2011年9月29日木曜日

支所期日前投票時間延長の結果と新しい市議会


 9月18日に執行された長野市議会議員一般選挙は、平成22年
1月に合併した信州新町と中条村の旧2町村の区域にそれぞれ特例
で設けた選挙区を解消し、全市1選挙区で実施したもので、現職
28人、元職1人、新人10人の計39人の皆さんが当選され、女
性は6人全員が当選されました。20日に当選証書付与式が行われ、
私はあいさつで、「お互い市民の負託に応えるべく、協力し、ある
いは意見を交わしながら、長野市の健全な発展と市民福祉の向上に
努めたい」と申し上げました。
 今後、当面は各議員さんの政策実現に向けた会派構成をめぐる動
きが活発になるのであろうと思っています。

 今回の選挙では、有権者の皆さんがより投票をしやすく、そして
少しでも投票率を上げるための方策として、暫定措置ではあります
が、市内27カ所の支所における期日前投票の投票時間を2時間延
長し、夜7時までとしました。
 その結果を見てみますと、9月11日の告示日の翌日12日から
投票日前日の17日までの6日間(支所は13日から16日までの
4日間)の投票者数は、本庁と支所を合わせて2万6,973人で、
前回の市議会議員一般選挙の2万507人より6,466人増加し
ました。その内訳は、本庁では9,056人で、前回の9,578
人より522人減少しました。支所では、1万7,917人で、前
回の1万929人より6,988人の増加となり、支所の投票者数
が著しく伸びた結果となりました。
 しかし、本庁の投票者数が減少し、支所の投票者数が増加する状
況は、平成22年7月執行の参議院議員通常選挙以後、8月の県知
事選挙、今年4月の県議会議員一般選挙と同様ですので、今回の投
票時間延長の影響だけではないと考えられます。

 また、今回投票時間を延長した午後5時から午後7時までの2時
間の支所における投票者数は3,066人で、支所で期日前投票を
した人の17.11%でした。この数字は、他の時間帯と比較して、
投票者数が特に多くも少なくもないという結果でした。
 当然、各支所で投票状況は異なりますが、午後5時以降の投票者
が多かった支所は、篠ノ井240人、川中島263人、更北240
人、安茂里210人、信州新町336人でした。逆に、投票者が少
なかった支所は、七二会18人、信更16人、長沼5人、小田切2
人、芋井9人でした。

 今回の時間延長では、約3,000人の有権者の皆さんが延長し
た時間中に投票され、投票の利便性向上には一定の効果があったも
のと思います。しかし、多くの有権者の皆さんに投票に行っていた
だくようお願いしてきましたが、残念ながら投票率は46.32%
と、過去最低であった前回の49.71%よりも、さらに3.39
ポイント下がってしまいました。やはり投票時間を延長したからと
いって、それがそのまま投票率向上につながるわけではないという
こと。つまり、投票しやすい環境の整備だけでは、投票率が向上し
ないわけで、政治に市民の皆さんの関心を向けるための何らかの方
策が必要であると感じています。しかし、ここが一番難しいところ
で、他の自治体でも苦慮している点だと思っています。
 なお、投票日の最高気温が34.8度と、この時季としては異常
な暑さとなりました。市選挙管理委員会からの報告では、正午から
午後4時までの投票者は2万138人で投票日における投票者の
17.42%、前回は3万1,429人、24.29%で、暑い時
間帯の投票率が特に低かったそうです。

 市選挙管理委員会では、今回の選挙の結果を受け、今後の支所期
日前投票時間の延長について、本市が10月から11月にかけて行
う「まちづくりアンケート」で市民の皆さんの声を広くお聴きする
予定です。  
 アンケートでは、今回の市議会議員選挙の投票率が結果的に下が
ったこと、延長措置に伴い約300万円の経費増となったことを踏
まえて、今後の選挙でも投票時間を延長すべき、従来どおりに戻す
べきなどの選択肢から選んでいただく予定です。
 こうしたアンケート結果を基に、支所の現場の意見や、各地区住
民自治協議会のご要望などをお聴きしながら、総合的に検討し、来
年度当初をめどに支所期日前投票時間に関する方針を決定する予定
です。

 期日前投票の制度について私の考えを少し述べたいと思います。
本来は、告示後、選挙公報が出て、有権者はその選挙公報を見てか
ら投票するわけです。それがこの期日前投票の制度では、告示日の
翌日から投票できることになっています。場合によっては、選挙公
報も見ず、選挙運動を通した各候補者への理解も深まらないうちに
投票することになるわけですから、本来の趣旨からするとどうなの
かなあと思ってしまいます。法律で定められた制度の問題ですので、
私が何を言っても変わるわけではありませんし、期日前投票がなけ
れば投票率はもっと下がるでしょう。ジレンマを感じてしまいます。

