2003年4月10日木曜日

元気なシーズンが始まりました


 4月6日(日)から5月31日(土)まで、7年に一度の善光寺
御開帳が始まりました。
 長野市は、1300年余の歴史を刻む善光寺を中心に門前町とし
て発展してきた歴史があります。多くの善男善女をお迎えして、善
光寺御開帳が盛大に行われることは長野の活性化にとっても大いに
資することになると思います。

 御開帳に先立って、3月30日(日)には、恒例の御開帳回向(えこう)
柱が、古式豊かに松代町善光寺回向柱寄進建立会の皆さんの手に
よって奉納されました。
 真田十万石の14代当主真田幸俊氏が馬上豊かに先導され、松代
の皆さんの槍振り隊や大名行列、裃(かみしも)姿の町の役員方、
そして善男善女と牛に引かれた回向柱の賑やかな行列が、中央通り
を練り歩きました。
 末広町の交差点から善光寺までの中央通りの人並みは、観光客の
皆さんも相当に多かったように思いますが、市民の皆さんも大勢見
物に集まっていただき、この御開帳に思いを寄せておられる姿を感
じました。
 回向柱は、善光寺本堂前に建立され、御開帳期間中は、本堂の前
立本尊中央の阿弥陀如来の右手と「善の綱」で結ばれ、多くの方と
縁を結ばれるとお聞きしています。

 4月5日(土)に善光寺の御宝庫に安置されている前立本尊が善
光寺本堂に御遷座(ごせんざ)され、6日(日)には開闢(かいびゃく)
大法要が営まれ、御開帳が始まりました。
 長野新幹線が開業して初めての御開帳ですから、56日間で約
600万人以上の参詣客がお越しになるのではないかと期待してい
ます。

 この時期の長野は、周囲の山々の雪が消えて、春らしい陽気とな
る季節であります。今年は特に色々なイベントが行われ、大変賑わ
います。
 まず4月中旬は、桜の花が満開になってお花見のシーズンです。
城山公園は勿論ですが、篠ノ井の茶臼山、地附山公園、松代城跡、
そして長い目でみると千曲川の堤防等々、桜を楽しむ人で賑わいま
す。将来は桜の街になるかも知れません。

 前後しましたが、大門町の「楽茶れんが館」、そして、もんぜん
ぷら座の「TOMATO食品館」のオープンは、街に活気を生んで
くれると思いますし、そうなるように期待しています。

 4月20日(日)には第5回長野マラソンが開催されます。春の
信濃路を一流選手と全国から集まった市民ランナーが一緒に走ると
いう長野マラソン独特の形式が、沿道を沸かせてくれることでしょ
う。

 4月26日(土)からのゴールデンウィーク中には、善光寺花回
廊の様々な行事が行われ、商店街やボランティアの方々の努力で街
中が花で一杯になると思いますし、その中で昨年好評だった「イン
フィオラータ・in・NAGANO」も29日(火)・30日(水)
の2日間に開催されます。

 5月の最大のイベントはなんと言っても御開帳に合わせて25日
(日)に行われる屋台巡行でしょう。町々の屋台が、善光寺三門前、
表参道(中央通り)、権堂通りなどの中心街ほか各町内を練り歩き
ます。前回の御開帳時には、期間中最高の人出だったと記録されて
います。年番町はじめ加盟町の皆さんのご尽力で、今回もきっと素
晴らしい屋台が繰り出されると思います。

 御開帳のハイライトは、総勢800名ほどがまるで王朝絵巻を見
ているような華麗な行列が進み、回向柱の前で厳粛かつ華麗な
法要が行われる中日庭儀大法要です。
 御開帳のポスターや写真でよくお目にかかるあの絢爛豪華な行事
ですが、大勧進(天台宗)、大本願(浄土宗)が日にちを変え1回
ずつ行われるもので、それぞれ4月26日(土)、5月10日(土)
に開催されます。

 昔から善光寺御開帳は、景気が悪い時期に門前の商店が善光寺さ
んに御開帳の開催をお願いしたという歴史があります。今でも長野
商工会議所が、「御開帳の開催をお願いします」と善光寺さんに請
願し、それを受けて寺側は開催するという形態をとっています。

 景気が悪い時期、こんな時こそみんなで元気を出したい、賑やか
さを取り戻したい、善光寺さんにあやかりたい。そんな切なる願い
を込めて、このシーズンを盛り上げていきたいものです。