旧聞に属する感じで恐縮ですが、7月7日~9日の3日間、福田
かせていただきます。
開催から約1カ月半を経たこと、そして、ここしばらくの間の報
道が北京五輪一色になっていたということもあり、何かはるか前の
出来事のようにも思えるのですが、大変重要なことであり、新聞論
調を含めマスコミの評価も一巡したように思いますので、私なりに
このサミットについて考えてみました。
サミットは、1975年(昭和50年)、フランスのランブイエ
で6カ国が参加して第1回が開催されて以来毎年開催されており、
今回で34回目、日本での開催は5回目です。メンバーは時代の流
れとともに多少増えてきており、現在のメンバーは、G8(主要8
カ国)ということで、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイ
ツ、カナダ、イタリア、ロシアの8カ国、それにEU(欧州連合)
委員長が加わっています。
今回は、主要テーマが地球温暖化問題ということで、MEM(主
要経済国会合)のブラジル、中国、インド、メキシコ、南アフリカ、
インドネシア、韓国、オーストラリアも招待国として、また、関係
国際機関として、国連、世界銀行、OECD(経済協力開発機構)、
IEA(国際エネルギー機関)なども参加したようです。
サミットの目的は、経済・社会問題を中心に、国際社会が直面す
るさまざまな課題について、非公式かつ自由闊達(かったつ)な意
見交換を通じて、物事を決定し、その成果を宣言としてまとめるこ
となのだそうです。
他の国際フォーラムとは異なり、事務局はなく、それぞれの国で
総合的・横断的にさまざまな分野を総覧する立場にある首脳がトッ
プダウンで物事を決めるため、迅速な決断と処置を行うことが可能
な仕組みということです。
ただ、私見を述べさせていただくと、サミットが、国連総会など
が形式化して多くの国の利害調整が難しくなり、重要事項などを迅
速に決めることができなくなっていることから始められた会合だと
すれば、参加国が増えるということはいかがなものでしょうか。ま
た、自由闊達な意見交換というのも、メンバーが多くなるとどんな
ものでしょうか?
イタリア在住の塩野七生さんが、『文芸春秋』9月号に「サミッ
ト・雑感」という文章で、サミットはもうやめたらいいのではない
かと、幾つかの理由を挙げて述べておられます。
参加国が増えていることについては、「当事者を参加させれば問
題の解決も早くなる、などという、人間性に無知でしかも偽善的な
考えをもったのも、サミットを機能不全にした要因の一つであった。
当事国同士で話し合って解決できた局地紛争が、一つでもあったろ
うか。・・・サミットの利点は、当事者でない人たちが、当事者を
越えた視点に立って考えた政策を、そのもつ経済力を活用して具体
的に実施することにあった」と指摘されています。まさに卓見であ
ると思います。
今回のサミットの結果についてのマスコミの論調は、おおむね辛
口の評が多く、福田首相の人気回復にはつながらなかったというも
のが多かったのですが、分かりやすくて、私が受けた印象に一番近
かった論評を転載させていただきます。
*******************
排出国ぶつかる国益(7月10日付け産経新聞)
地球温暖化の責任を問うべきは「過去」なのか「未来」なのか・
・・。北海道洞爺湖サミット最終日に開かれたMEMでは、G8と
中国、インドなどの間で、温室効果ガスの排出削減をめぐって責任
のなすりつけとも映る場面が見られた。
背景には、1997年(平成9年)に採択された京都議定書が、
先進国の過去の排出分に責任があるとしているのに対して、現在の
議論は、今、排出増加を続ける途上国、とりわけ中国やインドなど
の新興国に「未来責任」を問うているからだ。
「これまで蓄積している温室効果ガスの発生源は、19世紀後半
以降、工業化を先に進めてきた先進国だ。責任を認めた上で、議論
を進めるべきだ」(新興国)・・・「それは否定していない。先進
