2005年12月15日木曜日

11月の出来事


 年の瀬の慌ただしさを感じるころとなりましたが、11月にもい
ろいろありました。

【第100回長野えびす講煙火大会】
 11月23日(水)、勤労感謝の日、犀川の河川敷で、「第100
回長野えびす講煙火大会」が盛大に行われました。明治32年に始
まったといわれ、途中、戦争等で中止もあったということですが、
いずれにしても100回というのは、大変なことです。

 100回目の記念大会、1月に合併した4町村との合併記念とい
うこともあって、市も支援をいたしましたが、協賛金をお願いした
方々もかなり張り込んでいただいたようで、98年長野オリンピッ
ク冬季競技大会の閉会式以来の盛大な花火だった・・・という評価
が多かったようです。

 花火は、新作花火コンテスト(私も審査員を務めました)を含め、
例年は4000発だそうですが、今年は6000発とはるかに多い
打ち上げがあったということで、皆さん満足されたのではないでし
ょうか。スターマインの凄さ、数の多さ、100回にふさわしい大
会だったと思います。

 当日は、暖かい陽気で、風も無く、素晴らしい「花火日和」でし
た。主催者発表では34万人の人出だったということです。前にも
メルマガに書きましたが、冬が近いこの時期は、空は澄んでいて花
火がきれいに見える、夏の花火とは全く違う趣きがあり、また、全
国的に見ても、この時期の花火はあまりありませんので、年々盛ん
になって、長野の名物に成長してきた・・・そんな気がします。

 主催者の長野商工会議所は、有料の個人観覧席を当初1000席
計画されたそうですが、予約が好評で、1500席に増やしたそう
です。旅行会社が多くの予約を入れ、ツアーを組んでくださったよ
うで、お客さんは県外の方が多かったようです。

 私の唯一の心配は、犀川の土手の上り口付近の混雑で事故が起こ
らなければよいがということでした。私が市長就任の少し前になり
ますが、兵庫県の明石駅で、事故が起きて大勢の人が亡くなったこ
とを記憶されている方は多いと思います。私は市長就任直後の平成
13年のこの煙火大会を経験して、あそこは事故の危険性が大きい
と感じ、管理する千曲川工事事務所の所長さんにお願いして階段の
整備をしていただきました。今回はさらに警察の方々が最大限の警
戒をしてくださいました。お一人怪我をしたという情報もお聞きし
ていますが、大事に到らずホッとしています。危険はまだまだあり
そうです。皆さん、早く帰りたいという気持ちは分かりますが、押
さないようにしてほしいと思います。

 いずれにしろ、盛大な煙火大会が、無事出来たことは、嬉しかっ
たです。

【横幹連合コンファレンス】
 この名前、皆さんは多分ご存知ないと思います。私も初めてお聞
きしました。でも大変な学会で、出席させていただいてびっくりし
ました。

 横幹(おうかん)連合とは、横断型基幹科学技術研究団体連合の
略だそうで、科学技術分野の研究者の皆様が横断的に結集され「知
の統合」を図っていこうという過去に例をみない試みを推進してい
る組織です。平成15年4月に30学会を会員として設立され、平
成17年10月にNPO法人化され、現在43学会、延べ会員数は
6万5千人にものぼるそうです。43の会員学会の名前は、多岐に
わたりとても覚えられませんが、会長に産業技術総合研究所理事長
の工学博士吉川弘之氏、副会長にBMC研究センター生物制御シス
テム研究チームリーダーの工学博士木村英紀氏、未来技術情報時限
研究専門委員会副委員長の工学博士江尻正員氏・・・そんな名前が
つながるわけですから、大変な会、そして未来志向の凄い団体だと
思います。その横幹連合コンファレンスの第1回大会を、11月25
日(金)長野市で開いていただきました。

 このコンファレンスで「コトつくり長野宣言」が採択されました。
この長野宣言は(1)知の統合に向けた学問の深化とその推進、
(2)横断型基幹科学技術を活用した社会問題解決、(3)知の統
合を推進・定着させるための人材育成、というもので、私は「コト
つくり」とは、日本がこれまで技術を蓄積し、世界的にも優位性を
保っている「ものつくり」を生かしながら、新たな視点からこれを
拡大・発展させていこうという活動だと理解いたしました。

 いずれにしろ、このコンファレンスの記念すべき第1回が長野市
で開催され、長野宣言が発せられたことは、大変な名誉であり、嬉
しく思いました。

【柵(しがらみ)小学校の閉校式】
 11月26日(土)、戸隠地区の柵小学校の閉校式に出席しまし
た。69名の児童、教師、小学校の卒業生、戸隠地区の市民の皆さ
ん、長野市教育委員会委員など、大勢の方が出席され、厳粛かつ意
義ある式典でした。

 柵小学校は明治7年の創立ということです。明治5年が学制発布
ですから、大変古く伝統のある学校です。創立当時は栃原学校とい
う名称だったそうですが、繰り返す町村合併の変遷の中で、柵村に
なって柵小学校になったようです。

 柵小学校は、平成18年3月31日で閉校し、戸隠小学校、宝光
社分校と統合した新しい戸隠小学校が来年4月1日に開校すること
になっています。これは、合併前の戸隠村が三校を統合するという
決定をし、合併協議を通してその意志が確認され、今日に到ったも
のです。戸隠村の皆さんは、学校には適正規模が必要で、子どもた
ちは切磋琢磨するなかで、社会性を学ぶことが必要ということで、
意志決定をされたとお聞きしています。学校が閉校になることは残
念ですが、子どもたちのことを考えれば、私も旧戸隠村の皆さんの
決断に敬意を表したいと思っています。

 式典では、校長先生から過去の歴史を振り返りながら、子どもた
ちに統合した新しい学校に慣れてほしいという話、昨年の卒業生が
作った「ふるさと柵」という歌を、69名の児童がきれいな声で合
唱、呼びかけ、そして出席者全員で歌った「故郷」・・・大変感銘
深いものでした。最後に嬉しい天からの贈り物として、裾花川で発
見された350万年前の大きな化石を校長先生が紹介されました。
柵小学校の校舎が化石館として再生されるだろうことを願っての素
晴らしいパフォーマンスでした。

 同日、宝光社分校でも長い歴史を持つ学校との「お別れ会」が行
われました。児童が各学年ごとに寸劇などを披露し歴史を振り返っ
たようです。

【第10回長野市環境こども会議】
 11月27日(日)、長野市環境こども会議が開催されました。
この会議は長野ライオンズクラブをはじめ諸団体のご協力をいただ
いて開催しているものですが、本年は第10回目ということで、市
民会館を会場に一日がかりで行われました。信州大学の学生たちも
一生懸命ボランティア参加してくださいました。

 環境省の環境教育推進室長さんも例年の如く参加してムードを盛
り上げていただき、こどもエコクラブや環境教育モデル校の人たち
の実例報告が、劇や研究発表を通して楽しく繰り広げられました。
子どもたちへの環境教育の大切さが強調されている今日、意義のあ
るイベントであり、大人が見ても勉強になりました。