 いずれにしても、10月1日から新しい構成による議会活動が始
まり、中旬に開催される市議会臨時会で正副議長も決まります。二
元代表制である地方自治において、議会と市長は、共に市民に直接
選挙で選ばれた独立・対等な立場で、チェック・アンド・バランス
機能を保ちながら切磋琢磨(せっさたくま)することが肝要である
と考えています。

 その10月臨時会には、住宅リフォーム補助金に係る補正予算案
を提出する予定です。9月1日、住宅リフォーム補助金の募集をし
たところすごい人気で、用意した予算5,000万円分は、当日の
早い時間帯に終了してしまいました。これは経済対策の一環で行っ
たものですが、総事業費を推定すると、6億円ぐらいの需要が喚起
できたようです。
 しかし、応募者が予想を大きく上回り、多くの皆さんの要望に応
えられなかったので、予算を増やすべきとのご意見が寄せられ、市
としても急遽(きゅうきょ)対応策を考えました。通常ですと、次
の補正予算案の提出は12月定例会となりますが、それでは実際の
募集が来年2月ごろになってしまいます。今年は、前述のとおり市
議会議員選挙がありましたので、10月に臨時会が開催されるため、
そこに補正予算案を提出し、12月初めごろに再度募集したいと考
えています。補正予算額をいくらにするかはまだ決定していません
が、できるだけ多くの皆さんのご希望に沿えられればと思っていま
す。なお、この住宅リフォーム補助金については、来年度予算にも
盛り込む必要があると考えています。

 議会の話題で、芹澤小諸市長さんが住民投票実施の発議を取りや
められたことについて触れてみたいと思います。小諸市の新庁舎と
県厚生連小諸厚生総合病院の併設案に関わる補正予算案については、
併設案についての議論不足として、9月市議会において否決される
可能性が高まっていました。そこで、芹澤小諸市長さんは、補正予
算案否決の場合には、住民投票実施を発議すると表明されていまし
た。結果として、市議会が同予算案を可決したため、市長が併設案
などの是非を問う住民投票実施の発議には至らなかったものです。

 住民投票については、8月25日および9月1日のかじとり通信
でもお話しさせていただきましたが、やはり、どういうものを対象
に行うのか、どんな方法、手順で行うのかという基準や手続きがは
っきりしていないのは問題だと思っています。国も、住民投票がで
きるとしているだけで、その中身など具体的なことについては何も
示していません。住民投票は、本来、間接民主主義を補完する役割
を担うべきものなのでしょうから、これを前面に出していくと、行
政におけるねじれ現象を引き起こす可能性があり、混乱の元になる
と考えています。それ故、今回、小諸市議会において補正予算案が
可決されたことは良識のある判断であったと思っています。

 住民投票は、住民の声を聴いてほしいと住民が請求する場合もあ
れば、理事者や議会から発議する場合もあります。理事者や議会か
ら発議された主なものとしては市町村合併を問う住民投票などがあ
りましたし、佐久市の総合文化会館建設に係る住民投票がありまし
た。  
 やはりこの問題は、いろいろな角度からもっと掘り下げ、さまざ
まな議論をし、目的、対象案件、手法・手続きなどについて、その
根本から作り上げる必要があるとあらためて感じています。

 間接民主主義の根幹である選挙における投票率の低下と住民投票
を求める昨今の風潮は全く無関係ではないのではないかと私は思っ
ています。つまり、投票率が高ければ高いほど、多様な住民の意見
や考えが、選ばれた代表者に集約されるわけですが、投票率が低け
れば、残念ながら、そのようにはならず、偏りが生じてしまう可能
性があります。そうすると、選挙によって選ばれた住民の代表者で
決めたはずの議会の結論にも、納得できないと思う住民が出てくる
のではないかと考えられます。投票率が低下して、間接民主主義が
十分に機能しなくなってきていることが、住民投票という直接民主
主義の手法を求める動きに表れているのではないでしょうか。
 こうしたことからも、選挙における投票率の低下は、さまざまな
問題に波及する大きな課題だと思っています。 
        

2011年9月22日木曜日

東日本大震災被災地視察


 長野市議会議員一般選挙が終了し、今後4年間の議会の枠組みが
決定したことになります。
 今回の選挙は、定数39人に対し46人が立候補し激戦でしたが、
残念なことに投票率は前回の49.71%を3.39ポイント下回
る46.32%でした。
 いずれにしても、当選した皆さまにお祝い申し上げるとともに、
市長と議会という二元代表制の下、お互いに長野市民の負託に応え
るべく協力し、あるいは意見を交わしながら、長野市の発展と市民
福祉の向上に努めていきたいと考えています。

 9月13日、東日本大震災で被災された宮城県の被災状況を視察
してきました。
 悲惨な被害状況は、既にテレビや新聞で見ていますし、いろいろ
な解説も聞いていますので、状況はおおむね把握しているつもりで
す。長野市としても被災者の受け入れなど精いっぱいの支援をさせ
ていただいています。しかし、今後の本市の防災や被災地の支援を
考えていく上で、現地の状況を一度は自分の目で見ておいた方が良
いと思いましたし、ぜひ見るべきだとのご意見も頂いていましたの
で、震災から半年が経過したこの時期なら訪問してもあまりお邪魔
にならないだろうと考え、出掛けたものです。また、長野市職員が
現地に入って行政事務のお手伝いをしていることを広く皆さんに知
っていただく良い機会にもなるだろうとの思いもありました。