国が率先して削減を進めていくべきだとの認識だ」(先進国)・・
・9日のMEMでのやりとりだ。
また、中国やインドなど新興国側は「新興国といわれるが、いま
だ国内に多くの貧困を抱えている。経済成長が少しでも脅かされる
ことはできない」とも訴えた。
G8に中国、インドなどの9カ国を加えたMEMは、「温室効果
ガス」削減の長期目標について「世界での共有を支持する」との首
脳宣言を採択した。排出削減の義務付けを警戒する中国、インドな
どの反発もあり、「2050年までに半減」などの具体的な数値目
標や時期を明記することができなかった。
*******************
このように、「2050年までに排出半減の長期目標を世界が共
有する」としたG8側のサミット首脳宣言に比べ、MEMの合意は
かなり後退している印象は免れませんが、私は次の2点において一
歩前進ととらえるべきだと考えています。
まずは、京都議定書を批准しないアメリカを、曲がりなりにも巻
き込んで数値目標を入れたこと。そして、削減義務を負うことは絶
対にできないと言っていた新興国を、「長期目標について世界での
共有を支持する」というところまで巻き込んだこと。これは、言葉
の遊びのようにも聞こえますが、新興国の妥協をここまで引き出せ
たことは、上出来だと私は思いますし、新興国側にも、それだけ地
球温暖化に対する危機感があるということを明らかにできたことに
も価値があると思います。
現在の世界的な危機は、三つのFだという論を読んだことがあり
ます。三つのFとは、「Fuel(フュエル:燃料)」、
「Food(フード:食料)」、「Finance(ファイナンス
:金融)」。すなわち、アメリカのサブプライムローン問題に端を
発した金融市場の乱れから、投機資金が商品先物市場に流れ込んだ
結果、原油や食料価格の高騰を招き、これら3つが絡み合って現在
の危機的な経済状況を引き起こしている、というものです。
また、石原東京都知事は、新聞に連載しているエッセーの中で、
「環境破壊」「物価高騰」「H5N1型鳥インフルエンザ」という
三つの事項により、人類は、その存在そのものを危うくする危機に
瀕(ひん)していると指摘しています。
そのうち、「環境破壊」「物価高騰」の元凶は、市場原理主義と
株主至高の価値観だろうと主張しておられました。
確かにこれらは、現在の地球的な規模での危機を表しているもの
とは思いますし、これらも含めて総合的にサミットで論ずべきとの
意見だろうと思います。ですが、限られた時間のなかで議論すると
すれば、やはり「地球温暖化」でしょう。すべての危機のベースに
なるかもしれない大問題であり、後戻りが許されないテーマだと思
います。
身近な地球温暖化対策や長野市としての取り組みについては、第
219号や第267号のメルマガなどでも触れてきました。当時と
比べれば、クールビズの取り組みも随分浸透しましたし、過剰包装
やレジ袋を断るということも一般的になってきました。
そして、皮肉なことに、このところの原油価格の高騰を受けて燃
料などを節約せざるを得なくなり、その結果、削減できた温室効果
ガスの排出量も相当な量に上っているのではないでしょうか。
このように、私たちは、着実に温室効果ガスの排出量を減らして
きていると思えるのですが、京都議定書で日本が世界に約束した
「2012年(平成24年)までに日本の温室効果ガス排出量を
1990年(平成2年)に比べて6%削減する」という目標には、
まだ遠いようです。
少し前のデータですが、2006年度(平成18年度)の段階で
の排出量は、前年に比べて1.3%減少したとのことですが、
1990年(平成2年)と比べると6.2%上回った状態なのだそ
うです。あと4年余りで約12%の削減。京都議定書の数値ですら、
並大抵なことでは実現が難しいというのが現実です。
今回のサミットにより、あと40年間で温室効果ガスを半減する
という長期目標を示したことは大きな成果といえます。しかし、こ
