皆さんに、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。それ
は、今年の10月に日本司法支援センター(愛称・法テラス)長野
地方事務所が開設されることです。
この日本司法支援センターは、総合法律支援法に基づき設置され
るもので、これまでどこに相談したらよいか分からず困っていた人
に「各種相談窓口を無料で紹介」する機関になるようです。司法制
度改革としては画期的な業務を行うということで、裁判員制度など
と並んで司法の民主化を進める大切な機関だそうです。愛称は「法
テラス」というのだそうですが、失礼ながら法務省が考えたにして
は、しゃれたネーミングにびっくりしています。
約1年半前、弁護士さんや司法書士さん等が中心になって、設立
のための準備会が立ち上がったとき、私・長野市長も、準備委員と
いうことでご指名いただき、長野市として開設に向けてお手伝いし
てきました。「法テラス」は、県弁護士会、同司法書士会、消費生
活センターをはじめ社会福祉協議会、法務局といった県内の400
を超す団体、機関の相談窓口をデータベース化し、ケースに応じて
紹介するとのことで、既に2回のプレ大会も実施し、着々と準備が
進んでいるそうです。
開設場所は、もんぜんぷら座の4階にということになって、長野
市が準備し、借りていただくことに決まり(もちろん家賃はいただ
きます)、秋には内装を含め完成させて引き渡せるように、既に今
年3月工事契約を済ませました。
このもんぜんぷら座4階には「法テラス」のほか、長野市の消費
生活センター、市民相談(法律・税務・登記・公証)、行政相談も
市役所から移転併設し、住宅総合相談窓口、雇用相談総合窓口も新
設します。さらには若里市民文化ホールにある(財)ながの観光コ
ンベンションビューローの本部も同フロアに入ることになりました
(若里のコンベンションビューローの事務所がある場所は、貸し室
として稼動することになります)。もんぜんぷら座の4階以上の利
活用については、費用対効果の面から迷っていたのですが、素晴ら
しいお話をいただいたことを契機に、活用することを決めましたの
で、さらに人が集まる拠点となっていくことを期待しています。
さて、話は変わりますが・・・・・・・・・・・・
先週末に、今夏の長野県知事選に向けた動きがありました。23
日の定例記者会見で記者さんの質問に答えてお話ししましたが、ど
うも私の思いとは違う方向に伝わってしまう危惧を感じましたの
で、現段階の私の真意を書かせていただきます。
(1)現状について
若林健太氏が出馬について正式宣言をされました。しかし現段階、
市民団体が推薦している人は、直接意思表示をしているかどうかは
別にして、若林氏を含め10名前後おられます。それぞれ立派な人
が多く、多くの県民は迷っているのが、実態と感じています。
自民・民主両党も、迷っており、現段階では共通の候補者を選ぶ
調整の時期ではないと判断しておられるのではと感じています。
考える会の皆さんも昨年秋以来、何とかまとめたいということで、
本当に真摯(しんし)な努力をされております。現段階までの努力、
そして出されたコメントには心からの敬意を表します。
(2)候補者による討論会開催について
私が主張していた候補者による討論会開催については、何人かの
市長仲間から、出ようとしている人、あるいは出馬をお願いしてい
る人に対してその開催は失礼である、肝心の方は出席しないであろ
う・・・と忠告されました。
何人かの候補と目される方に直接意見をお聞きしましたが、その
討論会に出るとすれば、現職を辞してからでなくては出られない・
・・との意見でありました。それでは私たちが一本化を目指してそ
の舞台を作ることは、皆さんに失礼だし、責任が重過ぎて無理であ
るということで、現段階では開催を諦めざるを得ないと思っていま
す。当面は一本化が自然の流れの中で行われるように、見守ってい
きたいと思っています。
(3)現実に多くの市民団体が動き出している状態で、一本化は出
来ない、またやってはならないと感じています。新しい長野県をつ
くるという立場で多くの人が活発に運動するべき時期であると思っ
ています。
(4)現在は出馬意志を明確にする方がようやく出始めた時であり、
もっと多くの人が意思表示をしてほしい、そして新しい長野県のニ
ュー・リーダー像が、県民の前に明らかになり、自然に収斂(しゅ
うれん)していくことに期待したいと思います。