11月1日の鬼無里村を皮切りに、15日大岡村、22日戸隠村、
24日豊野町と、合併する町村を訪問させていただき、住民の皆さ
んと話し合う機会を持つことができました。
合併する町村の住民の皆さんの中には、長野市民になることに不
安を感じている方がいるかもしれない、その不安を払拭したい、合
併協議の間、町村の中では賛否両論があったはずなので、合併が決
まった以上皆さんのわだかまりを一日も早く解消したい・・・そん
な思いでした。
私とすれば、もっと早い時期に実施したかったのですが、合併が
決まる前にやることは町村政に干渉することになるという心配もあ
り、県議会が合併決議をして県知事が総務大臣に書類を送付し、実
質的に決まったこの時点で町村にお願いして実現したものです(正
式には11月18日、総務大臣の告示が行われ、来年1月1日の合
併が確定しました)。
会議はそれぞれの町村の集会場で行われ、180人~270人ぐ
らいの出席をいただきました。長野市内で行っている「元気なまち
づくり市民会議」と比較して、人口比で考えればかなり多くの住民
の皆さんに集まっていただいたと感じています。
町村長さんと議会議長さんの挨拶の後、私(市長)が挨拶をし、
スライドを使いながらそれぞれの町村との合併協議の経過、そして
住民の皆さんの生活がどう変わるのかについて・・・特に生活に密
着した住民サービス、住民負担の変化について率直に話させていた
だきました。
合併協議段階での基本方針は、長野市と周辺町村を比較して、
1.長野市の住民サービスが良い、あるいは負担が軽い場合は長野
市の制度を適用する。
2.町村のサービスが良い、あるいは負担が軽い場合は、財政負担
等を考えて調整する。
というもので、後者の場合は町村の住民にとって不利になること
もあるわけで、後でこんなはずではないと感じられることだけは避
けたいと考え、サービスの低下するもの、住民負担が増えるものに
ついて、具体例をもって率直に説明させていただきました。そして
最後に将来の新市の目標について「都市と自然が調和する多軸都市
ながの」を目指し一緒に頑張りましょうと結びました。
私の説明の後、参加された皆さんからご意見・ご質問をいただき、
私あるいは同行した企画政策部長から答えさせていただきましたが、
基本的には前向きのご意見が多く、特に問題は無かったと考えてい
ます。ただ豊野町でのご意見の中で、浅川治水に関し「ダム問題に
は興味は無い。問題は鳥居川であり、千曲川の狭さく部である」と
いう意味の意見表明がありました。今回は一切触れなかった浅川に
関する長野市の見解に対する批判意見かもしれませんが、浅川と鳥
居川は合流しているわけですから、治水に関しては「上流と下流の
コミュニケーションが大切」ということを、お話しさせていただき
ました。
最後にそれぞれの町村の助役さん、あるいは収入役さんの挨拶が
あって終了しました。終了後、町村長さんの部屋でお茶をいただき
ながら、会議の結果について意見交換をさせていただきましたが、
住民の皆さんにおおむねご理解いただけたのではないかとの感想を
いただきました。私も合併前にきちんとお話ができて良かったと感
じています。
話は変わりますが、本年度の各地区での「元気なまちづくり市民
会議」は、11月28日で終了しました。7月から始まって、市内
26地区(27会場)で開催させていただきました。今年は半数以
上の15地区において土・日曜日に開催しました。地域の皆さんは
もちろん、私に同行する市職員も結構苦労してもらった、という気
がしています。
会議では、最初に私から本年度の長野市の重点課題ということで
1.市町村合併と都市内分権の推進
2.行政改革の継続と民間活力の導入
3.環境対策(ゴミ問題)の充実
4.教育問題(中心市街地小学校の統合と市立高等学校)の充実
5.公共交通機関の整備・充実
これらの概略を説明してご理解を求めたあと、都市内分権につい
て少し詳しく説明させていただきました。続いて地域からのご意見・
ご要望、そして参加された皆さんから自由意見をお聞かせいただき、
それぞれ同行した部長が対応についてお答えし、最後に私が出され
たご意見・ご要望に対する総括的なお話をさせていただきました。
平成14年度の市民会議から「自由討議」の時間を増やして欲し
いと主催する各地区区長会にお願いしてきましたが、時間の制約も
あり、なかなか満足いく形にはならなかったように感じていました。
しかし、今年はかなり意見も多くなり、理想に一歩前進したように
感じています。
来年は合併に伴って30地区になるわけで、日程的にかなりハー
ドになることは避けられません。最初と最後の市民会議の開催日が
約半年離れてしまうこともやりづらい面があります。少し工夫をし
たいと考えています。