 今回は、長野市からの派遣職員が業務に従事している塩竈(しお
がま)市を主に、被災現場を駆け足で見させていただきました。
 塩竈市では、2日前に市長選挙が終わったばかりで、そんな時期
の訪問でご迷惑だったかもしれませんが、佐藤市長さん、内形(う
ちがた)副市長さん、そして市民総務部長さん以下多くの職員の皆
さんが対応してくださいました。市長さんからは、長野市職員の支
援に心からの感謝を頂き、私も「長野市職員が何らかのお手伝いが
できたとすればうれしく思います」とお答えしました。
 今後は、いよいよ復興に向けてのお手伝いということで、道路や
下水道施設の設計などを行う技術職員の派遣要請を頂いていますの
で、引き続き精いっぱい協力させていただくことを約束してきまし
た。
 一つ驚いたのが、塩竈市役所庁舎の耐震化工事が大震災発生の数
日前に完成したばかりであったとのことで、びっくりしました。し
かし、その工事は庁舎の半分だけで、残りはまだやっていなかった
が、建物への被害はなかったとのこと・・・もう一度びっくりでし
た。

 続いて、塩竈市職員の案内で、被害が大きかった寒風沢(さぶさ
わ)島へ小型船で渡り、漁協の役員さんの説明を聴きながら徒歩で
現地を見て回り、最後に漁協の事務局でお話を聴きました。塩竈市
の本土側は、この島をはじめとする島々が防波堤の役割を果たして
くれたので被害が少なかったとのことで、その分、島の被害は大変
なものであったことを確認してきました。

 島から戻って、車で10分ほど移動し、塩竈市の隣の多賀城市を
訪問しました。多賀城市は、3月11日の大震災発生の翌日、長野
市消防局を中心とした長野県の緊急消防援助隊が最初に活動した地
域の一つです。また、菊地多賀城市長さんは、全国史跡整備市町村
協議会の会長を務めておられ、私も同協議会副会長としてのお付き
合いがありましたので、今回訪問したものです。市長室で懇談しま
したが、同協議会事務局長の菊地多賀城市教育長さんも同席されま
した。
 奈良・平安時代に陸奥国府「多賀城」が置かれたため、同市は、
多賀城跡をはじめ多くの文化財や名所が市内各地に残る由緒ある歴
史の街です。今回の震災では、そうした貴重な文化財も被害を受け
ています。7月に東京で開催された同協議会予算対策懇談会でも、
多賀城市をはじめ被災した各地の文化財の被害状況の報告と併せ、
それらの修理・復旧、そしてそのための国への予算要望について、
菊地会長さんを中心に話し合いを行いました。
 なお、多賀城市では、復興に向けて住宅などの高台移転が検討さ
れているようですが、この場合も埋蔵文化財調査が必要になり、
「そのための予算をどうしたらよいか頭を抱えている」とのことで
した。復興までには、解決しなければならない問題が山積している
ことをあらためて感じました。

 多賀城市の後は被害が大きかった名取市へ行きました。ここ名取
市も、塩竈市同様、長野市消防局が活動した場所です。車窓からの
視察でしたが、所々に積み上げてある巨大な瓦礫(がれき)の山。
そして、水田は青々としているのですが、それは稲ではなく、伸び
放題になった草、草、草。海水をかぶっているため、塩抜きをしな
ければ稲の作付けはできないそうです。
 塩を抜く方法として、現段階では二つの方法が考えられており、
一つは水を流し入れて代かきなどにより表土を洗う方法、もう一つ
は重機で表土を削り、新たに土を入れる方法だそうです。しかし、
前者の場合、費用は10アール当たり約5万円掛かるそうですが、
その他に洗った後の水を流す排水路の整備が必要になるとのことで
す。また、後者では10アール当たり約40万円とかなり費用が掛
かるとのことで、いずれの方法も現実的にはかなり困難だと感じま
した。報道などでは大きく取り上げられていないと思いますが、と
ても大きな問題です。

 今回の短い視察では、判断できないこともありますし、被害が大
きかった三陸海岸方面へは行っていません。ましてや、福島第一原
発のことは皆目分かりませんから、私の意見を述べることは差し控
えるべきと思いますが・・・。
 しかし、私はちょっと違った見方をしてきました。それは、被災
地の復興の早さ、そして復興に向けた街の勢いです。震災から半年
が経過しましたが、想像していた以上に被災地の皆さんは頑張って
いる印象で、すごいパワーを感じました。実際の生活再建、企業活
動の再生までにはまだ多くの時間が必要でしょう。しかし、前泊し
た仙台駅前の夜のにぎわいなどは、どこに被害があったのか全く分
からないほどで、さすがに政令指定都市だと思いました。居酒屋風
のとある飲み屋の前には、順番待ちの行列ができていました。人々
のパワーと街の力強さを感じました。原発問題さえ収束のめどが立
てば・・・、復興・再生は早いと信じることができました。

