2004年1月8日木曜日

新年にあたって考えたこと


 新年明けましておめでとうございます。皆様には、お健やかに新
年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 年末から年始にかけて、過去2年間を振り返り、新しい年に何を
やらなくてはならないか整理してみました。市政は総合行政ですか
ら、全てを考えることは当然ですが、そうなるとどうしても総花的
になってしまいます。それでは皆さんに私の意図が理解していただ
けないと考え、誤解を恐れず敢えて絞り込み、箇条書きで書かせて
いただくことにしました。

         3年目の市政運営

(Ⅰ)必要な視点(私達の考え方)
 1)市民と行政のパートナーシップ(公益を支えるのは両者の
   協働)
 2)厳しい財政状況の認識(入りを計りて、出ずるを制す)
 3)市職員・市民の意識改革(CS(市民満足)精神と自立の
   心構え)
 4)透明性・公開性・説明責任・説得責任(企画段階や負の情
   報をどこまで)

(Ⅱ)具体的な基本政策
 1)市町村合併と都市内分権(平成16年度中の合併実現と都
   市内分権への理解)
 2)行政改革の継続と民間活力の導入(聖域なき改革)
 3)ごみ問題の解決(長野広域連合での合意に基づき、市内に
   焼却施設を建設)
 4)公共交通機関の再生(都市のインフラとしての位置付け)
 5)教育問題に係る合意作り(小学校統廃合と皐月高校の市民
   合意)

(Ⅲ)方向性はほぼ決まっていて、やり遂げなくてはならない政策
 1)最大産業としての観光業の育成(当面の景気回復策、エコ
   ール・ド・まつしろ)
 2)コンピュータ・システム、通信回線の整備(電子市役所の実現)
 3)入札制度の改革(公平・公正そして地域産業の育成)
 4)スポーツを軸としたまちづくり(底辺拡大とアスリートの
   養成)
 5)自然を生かしたまちづくり(自然志向、健康ブーム、合併、
   森の育成)
 6)中心市街地の活性化(新しい都市の核づくり)
 7)障害者ネット(障害者向けのインターネット利用通報シス
   テム)の整備
 8)次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画の策定
 9)基幹及び生活道路の整備(公共事業の振興策)
10)上下水道事業の整備(下水道普及率100%)
11)広報・広聴制度の充実(分かりやすい行政)

 危機管理も大切です。地震対策を考えるだけでも建物の耐震工事
を急ぐ必要性や緊急備蓄の充実や自主防災組織の拡充も重要ですし、
消防や救命活動の充実も求められています。国民健康保険、生活保
護、老人介護、医療体制の充実などのセーフティーネットの整備と
いう意味で重要だと思います。

(Ⅳ)手段が分からないけれど、やらねばならぬ政策
 1)景気をよくしたい
 2)健常者と障害者が一緒に生活できるなど、混在した社会を
   つくりたい
 3)65歳まで(可能なら70歳まで)働ける環境を作りたい
 4)「モノ作り」「新産業」をどのように応援するか
 5)農・林業の自立(産業として自立する方策。森林レンジャ
   ー制度を作りたい)
 6)次世代育成推進基本法への対応(少子化の流れを食い止め
   るための行動計画)

(Ⅴ)県との協議により解決しなくてはならないテーマ
 1)浅川治水問題を含む県管理の河川の安全対策
 2)住基ネット問題を解決して、有効利用の促進
 3)長野県知事の泰阜村住民票異動問題
 4)35人学級問題
 5)審議会・委員会の公正・公平な人選ルールの確立
 6)スペシャルオリンピックス(SO)の成功
 7)景気対策の必要性への認識格差の是正

 その他、廃棄物対策について検討されている県の条例は、大きな
問題を含んでいる。一般廃棄物の処理責任のある市町村にとっては、
ごみ処理行政の行き詰まりを招きかねない問題であり、県には市町
村や広域連合と充分な調整をもつことを要望してまいりたいと考え
ています。

(Ⅵ)市職員の意識改革と組織問題
 1)職員を取り巻く環境の変化(公務員制度の改革、成果主義
   ・能力主義の導入)
 2)CS精神の涵養
 3)市民を信頼し、協働(コラボレーション)の精神
 4)従来の慣習・前例を打破して挑戦する姿勢
 5)横軸社会を目指した組織の組替えの検討
 6)合併・都市内分権を前提にした組織の検討
 7)経営管理室の創設(地域社会に必要な企業の育成)

 以上、3年目の市政運営として、早急に対策を取らなくてはなら
ないと感じている事項を並べてみました。

 今年は、市町村合併という本市にとって重要な転機を迎えようと
している年であります。市民の皆様と行政との協働により「元気な
まち ながの」を目指し、今直面しているこれらの諸課題を解決す
るため、全力で舵を取ってまいります。

 本年も皆様の温かいご支援をお願い申し上げますとともに、皆様
が更に飛躍され、意義ある年となりますよう祈念申し上げます。