れを実現していくための方法をいかに具体化していくか、われわれ
人類の存亡をかけた重要な課題です。
サミットでの話は、日本で、あるいは世界での削減ということに
なるのですが、どうもピンと来ないというのが実感です。私たちは、
自分のことと考えて、一人一人がどう対処するかというレベルに引
き戻していくことが、大切なような気がします。
日本の温室効果ガス排出量の削減目標を実現するための国民的プ
ロジェクト「チーム・マイナス6%」では、身近な温暖化対策とし
て次の6点の実行を提案しています。
・温度調節で減らそう 冷房時の室温は28度、暖房時は20度
に設定しよう
・水道の使い方で減らそう 蛇口はこまめにしめよう
・自動車の使い方で減らそう エコドライブをしよう
・商品の選び方で減らそう エコ製品を選んで買おう
・買い物とごみで減らそう 過剰包装を断ろう
・電気の使い方で減らそう コンセントからプラグをこまめに抜
こう
私たちの日常生活では、二酸化炭素の排出量など、あまり気にし
ないで行動することが多いと思います。食事の時にカロリー摂取量
を気にするように、これからは、二酸化炭素排出量も意識して生活
できるようになると効果がありそうです。
ちなみに、長野市の家庭部門の温室効果ガス排出量は、2004
年(平成16年)の時点で、1990年(平成2年)に比べ
48.2%も上回っているそうです。目標達成にはかなりの努力が
必要です。
目標の達成には、ライフスタイルの見直しや省エネ機器の購入は
もちろんですが、高気密・高断熱住宅や低公害車の普及、太陽光発
電、バイオマスなど、再生可能なエネルギーの利用も進める必要も
あります。また、実用可能な燃料電池車や家庭用燃料電池が開発さ
れていますが、今後の技術革新などにより低価格化が進み、普及す
ることを願っています。
2008年8月28日木曜日
北海道洞爺湖サミットについて
2008年8月21日木曜日
長野オリンピック10周年記念事業は終了しました
今月8日の開幕以来、北京ではさまざまな競技で熱戦が繰り広げ
られていますが、今年は、長野オリンピックの開催から10周年と
いう年でもあります。
10年前の1998年(平成10年)2月7日から16日間にわ
たって、「愛と参加の長野オリンピック」が、山ノ内町、白馬村、
軽井沢町、野沢温泉村、そして長野市を会場として開催されました。
このときの感激と感動は、今なお忘れ得ぬものがあります。
20世紀最後の冬季オリンピックとして、すべての人の「愛と参
加」のもとに、「子どもたちの参加」「美しく豊かな自然との共存」
「平和と友好の祭典の実現」という三つの目標が実現できた大会で
した。
その長野オリンピック開催から10年を迎えるに当たり、大会が
目指した基本理念とオリンピックムーブメントを再認識し、地域の
魅力を再発見するために、昨年5月、実行委員会を設立して、「長
野オリンピック10周年記念事業」を企画、実施してきました。
一部の事業については、以前のメルマガでもご紹介させていただ
きましたが、2月9日の「記念式典」をはじめ、各種フォーラム・
イベント、数多くの関連イベントが、4月26日の「北京2008
オリンピック聖火リレー」を最後に、すべて実施できたことは、実
行委員会の皆さまをはじめ、関係されたすべての皆さまのお力によ
るものと、深く感謝申し上げます。
そして、これらのイベントは、北京オリンピックへの応援になっ
たようにも思います。
去る7月22日に、この実行委員会の解散総会が開催されました。
実行委員会はその目的を達成し、解散しましたが、長野オリンピッ
ク10周年を機に、開催地自治体や競技団体、商工団体などで構成
された実行委員会のつながりが、今後もより地域の発展へとつなが
るよう願ってやみません。
記録の意味も含め、以下に、長野オリンピック10周年を記念し
て行われた行事について、皆さまへの感謝の気持ちを込めて報告い
たします。
(実施事業)
・長野オリンピック10周年記念式典 2月9日(土)
会場:ビッグハット 参加人数:2,200人