 話は変わりますが、JFL(日本フットボールリーグ)で、AC
長野パルセイロが健闘しています。
 9月11日の対Honda FC戦は、0対0の状態が続くスト
レスがたまる戦いぶりで、結局はそのまま引き分け。しかし、19
日の対横河武蔵野FC戦では2対0で快勝。ついにトップの
SAGAWA SHIGA FCに、勝ち点で1ポイント差まで肉
薄しました。

 現在の好成績を見て、いよいよJリーグへ準加盟申請を出す条件
の整備に手を付ける必要が出てきたように思います。
 J2への昇格には、スタジアムの整備やホームゲームの1試合平
均観客数3,000人以上(これまでのホームゲームの1試合平均
観客数は、2,100人強)など難しい課題があるのですが、まず
はJリーグに対し、Jリーグ入りを目指していますという意思表示
をし、Jリーグの審査を受けて、Jリーグ準加盟クラブとして承認
してもらう必要があります。準加盟クラブになると、Jリーグ本加
盟に向けた専門家の指導や助言が受けられるようになります。また、
意思表示をしっかりしないと、チームから良い選手が流出してしま
う心配もあるとのことで、“前へ”という姿勢を示すことも大切な
のだそうです。
 なお、準加盟クラブになると、年間120万円の会費(J2へ昇
格すると年間2,000万円)が必要になるそうですので、クラブ
経営の柱である入場料収益を得るための観客数の増加は、やはり大
きな課題だと思います。
 さらに、準加盟申請には、行政の応援姿勢があることなども明記
する必要があるとのことで、次の一歩を踏み出すかどうか、悩みは
続きます。

 スポーツの話題をもう一つ。9月8日のかじとり通信で、各種ス
ポーツの世界大会や全国大会に出場する皆さんを紹介しましたが、
ちょうどそのかじとり通信を配信した後に、第12回少年世界空手
道選手権大会と第54回小学生・中学生全国空手道選手権大会に出
場した選手の皆さんが、その結果報告に来てくれました。世界大会
では、金メダル1つ、銅メダル3つ。全国大会でも、金メダル1つ、
銀メダル1つ、銅メダル2つと素晴らしい成績です。特に、両大会
での金メダルは、中学2年生の関きららさんが“形(かた)の部”
で優勝したものです。皆さんがあまりにも優秀な成績を収められま
したので、報告させていただきました。

 一昨日に東海地方、昨日は関東地方に大きな被害をもたらした台
風15号は、日本列島を縦断し、東北地方も直撃しました。東日本
大震災の被災地が復興に向けて頑張っている中、追い打ちを掛ける
ような自然の猛威です。
 今年は大変な年になってしまったなあと自然に対するある種の無
力感を覚えるとともに、あらためて、行政としての危機管理体制の
強化と一人一人の災害に対する備えの重要性を強く感じています。
   

2011年9月15日木曜日

市議会議員選挙が告示されました


 9月11日、4年に一度の市議会議員一般選挙が告示されました。
投票日は18日ですから、もうすぐです。皆さんには、ぜひ投票所
に足を運んでいただき、清き一票を行使して市政に参加していただ
きたいと願っています。

 今回はより一層投票しやすくするため、暫定措置ではありますが、
支所における期日前投票の時間を2時間延長し、夜7時までとしま
した。これによる行政側の事情を申し上げますと、投票管理者や立
会人の負担、人件費などの経費(細かく言えば電気料なども掛かり
ます)、支所職員などの通常業務への影響も大きく、果たしてその
分に見合う投票率のアップが見込めるかどうか不透明なところもあ
ります。しかし、3月市議会定例会において、議員全員一致で要望
されたことですので、それに応えて今回の暫定措置ということにな
ったものです。

 市議会議員選挙に限らず、市長選挙、県議会議員選挙、県知事選
挙、国会議員選挙まで、投票率の低下は悩みの種です。民主主義イ
コール選挙とは思いませんが、このまま長期低落傾向が続けばどう
なるか。
 投票率が低い場合、例えば、特定のグループなどが強引に投票を
促した場合、そのグループが支持する候補者が当選する確率は高く
なりますし、結果として本来の民意とは懸け離れてしまう恐れがあ
ると思っています。
 選挙への無関心、あるいは無力感、お任せ民主主義などに対し、
非常に危機感があります。

