秋風が吹き始め、過ごしやすいシーズンがやってきました。今年
の夏は、異常な暑さで私もクールビズのありがたさを満喫したので
すが、9月末ぐらいから急激に気温が下がり始め、過ごしやすい日
が続いています。
長野にとって、「春」と「秋」は昔から大変過ごしやすい、そし
て大勢のお客さまにもお出でいただける一番良い季節といわれてい
ますが、特に秋は格別で、小学校の運動会や地域の神社の秋祭りな
どが盛大に行われています。昔の農業社会の時代、最大の喜びであ
る収穫の季節であるということからも、秋は特別だったのかもしれ
ません。
今回は、この秋行われた長野市の主なイベントについて報告しま
す。
10月6日 「長野市農業フェア」
この祭りは、通算37回目を迎える農業祭ですが、平成16年か
らリニューアルして、地産地消推進も担って取り組んでいます。
生産者、消費者および事業者などが連携し、市内で生産された新
鮮で安全・安心な農林産物の地域内流通の拡大と消費者の「食」と
「農」への信頼と理解を深めることを目的に開催している農林産物
の収穫祭です。会場はエムウェーブ前の広場で、農林産物などの販
売、地元食材を使った試食による「食」の提案、地産地消クイズな
どのステージベントが行われました。
当日は、過去毎年のように雨に降られていたのがうそのような晴
天に恵まれ、盛況でした。
10月6日 「第1回善光寺表参道つれづれウオーク」
国宝善光寺本堂再建300年記念事業の一つとして街中ウオーキ
ングが行われました。市では、昨年から「歩く」をテーマにいろい
ろな取り組みをしていますが、このウオーキングは野山を歩くのと
違い、普段は自動車やバスなどですっと通り過ぎる道を、ゆっくり
ゆっくり歩いて表参道の良さを味わっていただきたいという趣旨の
イベントです。
集合場所の長野駅のコンコースには400人を超える人たちが集
まりました。もちろん長野市民が一番多かったようですが、関東や
上越方面からも参加いただいたようです。5キロメートルと10キ
ロメートルの2通りに分かれ、出発しました。
ゲストは元女子バレーボールのオリンピック選手「益子直美」さ
ん、背が高い方で、びっくりしました(全日本代表選手ですから当
たり前ですよね)。
中央通りの商店街のショーウインドーで「善光寺面影写真展」を
見たり、通り沿いのそば屋で特別サービスの「半ざるそば」を食べ
たり、ボランティアの方々が史跡解説や誘導をしてくださいました。
10月7日 「松代藩真田十万石まつり・行列」
もうすっかり定着した、大きな、そして松代だけでなく、長野市
を代表するお祭りに成長したと実感しました。
真田家の当主真田幸俊さんもご参加いただき、今年は特にNHK
大河ドラマ「風林火山」の放映があったが故か、大変な人出で、主
催者発表では10万人ということでした。
城門前の広場で、真田鉄砲隊の演舞、三太刀七太刀の再現などな
かなかの演出があってその後城門から大名行列が出発し、松代のま
ちをゆっくり練り歩きました。私も、武田信玄役で馬に乗せていた
だきましたが、この日は暑くて鎧兜(よろいかぶと)が大変重く感
じられました。でも馬上から見るまちの景色は格別で、殿様気分に
浸らせていただきました。
10月12、13日 「産業フェアin善光寺平2007」
長野法人会を中心に、長野市・千曲市・須坂市・高山村の3市1
村が協力し合って、北信地域の産業が一堂に会するもので、昨年か
ら始まり、今回で2回目になります。
地域の産業振興と経済の活性化は、特に北信地域の自治体にとっ
ては、重要な課題になっており、地域間、企業間の情報交換や連携
を深める広域的視点に立った施策展開が必要になってきたとの認識
から、長野法人会に事務局を担当していただき、行政も協力して取
り組みを始めたものです。
2回目になって、昨年よりは多くの企業、研究機関などに参加し
ていただき、また、大変高度な技術開発の成果が出てきていると感
じました。北信地域の特殊性かもしれませんが、完成品の出品とい
うより産業の基盤を支える部品メーカーの意欲的な姿勢が感じられ
ました。
企業向けセミナーだけでなく、おにごっこロボットとか、わくわ
く工作ランドなど、お楽しみコーナー的な場も設定されていました。
帰り際に、アメリカで発明され、小泉元首相もビックリしたという
「セグウェイ」という電動二輪車に試乗させていただきました。
10月14日 「如是(にょぜ)姫まつり」
次に紹介する善光寺表参道秋まつりと同日の開催でした。如是姫
様と縁の深い善光寺には、年間600万人余りの参詣客、観光客が
県内外から訪れていますが、如是姫様はその方々を県都長野市の玄
関口で、いつもやさしくお迎えになっており、長野市のシンボルで
す。
如是姫まつり実行委員会の皆さんは、如是姫様の遺徳をしのんで
祭りを開催するとともに、地域活性化を図ろうとしています。「N
YOZE」という香水が発売されていることもご存じですか。
10月14日 「善光寺表参道秋まつり 2007」
・・・朝鮮通信使がやってくる・・・
10月の中央通り歩行者天国などの中で、表参道秋まつりが盛大
に行われました。
今回は、大変にぎやかで、あのオリンピックのときを思わせるよ
うな人出でにぎわいました。SBC(信越放送)がトイーゴに本社
を移してくださったことも大きいと思いますが、特に今年は、市制
施行110年、善光寺本堂再建300年に加え、「風林火山」放映
記念もあって、大変にぎやかな年のにぎやかな秋まつりになりまし
た。
観光PRとして、上越市・佐渡市・甲府市など長野市外からも出
店があり、長野県トラック協会、信州プロレス、日本伝統文化研究
会などなど・・・市内外からの大勢の皆さんの協力がこの祭りを一
層盛り上げたと感じています。
そして、その秋まつりに、在日本大韓民国民団長野県地方本部と
(社)長野国際親善クラブの主催で、朝鮮通信使のパレードがトイ
ーゴから善光寺本堂まで、歩行者天国でにぎわう中央通りを練り歩
きました。戦国時代から日本と交流があった韓国ですが、朝鮮国王
から江戸幕府の将軍に向けて使節が12回送られました、それが朝
鮮通信使です。その通信使も交流が始まって以来400周年の記念
ということでした。
善光寺のご本尊は、約1400年の昔、朝鮮百済から伝わった一
光三尊阿弥陀如来様で、インドから朝鮮半島百済国へ渡り、仏教伝
来の折に百済から日本に伝えられた日本最古の仏像と言われており、
以来民衆の心のよりどころとして信仰を集めているわけですが、通
信使はその縁で善光寺を訪問されたのでしょうか。
パレードのあと、本堂前で奉納の舞が披露され、金忠慶 駐新潟
大韓民国総領事からの親書を謹んでお受けしました。・・・夜は、
「韓国宮廷料理に出会う」と題されたパーティーが開かれ、日韓両
国の参加者が楽しまれたそうです。
以上、10月前半のことだけですが、私の知っている範囲で報告
させていただきました。
先日ある講演会でお聞きした話ですが「長野へ行けば、いつでも
何かやっている」ということが大切ということでした。大きなお祭
りは皆さんの努力で、かなり成長してきましたが・・・まだまだ毎
日というわけにはいきません。特にこれから迎える寒い季節のイベ
ントをどう育てていくかですかね。