8月9日(土)の夜、篠ノ井の塩崎の長谷観音へ、地元の区長さんの
お招きで訪問しました。このお寺に伝わる素晴らしいお祭りがあるので、
市長にぜひ見て欲しいとのことでしたので、夜、わずかな時間でしたが
訪問させていただきました。
夜でしたので、周りの景色はわかりませんでしたが、長谷観音の建物は、
神仏混交のような感じを受け、古く歴史のありそうなたたずまいでした。
庫裏で、ご住職や区の役員さんのお話をお聞きするなどして過ごしまし
たが、この建物にしても歴史の趣があり、地域の皆さんが大切に守って
きたのだろうなあと感じました。
午後9時から勇壮な夏祭りが始まるとのことでした(私は、残念ながら、
次の予定のため、8時半に退席させていただきました)。
塩崎の地に三百年も続いている、この勇壮な夏祭りは、「さんじょさん」
と呼ばれているのだそうです。初めは純粋な雨乞いの祈願であったものが、
やがて例祭となり、長谷観音へ献灯する形となってきたものと言われてい
ます。
名前の由来は、昔、この地に三十三軒の集落があったという言い伝えや、
観音様が三十三回化身して衆生を救ったという故事になぞらえたものとい
う話もあります。
また、このお祭りは、「三十三燈籠」として、昭和44年9月10日に
長野市の選択無形民俗文化財に指定され、「無形民俗資料に選択し、記録
作成のうえ保存する」こととなっています。
お祭りでは、腹掛け姿に向こう鉢巻の若い衆、子供衆およそ100人が
三十三灯籠を担ぎ、村中を走り抜け、長谷観音の石段を駆け上って、立て
られた灯籠を大きく揺さぶります。そして、提灯の燃え上がる数が多いほど
その年は豊作であるということです。
特別な動きやストーリーがある訳でもないのに、延々と伝承されてきた
のは、このお祭りが地域の皆さんに愛されてきたことが一番の理由では
ないでしょうか。来年はぜひ最後まで見せていただきたい、と思いました。
お話によりますと、長谷観音の裏山に塩崎城の城址があり、石垣も残っ
ているとのことです。景色も素晴らしく、善光寺平を一望にできる所である
というお話でした。先週のメルマガでお伝えした若穂の蓮台寺の裏山と向き
合っているような位置関係であり、ここも素晴らしいトレッキングコースに
なりそうです。
善光寺平一周トレッキングコースをつくりたい、というのが私の構想です。
七二会、若槻、若穂、そして塩崎・・・・一周、繋がれば素晴らしいですね。
2003年8月28日木曜日
三十三献灯(さんじょさん 雨乞い祭り)に参加して
2003年8月21日木曜日
若穂綿内の「わたおこし会」
7月5日(土)若穂の蓮台寺で、移動市長室を開催させていただ
きました。「わたおこし会」というのは、「綿内」の「まちおこし」
ということで、5年前から蓮台寺の境内をはじめ、綿内を「紫陽花
の里」にしようと取り組んでいるグループ(約30名)です。
蓮台寺は、九品仏(くほんぶつ=9体の仏像)で有名ですが、こ
の内8体は一度焼失し江戸時代になって補足されたもので、残って
いる1体(木造阿弥陀如来坐像)が重要文化財になっています。集
落から少し登った傾斜地に位置する、地元の皆さんが大切にしてい
る真言宗のお寺です。
当日は、住職の宮沢さんや「わたおこし会」の堀内会長さんから、
これまでの取り組み状況についてご説明を受け、グループの皆さん
にご苦労話などお聞きしました。
紫陽花という花は、日当たりが良すぎると駄目、土が大切(岩盤
では難しい)、水が必要、ということで、この土地では植栽が難し
いのですが、皆さんはそれに挑戦。
平成13年から三年間、コミュニティ助成事業(宝くじ)の補助
金をもらって植栽を続けてこられ、最終目標として4,000本の
紫陽花を植える予定だそうです。最初の年に植えた紫陽花はいくつ
も残らなかったので、次の年は土の入れ替えから取り組むという工
夫も重ねられたということです。
水が足りなくて坂の下から持ち上げるのは、大変苦労とのことで
す。水利が悪い土地ですので、市がお手伝いできることがあるか研
究してみたいと考えております。また、境内には大きな枝垂れ桜の
老木が何本もあり、花見の時期には、皆さんでライトアップに取り
組んでいるとのことでした。
お寺の庫裏で移動市長室(懇談会)を開催させていただきました。
皆さん、すごく気持ちの良い人たちで、自分達のまちは自分達でつ
くろう、もし市役所が手伝ってくれるならありがたい、そんな雰囲
気を感じました。困難もあるのでしょうが、何年か後、紫陽花で埋
め尽くされた若穂の名物寺が出現することを期待したいと思います。
三年間の宝くじの補助金が終了してしまいましたが、今年から長
野市が始めた「ながのまちづくり活動支援事業補助金」に応募して
みたらどうでしょうか、とアドバイスさせていただきました。
多方面にわたって懇談いたしましたが、地図で見るとお寺の裏山
が、結構急峻のようですが、綿内の地域の真中に張り出している感
じで、すでに整備されている遊歩道もありますので、昨年、七二会