 その意味からすると良いことだと思っているのですが、今回の市
議会議員選挙は、定数39人のところへ46人が立候補するという
近頃にない多数激戦です。
 世代交代期なのでしょうか、現職が11人引退されて、立候補さ
れたのは、現職が29人、元職が1人、新人が16人の合計46人
です。個々の候補者についてお話しすることは遠慮させていただき
ますが、住所、年齢、性別、党派、職業など大変多彩な顔触れです。
立候補者が大勢いらっしゃるということは、有権者の選択肢もたく
さんあるということですから、基本的には歓迎すべきことです。8
月末になって、立候補を予定されていた新人の方が、急病でお亡く
なりになったことにはびっくりしました。心からご冥福をお祈りし
ます。

 市長と市議会とは、地方自治の場における二元代表です。
 すなわち、国会の議決で決まる内閣総理大臣と違い、市長も市議
会議員も、別々に市民の投票で選ばれるわけですから、市長として
も市議会議員選挙の結果に関心を持たざるを得ないことはご理解い
ただきたいと思います。

 二元代表制について少しお話しさせてください。
 二元とは、首長と議会(議員)のことをいうことは、当たり前で
すが、現実の社会において、二元代表制が機能するかどうか、なか
なか難しい問題があります。
 議会という言葉を使いましたが、議会は、議員個人の集団です。
個人はそれぞれの主義主張があって、同志が集まって会派を結成し
ています(無所属の方もいらっしゃいます)が、各会派が同一意見
になることは、なかなか難しい。従って、二元代表制といっても、
首長の“一元”に対して、議会の“一元”は多数の合意体であり、
いわば“多数・元”というのが実態です。

 首長としても、職員の議論を聴き、議会の意見、審議会の意見、
市民動向(世論)を察して施策を公表していくことになりますから、
“一元”という言葉は当たらないのかもしれません。しかし、職員
は首長の部下ですから、表面的には意見は統一しやすいでしょう。

 具体的には、首長は、議会に議案を提案する前に、事前の話し合
いや勉強会を通じて、議会と十分な意見交換をしています。

 議員さんによっては、また会派によっては、そういう事前の話し
合いを好まない方々もいらっしゃいます。それはそれで仕方がない
のですが、市政運営に当たって、この部分がとても重要なことだと
思っています。

 事前の話し合いや勉強会は、談合だとおっしゃる方がいらっしゃ
います。私は違うと思っています。議会における論議だけでは十分
に意思疎通や意見交換ができないということは、結構多いのです。
議会での議論は、どうしても形式論になりがちで、本音が表れない
ことも多い。本会議(典型は議会討論ですが)では、メンツ、行き
掛かり、建前主義の中央意見などで言い争うこともあり、不毛な議
論になりがちです。

 長野市という地方自治体の中での意見交換は、国・県の動向を推
測しながら、その範囲内で行うことが必要です。国・県の場合と違
って、市政では市民に直結するテーマが多いことから、形式や建前
を基にした議論は、混乱を助長するだけです。インフォーマルな意
見交換が大変有効であると、常々感じているところです。

 都道府県は、市町村と同じ二元代表制です。
 振り返ってみれば、長野県では、「知事と議会はガチンコ勝負」
とおっしゃって、事前の意見交換をやらなかった故か大混乱に陥り、
不信任議決につながるほどの騒ぎになってしまったことがありまし
た。事前の勉強会、意見交換、そして議案の事前修正(反対意見の
受容)などが重要であることを示す典型的事例でしょう。

 ちなみに、国は、議院内閣制ですから、二元代表制とは根本的に
違います。先頃民主党の代表選に引き続き内閣総理大臣の指名投票
がありましたが、これも国会の中での議員同士のネゴシエーション
(交渉。協定・取引などの話し合い。)といってよいのでしょう。
直接選挙によって選ばれる首長と違い、内閣総理大臣は国会議員の
中から国会の過半数の賛成で選ばれるのですからネゴシエーション
は当然のことです。

 なお、地方自治体でも首長の不信任議決はできるのですが、これ
は議会の場で議員の3分の2以上の出席の下に、その4分の3以上
の賛成があってのことです。しかし、その場合であっても、首長は
失職を受け入れずに議会を解散して、議会議員選挙をやり直すとい
う手段も選択できるわけで、国会内の議論だけで内閣総理大臣の交
替ができる国とはかなり事情が違います。もちろん国でも内閣不信
任決議を受けて、衆議院を解散するということはありうるわけです
が・・・。

 形式、建前の議論の具体的な事例を一つ書きますと、ある議員さ
んから議会で「憲法9条をどう思うか?」という質問がありました。
その議員さんは、原子力反対からアメリカとの安保条約などについ
て、延々と持論を披露された後に私の見解を聞かれました。

 私はこういう時、「長野市長として自分に権限がないことについ
てはコメントしません」とお答えしています。強いて言うなら、憲
法は9条も含め不磨の大典にすべきでないということを申し上げて
います。
 逃げと言われるかもしれませんが、私が何の権限もないことに意
見を言うことは犬の遠吠(ぼ)えみたいですし、ただ対立をあおる
だけの不毛な議論は、市政に何のプラスにもならないと考えている
からです。

