北信越フットボールリーグは、5月末日で本年度の前半戦の戦い
を終了。AC長野パルセイロは、1部リーグ全8チーム中、3位で
折り返しました。
サッカーのリーグ戦の順位は、試合に勝つと勝ち点3、引き分け
ると勝ち点1、負けると勝ち点0を加算するという独特の計算方法
で決定します。最終的に勝ち点が最も多いチームが優勝、同点の場
合は得失点差で決まることになっています。
パルセイロの成績は、7試合で4勝0敗3引き分けの勝ち点15
(得失点差21)です。
1位は、新潟のJAPANサッカーカレッジ(J.S.C)で勝
ち点17(得失点差7)、2位は松本山雅FCで勝ち点16(得失
点差11)、4位はツエーゲン金沢で勝ち点13(得失点差18)
です。残りの4チームの勝ち点は、サウルコス福井が9、あとはす
べて6以下ですから、優勝争いはおおむね上位4チームに絞られて
きたと言ってもいいでしょう。
パルセイロは1位と2点差ですから、逆転は十分可能だと思って
います。
ただ、今シーズン当初から心配されていた「決め手不足」が、な
かなか解消できていないのは事実です。4強のぶつかり合いが激し
くなる後半戦は、よほど気を引き締めていかないと、連覇は苦しく
なるのではないかと心配です。
それにしても、第1戦のFC.上田ジェンシャンとの引き分けが
痛かった・・・。上田の関係者の方々には誠に失礼ですが、パルセ
イロにとっては、絶対に勝たなくてはいけない、引き分けてはいけ
ない試合だったと思います。結果論ですが、あの試合で勝っていれ
ば勝ち点で首位に並び、得失点差で1位だったはずです。
勝負に「“たら”“れば”は禁句」ということは百も承知してい
ますが、それにしても惜しかった。開幕戦で硬くなってしまったの
でしょうか。
残りの引き分け2試合の相手は、松本山雅とJ.S.Cでした。
これらは強豪ですから、引き分けても仕方がないところかもしれま
せん。しかし、両試合とも、終盤までパルセイロがリードしていた
のです。
どちらの試合も私は、グラウンドで最後まで応援することができ
なかったものですから、現地から携帯電話のメールで逐次試合の模
様を送ってもらっていたのですが・・・同点にされたとの一報には、
本当にガックリでした。
ただ、強敵の松本山雅はJ.S.Cに負けていますから、どこに
も負けていないのは、J.S.Cとパルセイロだけです。この点が
大きな期待です。リーグ後半戦では、順位を上げ、必ず優勝してく
れるものと信じています。
多くのサポーター、そして、スポンサーをしていただいている多
くの企業・団体のためにも、何としても頑張って、今年こそはJF
L(日本フットボールリーグ)への切符を手にしてほしいと思いま
す。
昨年のメルマガでも書かせていただいたことがありましたが、パ
ルセイロが目指しているJFLについて、ここで少し触れてみたい
と思います。
日本のサッカー界は、上から順にJ1、J2、JFL、地域リー
グ、都道府県リーグという階層になっています。パルセイロが参加
している北信越フットボールリーグは地域リーグですから、まずは
上位のJFLに昇格することがパルセイロの目標です。JFLへ昇
格しなくては、J2もJ1もありませんので、JFL昇格は絶対に
通過しなくてはならない関門なのです(AC長野パルセイロサポー
ターズフォーラムのチラシによりますと、JFLというのは「日本
のアマチュアサッカーのトップリーグ」という位置付けだそうです。
プロサッカーリーグは、J1、J2のみということになります)。
JFLへ昇格するには、「全国地域リーグ決勝大会」で上位に入
る必要があります。
この全国地域リーグ決勝大会へ出場する道は二つあります。一つ
は、パルセイロが属する北信越リーグで優勝すること。もう一つは、
「全国社会人サッカー選手権大会」で優勝することです(優勝しな
くても行ける場合もあるようです。例えば、出場権を得たチームが
辞退した場合などですが、あくまでも例外的なケースだそうです)。
この二つの道のうちパルセイロは、北信越リーグで優勝すること
に重点を置いているようです。
全国地域リーグ決勝大会に出場できるのは、全国でたった16チ
ームだけなのですが、この決勝大会での戦いが厳しいのです。
まずは、一次リーグ。16チームが4組に分かれて、3日間連続
試合というハードなリーグ戦を行います。この3連戦を制した4チ
ームが決勝ラウンドに進むことができるのですが、決勝ラウンドの
リーグ戦では再び3日間の3連戦をこなさなくてはなりません。し
かも、一次リーグと決勝ラウンドの開催地が異なりますので、移動
も必要になります。これを勝ち抜いて初めてJFLに昇格できるの
です。
勝ち抜くためには、選手層を厚くして、レッドカードを受けない
ようフェアプレーに徹しないといけない・・・厳しいですよね。
昨年のパルセイロは、この大会の1次リーグで敗れてしまったこ
とで、残念ながら決勝ラウンドには進めず、JFLへの昇格も逃し
てしまいました。でも、あともう一歩というところまで行ったので
すから、今年は大いに期待しているわけです。ぜひ勝ち抜いて、
「スポーツを軸にしたまちづくり」を掲げている長野市の大きな柱
になってほしいと願っています。
ただ、JFLに昇格すると、それはそれで悩みは大きくなりそう
です。具体的には、選手の強化は当然ですが、グラウンドの整備、
特に観客席の収容人員を増やさなくてはならないのです。
ちなみに、現在の基準では、JFLで5,000人、J2で1万
人、J1で1万5,000人分の固定の観客席が必要とのこと。パ
ルセイロのホームグラウンド、南長野運動公園の総合球技場の固定
観客席は現在のところ2,000人分ですから、行政としては頭が
痛いことに・・・。
しかし、JFLに昇格しないことには、そんな悩みも関係ありま
せん。とにかく皆さん、スタジアムに出掛けてパルセイロを応援し
てください。悲願のJFL昇格を果たすために、皆さんの熱い応援
をよろしくお願いします。
グラウンドの整備や観客席のことは心の隅に置いておき、JFL
への昇格が決まったら、あらためて考えましょう。