で始めたトレッキングコースの若穂版にしたらどうでしょうか、と
提案いたしました。長野市を見下ろす景色も素晴らしいそうで、ぜ
ひ歩いてみたいものです。
2003年8月14日木曜日
長野の夏祭りに寄せて
長野の夏祭りは、今年も盛大に行われました。昨年この時期のメ
ルマガで「長野びんずる」創設の頃の苦労話をさせていただきまし
たので、今回は現在の祭り(市民祭)の話をさせていただきます。
篠ノ井で7月26日(土)に行われた「篠ノ井合戦まつり」は長
野びんずるの小型版として、篠ノ井駅前通りに火釜をいくつか据え
て、たくさんの連、そして大勢の市民が参加して、賑やかに演出さ
れていました。
篠ノ井商工会議所の渡辺会頭のお話ですと、篠ノ井ではこの祭り
の日の人出が一番多いとのことでしたが、確かに皆さん色とりどり
の法被や浴衣姿で、見物したり踊ったり、また、お祭りにつきもの
の屋台店も出たりして、華やかな雰囲気でした。私も浴衣で参加さ
せていただき、支所連に加わって汗をかきながら踊ってまいりまし
た。
若穂で7月27日(日)に行われた「若穂ふれあい踊り」は、人
口が少ないせいもあり、通行止めは僅かで、支所周辺の広場を使っ
ての開催でした。
ユニークなのは、地域を挙げて取り組んでいる姿が良く分かるこ
とです。具体的に申しますと、川田小の女子ソフトボールチームが
、三年連続全国大会出場を決めたということで、チーム全員を舞台
に乗せて、地域住民みんなでお祝いする、選手も監督さんも共々決
意を述べるといった具合です。
これは素晴らしい企画だと思いました。来年以降、「長野びんず
る」でも、この一年間に長野を代表して活躍した人とか、社会のた
めに頑張った人とか、そういう人に善光寺からセントラルスクゥエ
アまで行列の先頭を歩いてもらうのはどうでしょうか。
さしずめ来年は、長野工業高校野球部の選手・監督さん、バスジ
ャックを解決した川中島バスの運転手さん、もしかすると野球でN
TT信越クラブが都市対抗で好成績をあげるとか、新谷志保美選手
がスピード・スケートのワールドカップで優勝する、スペシャルオ
リンピックスの前大会で優秀な選手が出現する・・・・・。そんな
場合は、大勢になるかも知れませんね。夢も含めてそういう素晴ら
しい人を長野市民に紹介しみんなで喜ぶ、そんな「長野びんずる」
を考えました。びんずる実行委員会の役員会でぜひ提案してみたい
テーマだと思います。
「長野びんずる」は、8月2日(土)に行われました。善光寺で
の採火式は大勧進のお貫主さん、大本願のお上人さん、両ご住職の
先導で、一山住職の読経の中、善光寺の法燈から分火していただき
、長野JCの皆さんにより御輿に乗せられてセントラルスクゥエア
まで運ばれ、火釜に点火されて祭りが始まりました。
連は201連、踊り手は約1万人、見物人20万人ということで
したが、私の目からは昨年より多くの人出があったように感じまし
たし、連の流れも昨年より少し良くなったかなと感じました。
連がスムーズに流れない理由は、各連の踊り手が予定より増えて
連が長くなってしまう、進行速度が連によってまちまちである、道
路を横切る見物客が多くて連と交錯し動かなくなる等々、事務局も
ボランティアの皆さんといろいろ研究しているようですが、外野席
から言うほど簡単ではないようです。
絶好のお祭り日和、正調びんずるを踊る民踊連等の方々、変形で
はありますが、素晴らしいリズム感で新しい感性を発揮して踊る若
い方々、多様な動きで飛んだり跳ねたりしているグループ、コンク
ールの審査員もさぞ審査に困ったことでしょう。でも長野の夏の風
物詩として、すっかり定着し、新しい息吹が生まれているように感
じました。
今年で33回目を数え、昼の子供みこしも含め、いろいろな工夫
をしながら、成長していく祭りだなあと感じております。
2003年8月7日木曜日
「市町村合併に関する市民会議」で寄せられた意見について
5月にスタートした「市町村合併に関する市民会議」は、7月21
日の若里市民文化ホールで一応の締めくくりになりました。最終回
は、少し工夫しようということで、長野青年会議所の若林理事長に
任意合併協議会委員の立場で、長野県青年国際交流機構の樋口会長
に合併建設計画策定委員会委員の立場で参加していただき、意見を
述べていただきました。
全体的に申し上げますと、まず長野市民の合併に関する機運は低
調でした。広報ながのやホームページでお知らせし、また、各区長
さん、民生委員・児童委員さん方にお願いして出席依頼をしたので
すが、11回の開催でお集まりいただいた方が1,000名ぐらい
でした。
理由は様々であろうと思います。まず、今回の合併は、人口でい
えば約2万人の増であり、合併協議を進めている1町3村のそれぞ
れの事務事業や各種制度についても、実質的には長野市に合わせて
いただくことが大部分で、長野市民の実生活にとってほとんど影響
がないことがあげられると思います。また、もう決まったような話
で、わざわざ聞かなくても良いと考えられた方もいたのでしょうか。