 さて、話がだいぶ横道にそれてしまいましたが、二元代表制をし
っかりと機能させ、より良い市政運営を行っていくためにも、ぜひ
市民の皆さんには、市議会議員選挙の投票所に足を運び、ご自身の
長野市政に対する思いを託せる候補者に投票していただくようお願
いします。 

2011年9月8日木曜日

スポーツなど元気な報告


 盆前のかじとり通信(8月11日配信)では長野市の夏祭りをい
ろいろと紹介しましたが、今回は、夏祭り同様、元気な長野市を象
徴する話題としてスポーツなどについて報告します。

 サッカー・JFL(日本フットボールリーグ)のAC長野パルセ
イロは、昨年JFLへの昇格を果たし、今年が1年目です。まだ、
シーズンの半ばですが、現在18チーム中、単独2位で、十分優勝
を狙える位置に付けています。ホームゲーム1試合平均観客数約
2,000人は、まずまずの結果でしょうが、Jリーグへの昇格条
件の一つである1試合平均観客数3,000人には、まだまだ足り
ません。8月25日に開催された篠ノ井地区元気なまちづくり市民
会議の中でも、多くの皆さんからサッカーを中心にしたまちづくり
の必要性を要望され、篠ノ井地区の皆さんのサッカーに寄せる熱い
思いを感じました。その時お集まりの皆さんにもお願いしましたが、
一人でも多くの皆さんに応援に行ってほしいと思っています。私も
時間の許す限り、南長野運動公園総合球技場へ応援に行って、サッ
カーの楽しさを満喫しています。

 この夏、市長室に素晴らしい若者たちが来てくれました。陸上競
技や野球、バレーボールなど、厳しい予選大会を勝ち抜いて世界大
会や全国大会に出場するに当たり、あいさつに来てくれたのです。
これから紹介する皆さんの他にも、全国大会などへ出場したチーム
や選手はもっとたくさんいらっしゃるのでしょうが、ここではお越
しになった皆さんについて紹介します。

 7月6日から10日にかけて、第7回世界ユース陸上競技選手権
大会がフランスのリールで開催され、女子400メートル障害で、
県立長野高校の瀧澤彩選手が4位に入賞しました。
 昨年の全国高校総体では、1分3秒96で予選落ち。しかし、今
年は、6月の北信越高校総体を59秒78で優勝。世界ユース代表
に選ばれたとのことです。前年から一挙に4秒以上タイムを縮めた
わけですから、すごいことです。
 世界ユースでは、見事に決勝進出。決勝では残念ながらメダルに
は届かなかったのですが、自己ベストの58秒80で4位(3位と
の差は0秒43)でした。世界のトラック競技の舞台で、入賞する
なんてめったにないことですし、正直びっくりしています。また、
8月の全国高校総体では、2年生ながら見事に優勝されています。
将来へ期待が膨らみますよね。

 7月25日、少女ソフトボールクラブ豆小ダックス(大豆島小学
校の児童を中心に活動されています)が第25回全日本小学生女子
ソフトボール大会への出場報告に来てくれました。塩尻市で開催さ
れた県大会の決勝戦では、松代町の清野ファイターズとの長野市勢
同士の戦いで、優勝は清野ファイターズ、豆小ダックスは準優勝。
全国大会へは、両チームが出場するとのことでした。

 7月28日には、若穂ソフトボールクラブです。4月から5月に
かけて行われた長野県中学生春季ソフトボール大会で見事優勝。第
11回全日本中学生男女ソフトボール大会へ長野県代表として選ば
れました。県大会の決勝戦では、延長の末、サヨナラ勝ちで優勝し
たとのことです。しかも2年連続全国大会への出場ということで、
大変誇らしいことです。

 7月29日、南長野少年野球(長野市南部エリア8チームからの
選抜チーム)が来庁してくれました。高円宮賜杯第31回全日本学
童軟式野球大会の長野県大会で、南長野少年野球チームと南俣少年
野球チームという長野市勢同士の決勝戦を戦い、南長野が勝利して
代表の座を初めて獲得したものです。同全国大会は、伝統ある大会
で、“小学生の甲子園”とも呼ばれているそうです。

 8月3日は、若穂ジュニアバレーボール男子が第31回全日本バ
レーボール小学生大会の出場報告に来てくれました。同チームは、
平成18年に全国制覇をしたこともある強豪です。千曲市で行われ
た県大会では、相手チームに1セットも与えることなく、圧倒的な
強さで優勝したと聞いています。

 8月17日、長野南リトルリーグが来てくれました。2011ザ
バス(大会スポンサー名)杯全国選抜リトルリーグ野球大会(硬式
野球)に信越リーグの代表として出場しますが、予選となる信越夏
季大会兼長野県・新潟県両知事杯争奪戦では、長野市から出場した
長野南と長野東の決勝戦になったようで、長野市長としては、大変
誇りに思いました。全国大会第1回戦の相手は、開催地九州の第1
代表の強豪チームとのことです。

