
気の翼フロアホッケー大会実行委員会」、後援は長野県、長野市、
県教育委員会、市教育委員会、そしてSO冬季世界大会長野支援基
金・SO支援機構という体制で行われました。
当日は安川大会名誉会長、SO日本名誉会長である細川大会会長、
三井SO日本理事長も出席され、小林敏枝実行委員長(清泉女学院
短大・助教授)のリーダーシップのもと、ボランティアの皆さんや
学生さんたちが大勢参加して、2日間の大会運営を支えてください
ました。競技役員もアイスホッケー関係者が多いようですが、本格
的な方々が取り組んでくださいました。
私は、開会式で、東は東京から南は大分、熊本まで、全国各地か
らお出でいただいたアスリートやパートナー(知的発達障害のない
方)の皆さんを心から歓迎する挨拶をさせていただきました。
大会には、トラディショナルチーム(アスリートのみで編成され
る)が8チーム、ユニファイドチーム(アスリートと同数のパート
ナーで編成される)が2チーム、それと長野市内の小中学校チーム
(広徳中・真島小・通明小・下氷鉋小)が参加しました。
私は開会式直後、安川大会名誉会長とスタンドから観戦させてい
ただきましたが、試合はなかなか迫力がありました。フロアホッケ
ーはスリルがあって面白いゲームです。このゲームの日本連盟も結
成され、本部は長野市におかれました。安川大会名誉会長のお話で
は、道具にお金がかかるけれど、基金があるので出来るだけ応援し
ていきたいと言ってくださいました。
まだ観客が少ないのが残念です。これから宣伝もしながら、ホワ
イトリングが満員になるくらいのお客様が来てくださるように、そ
んな魅力のある大会にしていきたいと考えています。