2004年2月19日木曜日

冬を元気に、そして景気を良くしたい


 昔から「にっぱち」と言って2月と8月は景気が悪い、という俗
説(?)があります。中でも2月は寒いし、正月の遊び疲れもあっ
て、どうも縮み傾向が強いようで、馴染みの飲み屋の女将も「2月
だからねえ・・・・」。確かに数字的にみても、長野の冬は厳しく、
昔は生産活動も鈍ったようですし、観光客も12月に入るとばったり
減ってしまうようです。雪が充分あって、スキー場がお客さんで満杯
ならありがたいのですが、スキー人口が激減しているようで、春暖
かくなる3月後半、彼岸の頃が待ち遠しいという方が多いのは事実
でしょう(スキー愛好者には申し訳ありません)。

 いつの頃からか、私は、2月のオリンピック開催を生かして「長
野の冬祭り」ができたら、それも2~3週間ぐらい続く祭りができ
たら長野の活性化に繋がるのではないかと考えていました。そして
長野オリンピック記念基金の援助をいただいて、試行錯誤しながら
記念行事をやっているうちに、札幌の雪まつりにも匹敵するような
素晴らしい祭りを創りたいと思うようになりました。望みは少し大
き過ぎるかもしれませんが、長野の活性化を目指す試みとして、長
期的な視点をもって、組織と資金集め、市民参加のシステムを整備
していければと考えています。

 今年は、6年前に長野オリンピックの開会式が行われた記念日の
2月7日前後に、大変多くのイベントが集中して開催されました。

(1)「第1回長野灯明まつり」(2/7~15)
   昨年から始まった、照明デザイナー石井幹子さんがプロデュ
   ースする「ゆめ常夜灯・善光寺五色のライトアップ」と一般
   参加の「ゆめ灯り絵展」を中心に様々なイベントが行われま
   した。長野青年会議所(JC)と地域の方々が協力して幻想
   的な雰囲気をかもし出し、多くの皆様にご覧いただくことが
   できました。長野にゆかりのある音楽家が集結する「ゆめ演
   奏会」や善光寺の文化に触れていただく「宿坊ゆめ茶会」など、
   地域色を生かしたイベントも行われ、このイベントは、県内
   外からの65万人を超える人々で賑わいました。
(2)「長野オリンピック記念 国際アイスホッケー大会 長野カ
   ップ2004」(2/6~8)
   この大会は、すでに4回目ですが、本年はカナダ、ロシア、
   カザフスタン、日本の4か国が参加。日本はカナダに勝って
   ビッグハットに初めて君が代が響きました。優勝はカザフス
   タンでした。アイスホッケーはまだまだマイナーな競技です
   が、長野はオリンピックのおかげでこのスポーツに取り組む
   若者はかなり増えてきたようです。日本アイスホッケー連盟
   の会長のお話では、将来、日本、中国、韓国、ロシアでアジア
   リーグを行う構想もあるようで、長野の若者にもぜひ活躍し
   てもらいたいものです。
(3)「第37回世界リュージュ選手権2004長野大会」(2/
    13~15)
   スパイラルで開催された世界選手権ですが、リュージュもま
   た、日本ではまだまだマイナーな競技で強い選手も少ないの
   が実情です。橇(そり)競技について若干の説明をいたします
   と、日本ではボブスレー・リュージュ連盟ということで、一緒
   に扱われていますが、長い歴史のある世界(特にヨーロッパ)
   では、リュージュ連盟とボブスレー連盟とに分かれている関
   係で、オリンピックでは両種目一緒に開催されますが、世界
   選手権等は別々の開催です(国際大会での上位入賞が期待で
   きるスケルトンは、残念ながらボブスレーの部門に入ってお
   り、今回の世界選手権では行われませんでした)。今回の大
   会では、男子・女子の一人乗り・二人乗り、そして国別対抗
   戦が行われましたが、参加22か国の中で、ドイツの圧倒的
   な強さを見せ付けられました。何の種目であれ、世界選手権
   が毎年のように行われる都市は、そうたくさんはありません。
   アジアで唯一のコースを持っていることが、長野での大会開
   催に貢献していることは明らかです。また、大会の運営には、
   長野市の協会の皆さん、「浅川スパイラル友の会」の皆さん
   の努力があり参加した選手の皆さんは喜んでおられたように
   思います。
(4)「第6回東口フェスティバル」(2/7~8)
   オリンピック・パラリンピックの期間中、身動きができない
   ほど多くの選手、ボランティア、観客が溢れた「ユメリア通り」
   を舞台に、芹田地区の主催で、商店会やいろいろな方々が協
   力して、感動を思い起こしながら、新しい街づくりに取り組
   んでいる姿は感動的でした。
(5)「長野オリンピック記念長野市民平和の日のつどい」(2/8)
   昭和60年に長野市は「平和都市宣言」を行い、以来、記念
   行事として毎年「つどい」を開催してきましたが、オリンピック
   後は〝開会式の日〟前後に合わせて行うことにより、オリンピック
   開催都市として、全世界に大きな感動の輪を広げ、同時に平
   和の尊さをアピールしています。本年はスペシャルオリンピ
   ックス(SO)日本の細川理事長さんと長野オリンピックに
   出場された堀井学さんを迎えて記念講演やトーク・ショーを
   開催しました。
(6)もんぜんぷら座「長野銀座文化祭」(2/7~8)
   長野銀座商店街振興組合さんが中心になって開催されたもの
   ですが、市内のいろいろな方々が協力して大変賑やかな催し
   が行われ、地下などは人が一杯で、とても楽しそうでした。
   もんぜんぷら座の新しい使い方を教えていただいたようにも
   思います。
(7)エムウェーブ「氷の彫刻展」(2/7~8)
   このイベントは、今年で4回目の開催となり、氷を使った軽
   井沢のイベントを参考にさせていただいてスタートした催し
   です。(株)エムウェーブを中心とした実行委員会の主催です
   が、スケート場のスピードリンクの中に様々な氷の彫刻があ
   り、子どもさんに大変人気があるようです。
(8)「第3回スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲー
   ム・長野」のトーチラン(2/7)
   月末に行われるSOの国内大会のことは皆さんご存じと思い
   ますが、その宣伝と市内ムードの盛り上げのため、市内のト
   ーチラン(聖火リレー)を行いました。市役所を出発して、
   長野駅・もんぜんぷら座を経由してセントラルスクゥエアまで、
   約2Kmを知的発達障害のある方々を中心に警察と消防職員
   が伴走して走りました。開会式のある2月27日(金)には、
   セントラルスクゥエアから長野商工会議所前まで、そして、
   真島小からホワイトリング(開会式場)までトーチランが行
   われます。

 長野の市民だけで楽しむのはもったいないほどの盛りだくさんの
イベントで、市外からも多くの方にお出でいただいたことと思いま
す。長野灯明まつり関連では、灯り絵や写真のコンテストも行われ
ましたし、新聞報道ではこれら以外の様々なイベントも行われたよ
うです。

 長野は“世界のNAGANO”です。毎年、国際大会が必ず開催
されており、今後もいろいろな大会や催しが期待できます。

 2月の長野を賑やかに、元気なまちにしたい、そしてイベントの
開催が、普段の日の賑わいに繋がっていくことを期待しています。