 9月5日には、濃紺の剣道着に黒などの胴と垂を着けた少年少女
剣士が第6回全日本都道府県対抗少年剣道優勝大会への出場報告に
来てくれました。選手の皆さんは、それぞれの所属チームで主力選
手として活躍されており、長野県代表に選抜されての参加とのこと
ですが、なんと6人全員が長野市からの選出。さらに過去5回の代
表選手も全員長野市の選手とのことで、これには本当に驚きました。
長野市の剣道は、県内で圧倒的な強さを誇っているわけです。“豆
剣士”と言っては失礼でしょう。精悍(せいかん)な6人の小学生
でした。これまで達成できなかった予選突破ができるよう応援して
います。

 実は、今日8日も、日本空手協会市内4支部の子どもたちが、第
12回少年世界空手道選手権大会、第54回小学生・中学生全国空
手道選手権大会出場結果を報告に来てくれます。競技種目は違いま
すが、一つの目標に向かって打ち込む若い皆さんとお会いするのは、
とても楽しみなことです。

 いろいろな種目で全国大会へ進出するチーム・選手が多くなって
いることは、大変うれしいことです。
 ちなみに、世界大会、全国大会での皆さんの結果について申し上
げますと、瀧澤さんは前述のとおりですが、その他の皆さんはなか
なか厳しい結果だったようで、やはり全国の壁は高く厚いというの
が正直な感想です。しかし、全国大会に出場したことを糧に、徐々
にチーム・個人の競技力が向上していくものと期待しています。そ
して、中学、高校へと進学し、さらに腕を磨いてくれることを願っ
ています。

 野球のBCリーグ(ベースボール・チャレンジ・リーグ)信濃グ
ランセローズは、今シーズン前期を上信越地区2位で折り返し、後
期も9月8日現在2位と頑張っています。また、バスケットボール
では、千曲市を拠点とする県内初のプロチーム・信州ブレイブウォ
リアーズのbjリーグ(日本プロバスケットボール・リーグ)参入
が昨年8月に正式に決まり、来月開幕のレギュラーシーズンが間近
に迫っています。チームと千曲市とのタイアップ事業も計画されて
いるようで、地元の屋代駅前商店街などを中心に“バスケットボー
ルのまち”の雰囲気が高まっているようです。チームは、全国制覇
を目指しているそうです。

 市長就任以来、「スポーツを軸としたまちづくり」を標榜(ひょ
うぼう)してきたのですが、少しずつ実現の方向になってきたかな
あ・・・とうれしく思っています。

 スポーツとは違いますが、学校の音楽関係でも皆さん頑張ってい
ます。東海吹奏楽コンクールの素晴らしい成績を紹介します。
 各賞を複数校が受賞している部門もあるようですが、報道により
ますと、市内高校、中学校では、高校A編成の部で、県立長野高校
が金賞、長野東高校が銀賞を受賞。また、中学A編成の部では、裾
花中学校が金賞を受賞し、柳町中学校が銀賞を受賞したとのことで
す。
 同コンクールの高校B編成の部では、長野清泉女学院高校が金賞、
文化学園長野高校が銀賞を受賞。中学B編成の部では、若穂中学校
が金賞を受賞したとのことです。

 スポーツや音楽、絵画などの文化芸術活動は、みんなに元気を与
え、潤いを与えてくれるものです。

2011年9月1日木曜日

住民投票条例の直接請求(その2)


 今回のかじとり通信では、前回に引き続き、市役所第一庁舎およ
び長野市民会館の建て替えと住民投票条例制定の直接請求について、
お話ししたいと思います。

 住民グループからの住民投票条例制定を求める直接請求に対して、
私は条例制定は不要であるとの意見書を付けて、議会に諮りました。
理由としては、大きく二つあります。

 一つ目としては、前回のかじとり通信でもお話ししたとおり、市
役所第一庁舎と長野市民会館の建て替えについては、既に3年もの
間議論を重ね、市民の皆さんに説明し、十分に意見をお聴きしまし
た。その上で市民代表である議会と協議し、方針を決定し、議会の
議決を経て進めてきました。しかし、こうした手順を踏んで積み上
げてきたにもかかわらず、さらに住民投票を行うということは、こ
れまでのプロセスや合意を全て無にすることになり、市民の皆さん
や議会を巻き込んで、市政が大混乱に陥ると考えたからです。

 二つ目としては、この事業は、単に賛成・反対の投票だけで決定
できるような一面的な問題ではないと考えるからです。賛成といっ
ても、また反対といっても、実はそれぞれにさまざまな考え方があ
るわけです。それ故、市民の皆さんの意見を十分お聴きし、世論の
動向(大震災・安全安心・文化芸術振興も含めて)をきちんと把握
し、市の将来的な財政負担や財政計画も十分検討した上で、進めて
きているのです。

