2005年9月30日金曜日

ゴミ問題



る、住んでいる以上、ゴミはどうしても出てしまう。この処理方法については今から見
ると、昔は行政もかなりいい加減な処理をしていた時代もあるようですが、環境政策が
進歩し、法律も整備されるに従い、きちんとした処理をしなくてはならなくなったわけ
です。
ゴミについての法律を少し説明しますと、分け方の一つは「一般廃棄物」と「産業廃棄
物」というものがあります。一般廃棄物とは基本的には市民の皆さんの出す家庭ゴミと
企業の出すゴミのうち、産業廃棄物以外のものをいい、処理は市町村が行うということ
で義務付けられています。一方、産業廃棄物は、企業の責任で処理しなくてはならない
と企業に義務付けられています。ですから、ほとんどの企業は処理事業者に料金を払っ
て、処理を依頼しているわけです。企業の一般ごみについては、行政が有料で受け取っ
て処理しています。

もうひとつの分け方は、可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源物といった分別でして、これは処理
を行う市町村によって違いがあります。都市規模によって、あるいは分別方法もいろい
ろ工夫して行われているようです。
長野市の分別については、資源物の回収は市民の協力をいただいて、順調に機能してい
ます。特に容器包装リサイクル法に基づくプラスチック製容器包装のゴミの分別収集は、
平成16年度から全市で行っていますが、そのせいもあってかゴミの全体量が減っている
ようです。処理の料金体系は、見直しも必要と思いますが、さらに分別を徹底していき
たいと思っています。

さて長野市のゴミ処理についてですが、昭和30年代後半から、松岡区のご理解をいただ
いて、清掃センターを設けて焼却処理をし、小松原地区のご理解をいただいて、天狗沢
に最終処分場を設けて焼却灰の埋め立て処理を行っています。
ただ問題は、清掃センターが老朽化していること、天狗沢の埋め立て地が限界に近づい
ていることです。早急に次の対策を作らなくてはならない状況です。

平成12年、長野県はゴミ処理について、市町村がそれぞれ単独で行うのではなく、特別
地方公共団体の広域連合で行うようによう指導をしました。長野市はこれを受け入れ、
長野広域連合でゴミ処理を行うべく、研究を続けてきました。
その結果、第一号の焼却施設は長野市に、第二号の焼却施設は千曲市に、最終処分場
(埋立地)は須坂・高山地区ということに決定し、それぞれの自治体が受け入れたもの
です。長野市とすれば、広域連合内で最大量のゴミを出していること、地域の真中に位
置していることから収集コストが一番低いこと、等を考慮して受け入れたものです。

さて広域連合での決定を受けて、長野市としてどうするか、直ちに委員会をお願いし、
市内の何処に、どんな方式で、設置すべきかの検討をお願いしました。ゴミ焼却施設は
迷惑施設という印象が強いものですから、行政が勝手に決めることは出来ないというこ
とで、外部委員中心に、大学教授、市会議員の各派、各団体代表、公募の方等々、多く
の委員さんをお願いしてかなりの時間をかけて検討いただきました。

そして、検討委員会から松岡地区を最有力候補地、川合新田を次ぎの候補地ということ
で報告をいただいた段階です。この報告書を基に庁内でいろいろ議論している最中です
が、一箇所に絞って、周辺の環境整備も検討した上で、決定地域にお願いに行く予定で
す。
また、お願いする地域については、イメージアップが図られるようなまちづくりを進め
る必要があり、検討委員会からは、余熱を利用した還元施設のあり方についても報告を
いただきました。焼却施設からは相当量の余熱が得られることから地域のまちづくりに
貢献できる、また多くの市民の皆さんが利用できる余熱利用施設を提案したいと考えて
おります。

を強調しておきたいと思います。3Rとは


Reduce(減らす) Reuse(再使用) Recycle(リサイクル)  です。

その中でも「減らす」ことが最も重要であると言われています。
今回の広域連合のゴミ処理については、極力小さな施設にすべきであるということから、
ゴミをかなり減量することを、織り込んでいます。即ち平成15年度を基準として、平成
22年度の数値目標は、家庭系の可燃ゴミは10%、事業系のゴミは15%を減らす計
画です。これは大変な数字であり、実現できないと清掃センターがパンクする事態も考
えられるわけで、なんとしてもREDUCEを推進しなくてはならないのです。