長野オリンピックの感動がよみがえる映像や音楽、各種アトラ
クションのほか、ゲストに伊藤みどりさん、荻原健司さん、船
木和喜さん、有森裕子さん、小谷実可子さんほかをお迎えして
トークセッションなどを開催
・スポーツと環境トークショー 2月11日(月)
会場:若里市民文化ホール 参加人数:350人
出演:山本浩さん、伊藤みどりさん、松岡修造さん、大林素子
さん、水野正人さん
・長野オリンピックメモリアルコンサート 2月16日(土)
会場:長野県県民文化会館大ホール 参加人数:1,300人
出演:森山良子さんほか
・スポーツとまちづくりシンポジウム 2月17日(日)
会場:若里市民文化ホール 参加人数:250人
出演:木田悟さん、宮澤ミシェルさん、堀繁さん、丸山朗さん、
今久留主成幸さん
・吹奏楽オリンピック記念コンサート 2月17日(日)
会場:長野県県民文化会館大ホール 参加人数:1,500人
演奏:ヤマハ吹奏楽団ほか
・トップアスリートによる冬季スポーツ教室 12月~2月
会場:スパイラル・エムウェーブ・ビッグハット
参加人数:180人
・写真展・メモリアルグッズ大集合 2月9日(土)~11日(月)
会場:生涯学習センター 入場者数:2,912人
・テレビ放送
「ザ・駅前テレビ 長野オリンピック10周年記念スペシャル」
2月9日(土)9:30~10:50放映
事業主体:abn長野朝日放送
「2008NAGANO冬の祭典」
2月9日(土)12:00~16:54放映
事業主体:テレビ信州
「長野オリンピック16日間の記録 ハイビジョン総集編」
2月11日(月)19:30~20:55放映
事業主体:NHK長野放送局
・ラジオドラマ放送
「熱い冬~長野オリンピック10年前のあの日へ」
1月6日(日)~2月24日(日)毎週日曜日15:30~
15:50(全8回放送)
事業主体:信越放送
・一校一国運動発表会 第9回こどもたちの国際交流発表会
2月24日(日)
会場:勤労者女性会館しなのき
発表:信田小学校、徳間小学校、通明小学校、裾花小学校、柳
町中学校、若穂中学校
事業主体:長野みすずライオンズクラブ、社団法人長野国際親
善クラブ
・その他(広報)
信濃毎日新聞、長野市民新聞に広告を掲載
(関連事業・・・実行委員会とは別の組織をつくって運営していた
だいた事業です)
・国際親善アイスホッケー大会U16長野オリンピックメモリアル
カップ2008
2月8日(金)~10日(日) 会場:ビッグハット
観客数:4,500人
1位日本、2位カナダ、3位ロシア 主催:同実行委員会
・第10回東口フェスティバル 2月9日(土)~10日(日)
会場:長野駅東口ユメリア通り一帯 主催:同実行委員会
・第5回長野灯明まつり 2月9日(土)~17日(日)
会場:善光寺境内、中央通り、トイーゴ広場
主催:同実行委員会
・氷の彫刻展inエムウェーブ 2月9日(土)~10日(日)
会場:エムウェーブ 主催:株式会社エムウェーブ
・長野オリンピック記念平和とスポーツの日「市民平和の日のつど
い」 2月10日(日)
会場:若里市民文化ホール 主催:同実行委員会・長野市
・第10回長野オリンピック記念長野マラソン大会
4月20日(日)
会場:長野市内 主催:同実行委員会
・北京2008オリンピック聖火リレー 4月26日(土)
会場:長野市内 主催:同実行委員会
(関係町村実施事業)
・山ノ内町:メモリアルシュプール、ジュニアスキースクール、志
賀高原ツアーアテンダーシステム、志賀高原バックカントリー
スキーツアー、スノーシューハイキング「大雪原の小さな冒険」、
ピラカンサス植樹、スノービレッジ(スノーライトアップ)
・白馬村:サマーノルディックコンバインド・イン・白馬、サマー
クロス・イン・白馬
・軽井沢町:abnドキュメンタリー特別番組、軽井沢カーリング
フォーラム、長野オリンピックメモリアル写真展
・野沢温泉村:オリンピック選手と滑ろう、雪だるままつり、ニコ
ニコ夜祭り、灯明夜まつり
皆さま、ご協力ありがとうございました。