 現在の地方自治制度では、議会の議員と首長とがそれぞれ選挙に
より選ばれる二元代表制が採られていますので、両者が対立すると
何事も一歩も前に進まなくなってしまいます。ですから、市民の皆
さんへの説明と対話により、市民の皆さんの声を十分に把握した上
で、議会と議論を尽くして決定していくのが、本来の地方自治の進
め方だと考えています。市役所第一庁舎と長野市民会館の建て替え
については、市も議会も、この手続きをしっかり進めてきたわけで、
その結果である議会の議決は大変重いものと考えています。

 今回の直接請求に関する私の意見書や市議会の議決に対して、
「住民投票は地方自治法で定められた制度で、それを否定するとは
何事か」というような論調がありましたが、これについては、若干
の誤解もあるようですので、私の考えと併せて申し上げたいと思い
ます。

 地方自治法で定められた制度は、有権者の2%以上の署名があれ
ば、条例の制定や改廃を直接請求できるという、住民から市政への
発案制度です。しかし、この制度自体には、「住民投票」という文
言はどこにも入っていません。住民投票はこれだけの署名があれば
実施できるという規定ではないのです。
 そして、直接請求に基づく条例の制定・改廃の適否を判断するの
は議会です。今回は、住民グループからの発案が住民投票条例の制
定であったわけで、それを議会が不要と判断したこと自体は、法の
制度に沿ったものです。

 私は、直接請求自体を否定しているわけではありません。ただ、
住民投票という地方自治制度にとって重く大きな発案が、有権者の
わずか2%の署名があればできるという点には疑問を感じています。
住民投票は、議会制民主主義という地方自治における意思決定方法
の例外に当たるわけですから、それなりの発案要件や成立要件など
を含めて、しっかりと議論されてしかるべきだと思うのです(この
考えは、前回のかじとり通信でも自治基本条例の話の中で申し上げ
ています。また、住民投票制度については、国と全国知事会や全国
市長会などの地方六団体で議論になっているようです)。
 既に議会が決定した事項でさえも、有権者の2%が直接請求すれ
ば、住民投票の議論をしなければならないというのは、制度的にも
少し無理があるのではないか、と感じています。

 それから、大震災による財源への懸念や、子どもたちの将来の財
政負担を心配される意見もお聴きしました。これについても、あら
ためて説明したいと思います。
 建て替えの一番大きな財源として合併特例債があります。合併特
例債は、市債(市の借金)ですが、市が元利償還する際に、国がそ
の7割を交付税で措置をしてくれる有利な借り入れです。

 合併特例債について、資金繰りの話をしますと、国からすぐお金
が入るわけではなく、当面は長野市が銀行などから借金して(市債
を発行して)建設を行います。第一庁舎や市民会館の建設の場合で
すと、主な返済は平成29~30年ごろから始まり、その時点で国
が手厚く支援してくれる、そんな仕組みなのです。
 従って、「そんな資金があったら被災地に回すべき」とのご意見
に対しては、手元に資金があるわけではないと申し上げなくてはな
りません。市債を発行して建設が進んで、その市債の返済時期にな
って、初めて国の支援が受けられるのです。
 また、国では、大震災の復興経費は通常予算とは別枠との見解を
示していますので、復興支援が地方財政に影響することも、市の事
業が復興の妨げになることもないと考えています。合併特例債につ
いても、国と地方の約束ですし、全国で500以上の自治体が現に
活用していますので、これを減額や廃止するという事態はあり得な
いと思っています。

 このように、合併特例債を活用することにより、市の実質負担は
小さくなります。また、市では建設基金を積み立ててありますので、
両施設建設の全体事業費119億円~134億円のうち、市の新た
な負担は3億5,000万円~10億円で済むと試算しています。
 合併特例債は、国の支援を得ながら、建設から大体10年間で返
し終わる予定です。市では、中期的な財政推計を行いながら、市全
体の事業を計画していますので、今後、大規模プロジェクト事業に
より、平成27年度ごろまでは一時的に予算規模と起債残高が増加
しますが、その後は、これまでの水準に落ち着いていく予定です。

 また、長野市は被災地に対し、精いっぱいの支援をしています。
今後も、被災地の要望に沿って支援を継続していくつもりですし、
他市と比べても支援内容に全く遜色はありません(これも前回のか
じとり通信に書きましたのでご覧ください)。
 被災地の支援も、第一庁舎と市民会館の建設も、もちろん通常の
事業も、財政的には十分対応できるのです。

 いずれにしても、市役所第一庁舎は、市の防災拠点として、市民
の安全・安心を守る中心的な役割を担うとともに、さまざまな市民
サービスを提供する、行政機能の拠点としての役割を担います。ま
た、長野市民会館は、市民が日常的に文化芸術に触れ、それに携わ
り、長野市の文化や市民の皆さんの力を発信する拠点となる施設で
す。
 いずれも、長野市の将来のまちづくりと元気づくりに向けて、欠
かせない施設の一つであり、将来を担う世代のためにも、必要で優
良な「投資」となることを確信しています。