前回のメルマガでは、新春ごあいさつということで、今年の主な
予定や、今年の抱負などを、概括的に、総花的に、述べさせていた
だきました。
新年になって三が日は、スキーへ行ったことや家族とのだんらん
を楽しんだことは別として、まずテレビや新聞、インターネットな
どで、できるだけ今年の概括的な動き、あるいは世の中の流れを読
み取ろうと努めました。本も2冊ほど読みました。
1月4日の仕事始めには、仕事始め式や新年の部長会議で、訓示
というか自分に言い聞かせるつもりで、市職員としての心構えを話
しました。
それから、庁内(本庁だけですが)を上から下までグルリと回っ
て、職員に新年恒例のあいさつをして歩きました。普段、市長が具
体的な用も無く庁内を歩くというのは、時間が取れないこともあり、
あまりできません。この辺は会社の社長時代とは随分違うところで
もあります。ただ本庁は皆さんご存じの通り、建物が二棟あります
ので、結構重労働で、一課1分間ぐらいのあいさつをしていくので
すが、久しぶりにうっすらと汗をかきました。
また、新年のあいさつに来ていただく方、あるいは団体・組織の
方もたくさんいらっしゃいます。いずれも前年の間に申し込みを受
けていろいろ調整して、一組大体15分間ぐらいしかお話はできな
いのですが、私にとっては大切な情報交換の時間です。
5日は恒例の消防出初式が行われました。鍋屋田小学校のグラウ
ンドに消防団、市民団体、消防職員など約1,200人が集合、市
内をパレードし、市役所第一庁舎と市民会館の間で市長観閲式を行
い、市民会館で式典を行いました。若林農林水産大臣、小坂衆議院
議員、北澤参議院議員、総務省消防庁長官(代理)、長野県知事
(代理)、長野県消防協会会長(代理)、長野市選出県議会議員全
員、長野市議会議員全員・・・来賓の皆さんも大勢出席してくださ
いました。消防団員の勇壮な木遺(きやり)と纏(まとい)が雰囲
気を盛り上げ、松ヶ丘保育園のかわいい園児さんの演奏は会場を和
ませてくれ、うれしかったです。
そのほか、3日以降、いろいろな組織の新年会が始まり、市長と
してあちらこちらへご招待いただいています。夕方から3席ぐらい
ある日もあって、お酒を飲みすぎないように気を付けなくてはいけ
ないと自戒していますが・・・なかなか難しい問題です。
ここまで、いろいろ市長の新年行事について書いてきましたが、
私にとってこれらのことは、情報収集の大きなチャンスと考えてい
ます。前回のメルマガは、一般的には既に十分知っていただいてい
ることで、粛々と実現していくことが大切なのですが、実際の行政
は常に流動的ですから、いろいろな情報が必要であり、それにはい
ろいろな方々とお会いし、雑談を含めて意見交換をすることが大切
であると思っています。
そこで感じたことについて、行政に影響が大きいことを幾つか書
いてみます。
(1)年末年始、地球環境問題に関する意見・報道が非常に多かっ
たように感じます。もちろん前からいわれていることでもあり、
誰もが何とかしなくてはと思っていることなのですが、自分のこ
ととして、なかなか具体化できない、また長野市だけで行っても
大勢に影響がないのではと感じてしまうのかもしれません。しか
しながら、それがいよいよ足元に火が付いた、二酸化炭素削減に
全力を挙げなくてはならない時期が来たという感を強くしました。
(2)長野の景気は依然として回復感に乏しいことは承知していま
したが、これもぎりぎりのところに来ていると感じました。世界
的には昨年から始まったサブプライムローン問題と原油高がボデ
ィーブローのように効いてきているようで、新年の東京証券取引
所の大発会も株価が大きく下落して始まりました。市町村が支援
できることはあまりない(予備費を使って高齢者などの一部の市
民に灯油代を多少援助させていただくことは、決めましたが)と
は思うのですが・・・景気が悪いことが原因で、税収が上がらな
いこともあります。社会全体が逼塞(ひっそく)感を強め、犯罪
も増えてくるように思います。何とかしたい、でもどうすればよ
いのでしょうか・・・なかなか打開策が見つからない問題です。
(3)年末、急に起こったことですが、県内に大きな影響力を持つ
松本電鉄を中核とするアルピコグループが私的整理を発表したの
にはびっくりしました。長野市内では川中島バスが同グループの
会社ですし、スーパーのアップルランドは、市内に5店舗営業を
しているとのことです。前から多少のうわさは聞いたことがあり
ましたが、まさかと思っていました。それでも、法的整理でなく、
私的整理になったことは救いです。そしてすぐ翌日でしたか、飯
田の信南交通が、地域路線バス事業からの撤退を発表したことも
驚きでした。いずれも地域社会に大きな影響がある話で、心配で
す。これらについては、もう少し事態の推移を見た上で、またメ
ルマガに書きたいと思っています。
(4)国会のねじれ現象は困ったけれど、解散の無い参議院は、総
選挙をやっても今後3年間状況は変わらない、話し合い政治をや
ってもらうしか仕方ない・・・大方のご意見でした。
これらのことを、ただ感じただけではいけない、具体的に解決に
向けて行動を起こさなくてはならない・・・それは痛感するのです
が・・・難しいかじ取りが求められています。