なお、北京オリンピックは、今日現在、開会から14日目を迎え
ました。開催国である中国に対しては、開催前の聖火リレーでの混
乱をはじめ、人権、治安、大気汚染、食の安全性、開会式の演出の
問題など、さまざまな批判的意見もありますが、「大会を支えるボ
ランティアの大学生が親切で礼儀正しい」と石原東京都知事がコメ
ントされたように、現地では、批判報道から受けるイメージとは必
ずしも一致しない場面も多いようです。
また、中国産冷凍ギョーザ中毒事件に関して、中国側が従来の主
張を転換する内容を明らかにしたことにも象徴されますが、北京オ
リンピックを契機に、中国という国が確実に変わりはじめていると
思えるのです。
日本が各国にも認められる国になってきたのは、44年前に日本
が初めて開催した東京オリンピックが契機であったようにも思いま
す。中国も、オリンピックを境に、より成熟した国に発展していけ
るのではないでしょうか。
始めにも申し上げましたが、私たちが長野オリンピックで得た感
激と感動は、今なお忘れ得ないものがあります。同じオリンピック
とはいえ、夏と冬とでは大会の規模が全く違いますが、北京オリン
ピックの開催により、中国の皆さんが得る感激と感動がいつまでも
心の中に残ることは、私たち長野と同じなのではないでしょうか。
この感激と感動を糧に、北京オリンピック・パラリンピックのス
ローガン「One World One Dreem(ひとつの世
界、ひとつの夢)」の真の実現に向けて、主体的な役割を担う国と
して中国が成長していくことを期待しています。
2008年8月14日木曜日
7月末から8月上旬、忙しかった(2)
甲子園での熱戦に加え、今年は北京オリンピックもあり、皆さん、
テレビの前から離れられないお盆を過ごしていらっしゃるのではな
いでしょうか。
先週のお祭りに引き続き、今週は、市内のスポーツの話題につい
てご報告させていただきます。
7月26日(土)から、長野運動公園と長野オリンピックスタジ
アムで、第42回長野市少年野球大会が行われました。私は、開会
式に出席させていただきましたが、野球を愛する小学生85チーム、
中学生19チームの選手の皆さん、そして役員やコーチ、監督、保
護者の皆さんなど、大勢の皆さんが参加してくださり、今年も盛大
に開催されました。
両会場では、熱戦が繰り広げられ、小学生の部では綿内少年野球
クラブA、中学生の部では長野東柳クラブAが優勝を決めました。
サッカー北信越リーグで好調に1位を保ってきたAC長野パルセ
イロですが、7月27日(日)に新潟県で行われた試合で、リーグ
2位のJ.S.C(ジャパンサッカーカレッジ)と対戦。この試合
は、今期の優勝を決定的にする大事な一戦だったのですが、これに
敗れて、2位に転落してしまいました。
ところが翌週、8月2日(土)にAC長野パルセイロがツエーゲ
ン金沢に勝ったことに加え、翌日、松本山雅FCが、J.S.Cに
勝ったことにより、AC長野パルセイロが再び1位に復帰しました。
ほっと一安心です。
一気に優勝を決めることはできませんでしたが、現在のところ、
AC長野パルセイロが優勝に一番近い位置にいることは事実です。
最終戦は、9月7日(日)に、AC長野パルセイロ対松本山雅F
C、J.S.C対ツエーゲン金沢の4強対決で行われます。勝ち点
と得失点差によって微妙な問題もありますが、勝てば文句なしにA
C長野パルセイロが優勝です。
JFL(日本フットボールリーグ)への昇格を目指すには、北信
越リーグで優勝することが必要ですが、全国社会人サッカー選手権
や長野県サッカー選手権(天皇杯予選)から昇格する道もあります。
AC長野パルセイロは、現段階でそのすべてに勝ち残っています。
大きなチャンスです。今年こそ、ぜひJFL、そしてJリーグへの
道を切り開いてほしいものです。
そして、この時期、うれしい報告が相次ぎました。
まずは、野球です。市内の硬式野球2チームが、全国大会に出場
するとのことで、あいさつに来てくださいました。
