1月7日(土)午前中に、消防出初式が行われました。合併前は
城山小学校に集結していましたが、昨年からは鍋屋田小学校の校庭
に集結、隊列を整えたあと、市民会館まで行進し、市民会館前で市
長観閲式を行い、続いて市民会館内で式典を行っています。
寒い中、大勢の来賓の皆さんにもご出席いただき、消防団、消防
局、そして自主防災会をはじめとする市民の皆さんの意気込みを示
す、伝統の素晴らしい出初式でした。合併地区の消防団員の皆さん
も勇壮な行進に参加してくださいました。
さて、皆さんご存じのとおり、今シーズンは12月から降雪が続
き積雪量が大変多い状況です。市内でも除雪でご迷惑を掛けていま
すが、今年は殊に合併した鬼無里地区の雪が多いということですの
で、自分の目で見ておきたいと考え、出初式の後、出掛けました。
鬼無里支所に近づくにつれ、積雪が多いことは市街地の比ではな
いことはよく分かりましたが、支所に着いて支所長や職員の話を聞
くと、支所周辺は鬼無里でも雪が少ない地域だそうで、山間部はこ
んなものではないと聞いて、なるほど大変だと思いました。
市としては、年末の12月28日に、鬼無里地区雪害警戒本部(
戸隠地区、大岡地区でも設置しています)を設置して、この雪に対
応しています。その主なものは、
(1)総務担当は、災害防止に関する広報、市営バス路線運行の確
保、屋根の雪下ろしの業者情報収集・紹介。
(2)市民担当は、高齢者世帯等の生活の安全確保・状況把握、雪
害救助員の派遣、簡易水道事業の供給の確保、施設パトロール。
(3)産業振興担当は、農業用施設の雪害防止、排雪場の処理対応
(農地等)、農地の消雪対応、倒木等の未然防止の広報。
(4)建設土木担当は、生活道路の通行確保(倒木・崩落・路面状
況の把握)、市道除雪パトロール、雪崩危険個所のパトロール、
排雪場の処理対応、危険個所の通行規制、除雪苦情への対応、市
営住宅の管理、小型除雪機の貸し出し。
(5)教育委員会支所駐在は、小中学校通学路の安全確保、学校施
設周辺の安全確保。
(6)その他には、診療所の通院者の安全確保、保育園児の通園安
全確保、消防施設周辺の除雪及び機能確保。
などであり、まさに支所の機能を全てかけて対応しています。加
えて、支所管理の施設の除雪は全職員で対応しています。
降雪状況は1月7日現在、積雪深90.0cm 累計降雪量410.
5cmとなっており、要望及び雪害等の処理件数は、空家の屋根の雪
下ろし、市道の排雪、倒木、危険個所通行止め通報など41件に上
っております。また除雪費も、過去5年の冬期間6カ月の平均除雪
費が8200万円のところを、既に約95%に当たる約7800万
円(概算)を使っています。その他、屋根の除雪を自己の資金や労
力で行うことができない世帯に対して行う長野市雪害救助員派遣事
業による派遣も、既に30世帯、延べ派遣時間は年末までに、20
8時間に上っています。
支所でいろいろ報告を受けたあと、実際の積雪状況を視察しまし
た。鬼無里の地名には私はまだ不案内ですが、菅谷地、品沢、法戸、
土倉、押切・・・確かに支所周辺とは積雪量が違うと感じました。
幹線道路は建設関連事業者が除雪作業をしており、自動車で走る
ことができました。しかし、一番大変な点は、個々の家の屋根の雪
下ろしです。既に三回ぐらい雪を下ろしており、もう雪を下ろすス
ペースが無いとの話でした。道でお会いした年配の方が、これから
近所の消火栓を掘りに行くと仰ったのが、印象的でした。
県内では、飯山市で、県からの災害派遣要請を受けて自衛隊の除
雪作業が始まりましたが、その同日に県では、飯山市、栄村、白馬
村、小谷村、木島平村、野沢温泉村、信濃町の7市町村に災害救助
法を適用しました。積雪深でいえば鬼無里地区もかなりのものです
が、災害救助法の適用基準では、「平年に比して異常豪雪で、積雪
量も多く、もしくは短期間に集中的な降雪があり、除雪が追いつか
ず、これを放置すれば住宅が倒壊するおそれがあり、多数の者の生
命又は身体に危害を受けるおそれが生じた場合」となっているため
長野市は現在のところ適用されるまでの状況には至っていません。
雪国の厳しさについて、私は雪をプラス志向で捉えたいと言って
いたのですが、そんな生易しいことを言っていたのでは、解決にな
らないのではないか・・・痛感させられました。