長野市とすれば多くの方に出席していただきたいということで努
力をしてきたことですし、今後、法定合併協議会に移れるかどうか
の最終決定は、長野市としての方針をきちんとお示しし、議会に委
ねることになります。
市民会議において寄せられた意見と、それに対してお答えした長
野市としての考え方について、その主なものを列挙してみますと
1.長野市の姿勢は消極的過ぎるのではないか、もっと周辺市町村
に働きかけ、将来の政令指定都市を視野に入れるべきではない
かというご意見をいただきました。このことについては、確か
に一理あるご意見であり、将来計画としてはそう有るべきだと
私もお答えしています。しかし、長野広域連合18市町村では、
今回の合併は、それぞれの市町村で考えようということが合意
されていましたし、一番大きな都市である長野市からの申し入
れは圧力になるとも考え、消極的ともいわれる姿勢をとったも
のです。ただ、今回の合併の期限が平成17年3月という意味
は、国の財政的な援助を受けられる期限であって、合併そのも
のの期限ではありません。更に大きな合併を目指すとすれば、
それからでも充分可能です。
2.借金が多く、高齢化率が高い町村と合併することは、財政的に
心配があるというご意見も多く聞かれました。確かに長野市も
含め、どこの市町村も同じ悩みを抱えていることは事実です
が、高齢化率で言えば合併した場合0.6%ぐらいは進行しま
すが、30年後の推計では0.1%しか変わらないということ
をお話ししました。借金についても、もちろん増えることは事
実ですが、長野市の借金ははるかに多額であり、収入もあるわ
けで、合併したから財政が苦しくなるということでは無いとお
答えしました。
3.合併特例債等で行う新たな投資は、返済時に国が面倒をみると
いっても、結局、それは我々の税金であり、無駄な投資をすべ
きではないというご意見もありました。ごもっともなご意見で
あり、不必要、あるいは無駄な投資をするつもりは全くありま
せんし、そんなお金もありません。ただ箱物はいらないとは思
いますが、道路については合併の効果、一体性の確保のために
必要があるのではないでしょうか。いずれにしろ、今後、いか
に効率的かつ素晴らしい新市建設計画を策定して合意するか、
任意合併協議会に課せられた任務でしょう。
4.合併を契機に、行政もリストラクチャリング(再構築)が大切
で、大きな行政府を作るべきでないというご意見には、全面的
に賛意を表しました。具体的には、町村側の特別職(三役)、
議員(定数・在任の特例措置がありますが)については、編入
合併の場合、原則全て失職です。それだけに合併の申し入れと
いうのは、受ける側は真摯に受け止める必要があると考えてい
ます。一般職の場合は、全員長野市職員になりますので、一時
的には職員数が増えることは避けられませんが、重複する管理
部門のスリム化を図り、専門的な職種や市民サービスの部門に
重点的に職員を配置しながら、採用を抑制したり、あるいは、
職員が独立して市のサービスの民営化推進に貢献してくれる、
そんな気概のある職員が現れることも期待しています。
5.域内分権(都市内分権)については、その重要性を指摘する方
が多かったと思います。これは、国も今回の合併を推進する立
場から、地方制度調査会が「合併する市町村に、何らかの住民
自治組織を残す必要がある」と発表しており、長野市では合併
する町村だけではなく、現行の長野市全域に住民自治組織を作
り、行政を住民の皆さんの目線となるべく近い所で行いたいと
考え、今、庁内組織でいろいろ検討をしています。大変大きな
問題ですから、今日、明日実現とはいきませんが、合併町村の
皆さんもかなり期待されているようですから、なるべく早く目
途をつけたいと考えています。一番難しいのは、全体を大きな
行政にしないことだと考えています。
また、参加された方々にアンケート調査を実施したところ、合併
にあたり期待することとして、1.豊かな自然と生活環境に恵まれ
た魅力あるまちづくり、2.県都・地方中核都市としての更なる発
展、3.広域的な課題への適切な対応、4.行財政運営の効率化、
が主なものでした。反面、心配されることとしては、1.市民の負
担が増えるかもしれない、2.市民サービスが低下するかもしれな
い、3.市民の声が届きにくくなるかもしれない、といったものが
主なものでありました。市民の皆さんのこうした期待にお応えでき
るよう、また、心配が現実にならないように常に念頭におきなが
ら、合併作業を進めていきたいと考えています。
以上、市民会議が一段落した段階での報告とさせていただきます。
今後、現在の調整作業を継続し、新市建設計画の目途をつけ(長野
市議会議員選挙もありますので、日程はかなり厳しいものがありま
すが)、年末までには法定合併協議会へ移行できるように最善を尽
くします。その間、情報は綿密に市民のみなさんにお伝えしていき
たいと考えています。