7月29日(火)に来てくださったのは、長野東リーグ(リトル
シニア)の皆さんです。信越大会で準優勝し、東京の神宮球場など
で行われる「日本リトルシニア野球選手権大会」に出場されるとい
うことでした。この大会は、すでに終わったのですが、長野東リー
グは、惜しくも1回戦で敗退してしまったそうです。
8月5日(火)には、長野東リトルリーグの皆さんが来てくださ
いました。こちらは、信越大会で優勝し、8月22日(金)から福
島県で行われる「2008ザバスカップ全国選抜リトルリーグ野球
大会」に出場されるとのことです。日ごろから鍛えている技やチー
ムワークをいかんなく発揮して、試合に臨んでいただきたいと思っ
ています。
続いてバレーボールです。8月4日(月)には、若穂ジュニアバ
レーボールクラブの男子小学生の皆さんが、8月12日(火)から
東京体育館などで行われる全国大会への出場を決めたということで、
あいさつに来てくださいました。このチームは、県内でも強豪のよ
うで、今回は2年ぶり4回目の出場です。前回出場されたときは、
全国優勝を果たし、優勝報告に来ていただきました。今回もぜひ勝
ち上がっていただき、夏休みのすばらしい記念をつくってきていた
だきたいと思います。
そして、北京オリンピック。8月8日(金)に開会式がありまし
たが、それを前に長野市出身のオリンピック選手として、7月24
日(木)には男子バレーボールの松本慶彦選手が、8月1日(金)
には自転車競技の宮澤崇史選手が市役所にあいさつに来てください
ました。両選手とは、練習の様子や大会出場に向けた意気込みなど
について懇談させていただきましたが、お二人とも、北京での活躍
を力強く誓っていってくださいました。
オリンピック開催都市として、長野市関係者からオリンピックに
出場する選手が輩出されることを、私は願っていたのですが、それ
が実現してうれしくてたまりません。
そのお二人の状況です。テレビや新聞などを通じて皆さんすでに
ご存じだと思いますが、宮澤選手は、開会式の翌日に行われた自転
車男子ロードレースに出場され、143人中86位という結果だっ
たようです。レースでは、53人もの選手が途中棄権しているよう
ですから、初出場にして堂々の完走、と言って良いでしょう。
私は、一緒に来られた伯父さんのお話によって知り、びっくりし
たのですが、宮澤選手は、お母さんのために、生体肝移植で肝臓を
半分提供されたのだそうです。そういう経験をしながら、オリンピ
ックへ、さらにはツール・ド・フランスを目指し、ヨーロッパを転
戦しているとのこと。本当に感じ入りました。
そして、松本選手が出場している男子バレーボール。10日のイ
タリア戦では、イタリアが2セットを連取。第3セットは奪ったも
のの、セットカウント1-3で残念ながら敗戦となりました。12
日はブルガリア戦。これは勝てるかもしれない、そんな期待もでき
るぐらいの試合展開でしたが、最後は競り負け、こちらもセットカ
ウント1-3で、惜しくも勝利を逃してしまいました。
今日は中国戦です。今度こそ勝利を手中にし、なんとか決勝トー
ナメントへ勝ち進んでもらいたいと思います。
皆さん、応援をよろしくお願いします。
少し前になりますが、水泳でもうれしい報告がありました。市内
の高校2年生の箱山愛香選手が、7月9日(水)~13日(日)に
ロシアで行われた「FINAシンクロナイズドスイミング世界ジュ
ニア選手権大会」に出場されるということで、市役所にあいさつに
来てくださいました。
残念ながら、今回、私は、お会いすることができなかったのです
が、箱山選手は、中学生のころから市水泳協会の強化選手になって
おり、年々実力を上げてきているとのことです。これからもさらな
る活躍が期待されます。
ところで、東京が2016年(平成28年)のオリンピック・パ
ラリンピックを招致したいと立候補していることは、皆さんご存じ
だと思います。その招致活動の一環として、7月25日(金)、長
野オリンピックスタジアムで、信濃グランセローズの試合の前に招
