2004年4月1日木曜日

今日から平成16年度がスタートです


 昨日3月31日は、平成15年度をもって退職される53人の市
職員に退職辞令をお渡しして、長い年月、長野市、そして長野市民
のために努力いただいたことに感謝を申し上げました。退職される
皆さんは、大体東京オリンピック前後に採用された方々で、大合併、
高度経済成長、ドルショック、第一次オイルショックとその克服、
そしてバブルが膨らんで、長野オリンピック招致成功と準備作業、
そしてバブル崩壊、オリンピック開催・・・・・約40年間、本当
に山あり谷ありの公務員生活を送ってきた方々です。
有難うございました。

 そして今日4月1日、行政は新しい年度のスタートです。私にと
っては、市長就任以来、3回目の辞令交付日です。以前は異動する
市役所職員全員に対し、市民会館で辞令交付をした時期もあるそう
ですが、あまりにも人数が多く時間がかかるということで、現在は
市役所講堂で異動した管理職のみに私から辞令の交付を行い、それ
以外の職員にはそれぞれの部署で所属長から渡していただくことに
しています。

 職員は仕事をすることが重要であり、勤務時間内に辞令交付をみ
んなで見守っていてもあまり意味がないのではないかと考え、簡略
化したものです。

 私は長いこと中小企業の社長を務めてきましたので、正直言って
辞令交付ということは、それほど大事なこととは思ってはいません
でした。ましてや退職辞令については交付した経験はありません。
しかし、役所では辞令交付は大切な儀式なのだそうです。確かに大
勢の職員がいて、大部分が3年ぐらいで職場を変わっていくわけで
すから、辞令交付は気持ちを切り替える意味でも大切なのかもしれ
ません。

 さて、先月24日、長野市議会定例会が終了しました。この議会
では平成16年度予算ならびに条例等63議案全て可決していただ
きました。いろいろなご意見、ご提言をいただきましたが、全て
前向きの話と解釈しています。県議会の混乱ぶりを見るにつけ、
長野市議会と理事者は車の両輪として切磋琢磨していることを、
誇りに思っています。

 この議会の中で一番の話題は、助役を2人制にし、前企画政策部
長の酒井登氏を登用したということでしょう。「小さな村で、助役
を置かない条例を作っている傾向の中で、何故だ!」というご意見
がありました。しかし私は、役所組織のタテ割りを少しでも是正し
たい、市町村合併と都市内分権がヤマ場を迎えたこの時期、取り組
みを強めたい、市川助役には今までのライン部門の取りまとめをお
願いし、酒井助役には市長特命事項担当ということで、主として市
町村合併と都市内分権、そして財政を中心に取りまとめていただく
予定と申し上げ、理解いただきました。

 全国35の中核市の内29市(平成15年9月1日現在)が助役
2人制をとっているということも、判断の材料であったかもしれま
せん。

 もうひとつの話題は、財政難といいながら昨年度よりわずかでは
ありますが、大型の予算を組んで積極性を表したことでしょうか。
確かに地方交付税や補助金が減っている中で、積極予算は組み難い
面はありますが、市民の皆さんがやろうという気力を出していただ
いている中で、それをできるだけ応援していくというのは大切なこ
とですし、景気も少し上向きになってきているなら、それを後押し
したいと考えたことは、間違っていないと思うのです。具体的には、
都市の再開発事業や民間の方が取り組む老人ホームの建設、あるい
は新共和小学校の建設等に取り組みながらも借金は例年並に抑え、
その分を先輩達が積み立ててきてくれた基金を取り崩し、積極予算
を組んだということです。元気なまち長野へ向けてぜひご理解いた
だきたいと思います。

 新年度に入って、桜がもうすぐ咲きそうですね。今年は昨年同様、
例年より少し早いと言われているようです。そして、4月11日は
待望の長野マラソン。今年はコースが変更されて、長野市内で熱戦
が展開されます。善光寺の表参道である中央通りを5千人を超える
ランナーが走り抜けるということで胸がわくわくします。沿道での
鈴なりの応援を期待したいものです。

 さらに、4月末から5月の連休にかけては、善光寺花回廊という
ことで市の中心部が花で美しく飾られますし(インフィオラータも
地元の熱意で何とか開催出来そうです)、エコール・ド・まつしろ
もいよいよ本番を迎えます。4月17日からの松代城復元春まつり
をスタートに、毎月いろいろな行事が目白押しに計画されています。

 新聞報道によると、日本の景気は少し持ち直してきているようで
す。まだ地方経済や中小企業ではその実感が湧きませんが、しかし、
時の経過とともに、変わってくると期待しています。本年は良い年
にしたいですね。

 雪が降ってまだまだ冬かと思っていましたら、あっという間に信
濃路はもう春爛漫ですね。春を大いに楽しみましょう。