9月1日、恒例の川中島古戦場まつりが開催されました。
この祭りは、更北商工会(現・長野市商工会更北支部)が中心に
なって、区長会など地域の方々が皆さんで盛り上げてきていただい
ており、400有余年前の昔、川中島の戦いで犠牲となった幾千の
霊の追悼を込めて毎年9月第一土曜日に開催されています。今年で
14回目になるとのこと、年々盛んになっていると感じています。
今年は特にNHKの大河ドラマ「風林火山」の放送もあって、祭
りの主催者側も運営にいろいろ工夫し、例年より多い約5万人の人
出があったそうです。私としては、「甲斐の国」甲府市から宮島市
長、「越後の国」上越市から木浦市長をお迎えしてのイベントは格
別に盛り上がったと感じています。
午後、オープンニングの後、赤の鎧(よろい)の武田隊、青の鎧
の上杉隊、そして黄色の鎧の村上隊による模擬合戦や太鼓演奏など
が行われて雰囲気が盛り上がったところで、米沢藩古式砲術発砲演
武、さらに吟剣詩舞大演舞会が、八幡原史跡公園の特設ステージで
繰り広げられました。
また、隣接の八幡社境内の首塚の前では、私も出席して川中島の
戦い特別追悼慰霊祭が厳かに執行されました。
その後、私も含めた3人の市長が、特設ステージの上で、武田徹
さんの軽妙な司会によって、それぞれのお国自慢や信玄公、謙信公
に関する話、風林火山にまつわるイベントの話などで盛り上がりま
した。
私からは、400年の時を越えて、往時の戦いでの犠牲者追悼の
意味を込めたこの祭りに、甲斐の殿様(甲府の市長)と越後の殿様
(上越の市長)がそろってこの合戦場に登場されたことは、歴史的
に見ても非常に意義深いことではないか・・・とあいさつしました。
このあと、甲府市、上越市に長野市を加えた3市で、観光分野に
おける3市協定(集客プロモーションパートナー都市協定)を締結
しました。戦国時代ならさしずめ「三国同盟」と言っても良いと思
います(この協定は既に上越市と長野市は締結していたのですが、
「川中島の戦い」を共通のテーマにぜひ3市でということで3市協
定になったものです)。
3人の鼎談(ていだん)と協定調印を終えて、祭りの最後を飾る
花火のスイッチを一緒に押して、花火大会が始まりました。例年よ
り多い約3,500発の花火が、古戦場の夜空を彩りました。この
盛り上がりを一過性のものに終わらせることなく、引き続き3市が
力を合わせて盛り上げていきたいと思いました。
甲府市の宮島市長からお聞きした甲府市の風林火山への取り組み
について、報告しますと、「甲斐の国・風林火山博」は、関連の展
示や各種イベントを通じ、ドラマの世界をより深く知り、体感して
いただくとともに、史実に基づき武田信玄や軍師「山本勘助」につ
いて探求しているとのこと。さらには、山梨県に点在する関連史跡
の紹介や厳選した地場産品などを展示販売する官民協働による博覧
会で、8月31日には、当初目標の20万人を大きく上回る30万
人目の来場者をお迎えすることができたとのことです。
長野市の「体感!川中島の戦い2007」の展示館入場者数の当
初目標は22万人で、8月末に10万人目のお客さんをお迎えした
ばかりですから、30万人という数字を7カ月で達成されたという
のは、うらやましい限りです。でも、ドラマの中で川中島の登場は
まだ先ですから、これからだと思っていますし、八幡原史跡公園を
訪れていただいているお客さんは、数倍おられるようですから、そ
の方々を展示館まで誘導できれば大きな数字が達成できると思って
います。
大勢のお客さんを迎えることができるよう、皆さん頑張りましょ
う。
上越市の木浦市長にお聞きした取り組みは「第82回 謙信公祭」
に、ドラマで謙信役を演じて好評を博しているGackt(ガクト)
さんが、約500人の武者を率い、白馬にまたがり、「いざ出陣じ
ゃ!」と軍を鼓舞すると、沿道に詰め掛けた約8万人のファンが熱
狂したとのことです。Gacktさんの見事な騎乗ぶりは、大変印
象深かったようです。
そして、今年だけでなくNHK大河ドラマが2年後、上杉家の重
臣直江兼続を取り上げることに決まったということで、さらに熱気
が続いていくことを期待すると話していました。
確かに、Gacktさんの謙信役は、テレビでみても迫力、そし
て魅力いっぱいですよね。最初配役を聞いた時には、私なんか全く
知りませんでしたので、意外に感じたことを覚えていますが、いま
やすっかり主役になってしまった・・・そんな気がしています。
この大河ドラマ「風林火山」を契機に、この3国同盟ともいえる
集客プロモーションパートナー都市協定が結ばれましたので、「川
中島の戦い」という「縁」を縦糸に、観光交流事業や首都圏を対象
とした共同誘客事業を展開していきたいと考えています。