致委員会主催のキャンペーンが行われました。東京オリンピック・
パラリンピック招致ふるさと特使で、長野市在住のオリンピック選
手である、スケルトンの越和宏選手とともに、私もその中のトーク
ショーに参加しました。
トークショーでは、東京オリンピック招致の可能性についてコメ
ントを求められましたので、私は、「東京はあらゆる面で整備され
ており、招致は可能だと思う。IOC委員の投票なので絶対はない
けれど、可能性は十分あるのではないか。ただ、IOCの調査でも
指摘されたようであるが、足りないのは東京都民の盛り上がり。長
野では、行政だけでなく、みんなで頑張った結果、オリンピックを
招致することができた。その喜びを東京都民にも味わってもらいた
い。ぜひ、頑張ってほしい。」と、東京の招致活動を激励させてい
ただきました。
私が参加させていただいたのは、15分ほどの短い時間だったの
ですが、2回目になる東京オリンピックの招致が成功すれば、長野
で再びオリンピックを、なんてことも考えられるのかもしれない、
そんなことも頭をよぎったひと時でした。
さまざまな競技で市内の皆さんが活躍していることは、本当にう
れしいことです。スポーツを軸としたまちづくりを進めたいと考え
ている長野市としても、とても励みになります。市民スポーツ・競
技スポーツともに、もっと盛んにし、オリンピックの開催で得られ
た、有形、無形の資産を生かしていきたいと思っています。
2008年8月7日木曜日
7月末から8月上旬、忙しかった(1)
今年の夏の暑さは別格ですね。でも私は、外で汗を流して仕事を
するのは、嫌いではありません。28度に設定しているとはいえ、
冷房の効いた市長室にいるより、健康にも環境にも良いはずです。
この時期、市内各地でいろいろなお祭りが開催されています。ま
た、学校が夏休みに入ったためでしょうか、スポーツ大会も盛んに
行われており、私は、忙しくとび歩いています。
まず、私も参加させていただいたお祭りからご報告します。
7月26日(土)に「若穂ふれあい踊り」、「篠ノ井合戦まつり」、
「大豆島甚句まつり」が行われました。以前、「若穂ふれあい踊り」
は「若穂びんずる」、「篠ノ井合戦まつり」は「篠ノ井びんずる」
と称していたお祭りで、「長野びんずる」とともに昭和46年に始
まり、今年で38回目を数えます。
「若穂ふれあい踊り」には、ステージイベントの後に行われた開
会式に参加させていただきました。この日は、3つのお祭りを掛け
持ちで回らせていただきましたので、長い時間いることができずに
残念だったのですが、年々にぎやかなお祭りになってきていると感
じました。“ふれあい”と名称を変更してから、若穂地区の皆さん
が独自性を発揮されているためでしょう。
「篠ノ井合戦まつり」も、篠ノ井地区を挙げてのお祭りです。私
は、びんずる踊りが始まる直前の火釜への点火式から参加させてい
ただきました。私がお伺いさせていただいた時には、すでに大勢の
皆さんが集まっており、篠ノ井駅前の通りは満杯といった状態でし
た。昼間は子どもみこし、夜はびんずる踊りと、こちらも華やかに
展開されました。
「大豆島甚句まつり」も、すでに29回目を迎えています。甚句
とは、神に供える農作業の仕事唄として起こったものだそうです。
古くから肥沃(ひよく)の地「大豆島」の人々に脈々と受け継がれ
てきた唄と踊りは、昔の人の豊穣(ほうじょう)の喜びを今に伝え
るものとのこと。農作業の仕事唄としての甚句は、もともと長野盆
地一帯に共通してあったようなのですが、江戸時代の歌詞が完全な
形で唄い継がれてきているのは大豆島地区だけであり、民俗学的に
も貴重な存在になっているのだそうです(このほか、「芋井甚句」、
「三輪甚句」、「安茂里甚句」、「新町甚句」などが伝承されてい
ます)。
長野市では、この大豆島甚句が民俗芸能として非常に価値が高い
ことから、昭和55年6月に市の無形文化財に指定しました。その
ことを記念して始められたのが「大豆島甚句まつり」です。
