2004年1月29日木曜日

「じゃん・けん・ぽん」での移動市長室


 1月20日(火)、もんぜんぷら座にある「じゃん・けん・ぽん」
を訪問しました。移動市長室ということで、運営委託しているNPO
法人のスタッフの皆さんやお子さんを連れておいでになっている
お母さん方から、いろいろなお話をお聞きしました。

 2階のこども広場の運営については、民間の方に運営をお願いし
たいと考え公募をしたところ、NPO法人「ながのこどもの城いき
いきプロジェクト」が手を挙げてくださいました。他に競合する団
体の応募がなく、いろいろ調査させていただいた結果、適当と判断
し、お願いすることになりました。

 このNPO法人は長野市がもんぜんぷら座を取得する前から、
「こどもの城」の必要性を行政に提案し、是非つくって欲しいと陳
情されていました。スタッフもかなり充実していて、小児科のお医
者さん、看護師、保育士、ボランティア等、多くの専門家が関係し
ておられ、運営方針もしっかりしていました。名称は公募によって
「じゃん・けん・ぽん」という可愛い名称に決まり、スタートをいた
しました。

 さて、「じゃん・けん・ぽん」がスタートして約8ヶ月が経過し
ましたが、評判はなかなか良いと評価しています。スタッフの皆さ
んは明るく親切ですし、手作りの遊具や本を用意して子どもが楽し
く過せるような配慮を充分して下さっているように感じます。現状
では、行政がやるよりはるかに低コストで、市民満足度を上げてく
ださっていると感じています。月間の来場者も予想を上回る
5,000人以上ということで、市民の皆さんの評価も大変高いよ
うです。私個人とすれば、こんなに需要があったことに正直びっく
りしているというのが本音です。運営面で子育て教室を開いたり、
相談コーナーを設けたり、また、いろいろなイベントを開催するな
ど、適切な工夫をしていることも、子育て支援施設としての役目を
果たしていただいていると思いました。

 移動市長室では、まず運営スタッフの皆さんのご意見をお聞きし
ました。利用されているお母さん方から言われていることとして、

 1.素晴らしい場所に素晴らしい施設が出来て感謝している
 2.託児所をやって欲しい
 3.いろいろな年代の子どもがいるので、それぞれに合うプログ
   ラムが欲しい
 4.大人のトイレが足りない、等の意見がありました。

 駐車料金を無料にして欲しいという意見もあるようです。また、
長野市がやっているファミリー・サポート・センター(勤労者女性
会館しなのき内)の機能をこの場所に移したらどうか、という興味
深い提案もありました。

 引き続いて、子ども達が遊んでいる場所で、お母さん方のご意見
もお聞きしました。やはり多かったのは、託児機能が欲しいという
ことでした。お孫さんを連れてきておられたお祖父さんは、寒い日
にはこういう場所が大変ありがたいとおっしゃっておられました。

 全てを満足させることは難しいのですが、一番多かった託児機能
が欲しい、ということについて私の考えを述べさせていただきます。
確かに保護者の皆さんが、この場所にお子さんを預けて、近所で買
い物をしたり、美容院へ行ったり、ちょっとした息抜きをしたいと
いうお気持ちはよく分かりますし、そのことはこの地域の賑わいを
つくりたいという最初の趣旨にも合っていると思います。場所の確
保は可能だろうと思いますし、有料でやるとすれば、特にコスト的
には問題は無さそうです。

 ただ、調整をしないとまずいのは、既存の保育所に一時保育とい
うことで、お子さんを預かるシステムをお願いしていることです。
保育所や幼稚園と競合することになってしまっては本末転倒ですし、
結果としてお子さんとのコミュニケーションを減らしてしまうこと
になることも心配です。新しい施設ですから、新しいことを始める
とすれば、関係機関と充分調整をしてから結論を出したいと考えて
います。

 「じゃん・けん・ぽん」に限ったことではありませんが、行政サ
ービスを行う場合、民間の経営を圧迫することは最小限にしなくて
はいけない、と常に考えています。あわせて、無料のサービスとい
うことも最小限にすべきではないか、とも思っています。全てのサ
ービスにはお金がかかっています。どこまで無料にすべきか、難し
い問題です。


もんぜんぷら座の経緯については、メールマガジン第60号にも掲
載しておりますので、バックナンバーをご覧ください。
https://wwws.city.nagano.nagano.jp/mail-mgz/backno/2003/0605095557.html

もんぜんぷら座の情報は、http://www.monzen-plaza.com/ に掲載さ
れています。