2006年9月21日木曜日

村井新県政への提言


 9月14日、私は村井知事にお会いして、長野市の立場でいろい
ろ提言させていただきました。本来は、県市長会を通すべきか、あ
るいは村井知事が提言しておられる「ボイス81」が出来るまで待
つべきか、若干迷ったのですが、長野市独自のテーマや、急を要す
る問題もありますので、時間をとっていただきました。
 新知事誕生後、長野市の庁内政策会議で提言すべきことを検討し、
20項目にまとめたものです。知事に提言させていただいた主な要
点を書かせていただきます。

提言1 県と長野市との調整事項(緊急を要する課題)
(1)浅川治水対策と北陸新幹線用地買収問題の解決(確認書問題)
 国、県、市の技術者レベルの論議と技術的検証が重要と考えてい
ます。政治家の好みの問題ではないし、市民の意見も出尽くしてい
ると思います。
(2)長野以北並行在来線問題
 (1)とも絡む問題ですが、これも長野以北の新幹線建設に当た
って、県が沿線市町村と交わした約束があります。いずれにしても、
並行在来線の経営のめどを付けることが重要で、それにはJR東日
本と話し合った上で、実現の可能性を検討し、新潟県との話し合い、
さらには篠ノ井―長野間の問題を解決することが肝要だと思います。
(3)県立高校再編問題
 地域ごとに賛成を得られたところは、新年度スタートで良いと思
いますが、反対の多いところは、急ぐ必要はないのではないでしょ
うか?長野市とすれば、長野南高校については人口増加地帯であり、
県教委の説明も十分でない状況では、統合される理由が分からない
し、納得できません(この件は9月15日の県議会で当面の解決
をみましたが、まだまだ安心はできません)。

提言2 県政運営の基本方針にかかわること
(1)廃棄物対策(一般廃棄物、産業廃棄物)について県の姿勢の
変更
 一般廃棄物処理については、廃棄物処理法で市町村の責任で行う
事業であって、県はそれについて技術的援助をすると決められてい
ます。法の権限を越える介入をやめて、市町村から要請があった場
合のみ、その問題について援助する、あるいは一緒に解決するとい
う姿勢を堅持すべきだと思います。県知事との事前協議を義務付け
る必要はないはずです。
 産業廃棄物等最終処分場の設置について、県は廃棄物処理事業団
を設置し事業を推進してきましたが、公的関与を見直し建設中止と
しています。県はもっと積極的に推進すべきであると考えます。
(2)市町村合併について県の姿勢の変更
 合併については、県が指導力を発揮し、促進すべきです。国が定
めた指針にのっとり、新合併特例法に基づいた合併構想をつくるべ
きです。また、県が約束した合併特例交付金の交付を保障し、合併
特例債の使用勝手も良くして、市町村のインフラ整備に協力してい
ただきたいと思います。
(3)県の審議会、検討委員会の委員について
 委員の主力は長野県内から選ぶべきではないでしょうか。まして
や大部分が東京在住ということで、東京で委員会を開くということ
は好ましい話ではないし、コストが掛かりすぎると思います。
 また、長野オリンピックは素晴らしい大会であり、有形無形の財
産を残しました。これまでマイナスイメージを持たせる行動ばかり
目立っていて県民益に反します。むしろ開催地として良いイメージ
を有効活用するよう考えるべきです。
(4)県と市町村の間の対話復活
 県と市町村の担当課同士が事務的に話し合うことが大切ですし、
広域連合単位ぐらいで知事と市町村長がざっくばらんに意見交換を
する会合を開くことも有意義だと思います。
 車座集会は、県は国と市町村の中間組織であることを考えると、
必ずしも適当ではないと思いますし、市町村が加わっていないこと
も問題があると思います。しかし、直接民主主義の流れからすると、
県施策の説明、あるいは反対意見を聞くことは大切だとは思います
が、反対者の意見を聞くことは、実際にはなかなか難しいと思いま
す。
(5)安全・安心の県土づくり
 安全重視の県土づくりをお願いします。基本的には、長野県の特
殊性に鑑み、土木事業(道路を含む)の充実を考えるべきと思いま
す。
(6)企業誘致施策の充実
 平成13年に比べると、県では事業所数や雇用が減っています。
企業を育てるには時間が掛かることから、雇用を増やしていくため
には当面は企業誘致だと思います。長野県は人件費が高いといった
問題もありますが、県に企業立地のための制度が少ないとか、対象
業種や対象地域が限定されているといったこともあるので、県にも
ぜひ企業誘致施策の充実を図っていただきたいと思います。

提言3 県政への事業提案(すぐにできることではないかもしれま
せんが、検討していただきたい事項)
(1)市町村の広域連合と県の現地機関等の統合
 実現できたら県と市町村の協力体制の象徴になりますし、地域住
民に直結する行政サービスを一元的に提供する組織体制の構築・行
政組織の簡素化等が実現できるのではないでしょうか。
 県の現地機関事務等の抜本的な見直しを行い、県から移譲できる
権限、市町村から移譲できる権限を検討し、広域連合等に権限・財
源を移譲して組織体制を整備したらどうでしょうか?法律的にでき
ないこともあるとは思いますが、少なくとも広域連合に県が参加す
ることは法的に可能なはずです。そのために、県と広域市町村の間
で話し合う場(協議会)をもつことを提言します。
 ただし、この提案は長野広域連合内での検討はしていません。現
段階ではあくまで長野市の意見です。
(2)県立短期大学の4年制移行
 長野市にある県立短大は長い歴史があります。そして過去、卒業
生を中心に、ぜひ4年制へ移行したいという願望が強く出されてい
ました。現在、短大は専門学校に押されてあまり元気がないとも言
われています。そして長野市とすれば、“大学を”ということは故
夏目市長の頃からの悲願であり、そのための準備基金として僅かで
すが、積み立てをしてきております。財政が厳しい時期ではありま
すが、地方独立行政法人としてやるなら可能性があるのではないで
しょうか。長野のレベルアップのために、長野の若年人口を増やす
ためにも、ぜひお願いしたい、長野市としても協力させていただき
ます。
(3)公共交通機関の再生
 高齢社会になって、移動の手段を確保することは、大切です。し
かし市町村がそれぞれで取り組むことには限界があります。市町村
の垣根を越えていくためには、県の取り組みがぜひ必要です。

提言4 その他諸課題について
 長くなりましたので、あとは項目のみ並べさせていただきます。
30人規模学級の協力金について、コモンズ支援金について、広域
消防のあり方について、看護師養成学校について、長野県勤労者福
祉センターについて、長野養護学校について、県道改良・県営中山
間地域総合整備事業の進ちょくについて、長野県青少年保護育成条
例(仮称)の制定についてで、全部で20項目になります。

 以上、村井知事に申し上げたことの概略です。提言したいことは
まだたくさんあるのですが、長野市独自の陳情と思われるものは極
力はずし、県全体を考えた提言にさせていただきました。もちろん
財政厳しき時代ですから、いくら村井知事でもすぐできるとは思っ
ていませんが、長野市も一緒になって、民間活力を利用しながらい
ろいろ工夫すれば、不可能ではないと考えています。一日も早く、
県組織がフル回転をしていただくことを期待して、記念写真を撮ら
せていただいて退出しました。

新県政への提言要旨をPDF形式で掲載しています。
http://www.city.nagano.nagano.jp/ikka/hisyo/teigen.pdf