このお祭り、私も何度か参加させていただきましたが、大勢の人
が踊るにしては、道が狭くて、少しもったいないなあ・・・と、失
礼ながら感じていました。役員さんにそんな話をしましたら、間も
なく整備が完了する大豆島公園に会場を移したいと考えているとの
ことでした。
8月1日(金)、第1回「東口ゆめりあ祭り」が行われました。
昨年までは「東口ゆめ祭り」というお祭りだったのですが、11回
目を迎えるに当たり、装いも新たに、内容も充実して「東口ゆめり
あ祭り」になったとのことです。
さまざまなステージイベントに加え、ゆめりあ通りいっぱいに並
んだテーブルをそれぞれ囲みながら、皆さん楽しいひとときを過ご
していらっしゃいました。冬の「東口フェステイバル」と並んで、
さらに定着していくことを期待しています。
8月2日(土)は「長野びんずる」本番。踊りに先立ち、善光寺
本堂において、大勧進、大本願、そして一山のご住職の読経のもと、
長野びんずるの役員、各連長が参加して、採火式が厳粛に行われま
した。続いて、法燈(ほうとう)行列として、善光寺木遣(きやり)
保存会の皆さんの先導でトイーゴ広場までパレード、分火式の後、
各火釜に点火され、スタートの掛け声とともに踊りが始まりました。
230連、踊り手1万1,000人余の皆さんが、びんずる囃子
(ばやし)と“ソーレ”の掛け声のもと、約2時間半、元気に踊り
続けていらっしゃいました。
私は、善光寺本堂からの一連の行事に参加してから、INC長野
ケーブルテレビの番組に出演し、その後、中央通りや長野大通りを
見てまわりました。あまりの人込みにちょっと疲れましたが、今年
も大勢の皆さまに足を運んでいただいたことをうれしく思いました。
毎年のことなのですが、このような人込みや踊りの様子を見てい
ると、「長野びんずる」が長野市を代表するお祭りになったことを
改めて実感します。昭和46年の「長野びんずる」立ち上げにかか
わった私としては、我が子の成長を見るような感慨深いものがあり
ます。
少し前になりますが、7月12日(土)、13日(日)の両日、
市立皐月高校・市立長野高校の第40回皐月祭が行われました。皐
月高校は女子高校として長い伝統がありますが、この4月から市立
長野高校として、男女共学、総合学科の高校に生まれ変わり、現在
は二つの学校が並存している状況です。
今年度、市立長野高校には、新しい1年生が入ってきたわけです
が、男子生徒の占める割合は、43%とのことです。女子高から男
女共学に変わったにしては、ちょうど良い比率になってよかったと
感じています。
文化祭は、これまでどおり「皐月祭」として、皐月高校の3年生
の女子生徒が中心になって運営したようですが、両校が一致団結し
た素晴らしいお祭りで、元気もよく、大いに楽しませてくれました。
このほか、残念ながら私は参加できませんでしたが、8月2日
(土)、3日(日)には戸隠の「ミセスウェストン祭」、7月25
日(金)から始まり本日が最終日となる権堂町の「長野七夕まつり」
もありました。
そして、これからも、まだまだお祭りが続きます。8月9日(土)
には、飯綱高原イヤーのイベントの一つである「オトナリGREE
N SESSION『湖上の歌、地球の声』」、10日(日)には
「豊野ヨイショコまつり」、「飯綱火まつり」が開催されます。
また、お盆の最中となる13日(水)~15日(金)には「善光
寺お盆縁日」、14日(木)には「ひじり三千石まつり」、15日
(金)には「鬼無里ふるさと夏まつり」があります。
まさに、夏祭り絶好調です。皆さん大いに楽しみましょう。
お祭りで大切なことは、多くの皆さんが楽しめることはもちろん
ですが、地域の皆さんと商業者が相互に連携し、商業者の皆さんも、
もうかるようにすることだと思います。これが長続きする秘訣(ひ
けつ)なのではないでしょうか。
市内の商業にもプラスになるよう、長野市としてもお祭りを支援
していきたいと考えています。
来週は、スポーツ関係の話題について報告させていただきます。