今回は、11月10日(日)・11日(月)に松代を舞台に繰り
広げられた「真田サミット2002 inながの」について報告しま
す。今回で5回目を迎えるこのサミットは、真田氏に縁のある全国
の市町村が一堂に会し、連携を深めることを目的としているもので、
今年は長野市が当番市ということで、当然のことながら松代で行わ
れました。
1日目には、松代文化ホールで基調講演や参加首長によるシンポ
ジウムなどが開催されました。基調講演では信州大学人文学部の笹
本教授の話をお聴きしましたが、大変感銘を受けました。教授は、
山梨県の出身で、戦国時代の研究家として特に武田信玄について、
お詳しい方です。真田氏が武田信玄に仕え、戦国時代を生き抜いた
知恵と戦略をいろいろ話された後、「長野市民は松代のことを知っ
ていますか?愛していますか?誇りを持っていますか?」と問い掛
けられました。市民が誇りを持っていない所へ「観光客に来てくだ
さいと言ったってそれは無理でしょう」ということです。
また、松代は戦国の乱世をたぐいまれなる武勇と知略で生き抜い
た真田氏が、徳川幕府によって移封されてから、250年間居城と
した場所。一番長く居た場所だけに、いろいろな史跡が残っている、
所縁も深いということでしょうか。
サミットのメンバーは13市町村ですが、今回の出席は11都市
でした。笹本教授の司会で、パネルディスカッションを行いました
が、それぞれ真田氏との関係、そして自治体としての取り組み等を
お話しいただき、参考になりました。第1回サミットは真田氏発祥
の地、真田町で行われ、第2回は上田市、第3回は群馬県沼田市と
続き、昨年の第4回は宮城県白石市で行われ、来年は秋田県の岩城
町、その後は和歌山県の九度山町で開催することが決まりました。
それぞれ何故サミットのメンバーか、真田氏とどんな縁があるのか、
初めての私には全てを覚えられませんでした。来年、日程等の都合
で私が参加できるかどうかは未定ですが、ぜひ行ってみたいもので
す。
サミットのアトラクションで郷土芸能が演じられましたが、これ
は見事でした。私は笹本教授と隣合わせの席で拝見したのですが、
教授は「さすが松代だなぁ」としきりに感心しておられました。私
も通常の郷土芸能とは違う「大門踊」などは、十万石の風格を残し
て歴史を感じさせるものと思いましたし、笹本教授は「ぜひ県の無
形文化財の登録をすべきだ」とおっしゃっていました。子どもたち
の演ずる「勝どき太鼓」も他とはちょっと違うなぁ!と思わせる見
事さだったと思います。
1日目の行事が終って、松代ロイヤルホテルで交流会が開催され
ましたが、その時私達が宴会でよくやる“北信流”は松代が発祥の
地ということで、正式な作法によりやっていただきました。遠来の
首長さん方をお客様として、観世流の謡を肴に“お盃(おさかずき)”
を差し上げたのですが、首長さん方はかなりびっくりしておられた
ようです。
2日目、私は日程の都合がつかず、松代の視察にはお付き合いで
きませんでしたが、各首長さん方は、真田十万石城下町の史跡をき
っと楽しんでいただけたことと思います。
松代の隣の若穂地区にも、松代に劣らぬ史跡がたくさんあるそう
ですから、松代・若穂という河東地区は、長野市でも最も歴史や文
化の遺産に恵まれた地域といえるのではないでしょうか。
来週は、平成16年度に計画している「松代YEAR」を中心に
お知らせしたいと思います。