2012年10月11日木曜日

くるるカードセンター開所式と篠ノ井中央公園管理棟しゅん工式


 9月29日、トイーゴ広場を主会場として、くるるカードセンタ
ーの開所式、続いて新型ぐるりん号の出発式を行いました。
 くるるカードセンターは、市内バス交通の活性化を図るため
2009(平成21)年度から準備を進めてきたバス共通ICカー
ド「KURURU(くるる)」の取り扱い窓口で、10月27日か
らのカードの運用開始に先立ってトイーゴ2階に開設し、営業をス
タートしました。また、「KURURU」のデビューを記念して、
5千枚限定の記念カードも同時に発売しました。

 「KURURU」は、バスに乗るときと降りるときに、カードを
専用の読み取り機に軽くタッチするだけで自動的に運賃の精算がで
きる優れ物で(小銭を用意する煩わしさがありません)、大都市な
どで使われている「Suica(スイカ)」や「PASMO(パス
モ)」の地方版を目指しているものです。
 あらかじめカードにお金をチャージしておけば、1枚のカードで、
長電バス、アルピコ交通、ぐるりん号の路線バスに乗車することが
できます。今後は、市営バス、乗合タクシーへの利用の拡大はもち
ろん、買い物や有料駐車場など、生活のさまざまな場面で利用でき
るようにすることと同時に、利用回数に応じてサービスを付加する
ことなども検討したいと思います。さらに、図書館などの施設でも、
利用者証などとして使えるようにできたらいいなあと考えています。
 ぜひ多くの皆さんに「KURURU」をご購入いただき、市内公
共交通の中心的な存在である路線バスを、今まで以上に利用してい
ただきたいと思います。

 開所式に続いて、中心市街地循環バス「ぐるりん号」の新型車両
の出発式を行いました。
 ぐるりん号は、2000(平成12)年の運行開始から12年間、
中心市街地における市民の皆さんの「足」として親しまれ、実績も
上がり、他の地域で運行されている循環バスの先駆けにもなりまし
た。
 これまで小型バス3台で運行してきましたが、ノンステップバス
4台を導入することでバリアフリー化を図るとともに、運行間隔も
20分から15分に短縮しました。また、始発時間の繰り上げと終
発時間の繰り下げにより運行時間を延長し、1日の運行便数もこれ
までの27便から44便に大幅に増便して、より便利になりました。
ラッピングも新しくなりましたので、「KURURU」の普及と併
せて、一層市民の皆さんに愛されるバスにしたいと考えています。  

 10月1日、篠ノ井中央公園の管理棟がしゅん工し、完成記念式
典を行いました。
 式典には、関係市議会議員さん、地区の皆さん、工事を行ってい
ただいた皆さんなど、大勢の方々にご出席をいただきました。特に、
篠ノ井中央公園建設委員会の皆さんには、大変お忙しい中、公園の
建設開始当初から多くの貴重なご意見をいただき、当日もご臨席い
ただいたことに心から感謝しています。

 篠ノ井中央公園は、計画面積が約6ヘクタールの規模で、約3分
の1の区域の整備が完了し、残りの区域についても順次整備を進め
ています。本市の緑化推進の柱である「緑育」の拠点として位置付
けるとともに、地域の皆さんの防災の拠点としても重要な場所にな
るものです。このたび、管理棟がしゅん工したことで、実質的に利
用開始となりました。

 「緑育」という言葉は、緑を育てるという単純な意味にとどまら
ず、緑を育てることで人も育つ、また地域も育つという、まちづく
りのキーワードでもあります。
 緑育の推進に当たっては、昨年4月に市内の緑化や造園に関わる
皆さんと協働して「ながの緑育協会」を設立し、「NHK趣味の園
芸」などテレビで活躍する矢澤秀成(やざわ ひでなる)さんを職
員として招くなど、体制を整えてきました。
 協会の愛称を「ながの花と緑そして人を育てる学校」とし、今年
4月から緑育を担う人材を育成するために「ながの緑育マイスター」
養成講座をスタートしたところ、想定していた定員の80人をはる
かに上回る240人の方からご応募いただき、急きょ、講座数を増
やして全員を受け入れることにしました。遠くは兵庫県から受講さ
れる方もいるとのことで、うれしい限りです。

 当日は、講座を受講している皆さんにも、たくさんご参加いただ
きました。講義内容を生かし、本市の緑育の推進にぜひご協力いた
だきたいと思います。また、完成した管理棟では、今後ながの緑育
協会を主体に、さまざまな活動やイベントが企画されています。楽
しみにしていてください。

 なお、公園内には、長野市民会館や長野駅の善光寺口駅前広場に
あったイチョウやシナノキなどを移植しました。新しい場所で新た
な歴史をつくってくれることと思います。
 また、「NPO法人CO2バンク推進機構」さんから、公園内に
「ピンオーク」の木(耳慣れない名前ですが「アメリカガシワ」と
いう和名があり、奇麗な紅葉が楽しめるとのことです)をご寄付い
ただきましたので、式典の中で同機構理事の宮入賢一郎様に感謝状
を贈呈させていただきました。

 このように、篠ノ井中央公園の整備が着々と進む中、同じ篠ノ井
地区にある茶臼山自然植物園も矢澤さんの指導の下、ボランティア
の皆さんによる植栽イベントなどにより植栽の充実が図られ、新し
い魅力が加わり始めています。地元の株式会社中嶋製作所さんから
は、これまでに植栽整備費として2千万円の寄付をいただき、ツツ
ジを約4,700本、その他ハナモモなどを植栽しました。本年5
月に私が視察したときは、素晴らしいツツジの花が咲き乱れていま
した。

 篠ノ井の地が、花と緑によるまちづくりによって一層発展するこ
とで、「緑育発祥の地」として、広く全国にその名をとどろかせる
ことを願っています。

 話は少し変わりますが、新しい取り組みとして、中心市街地にお
ける「Wi-Fi(ワイファイ)」環境を利用した観光情報の配信
が9月27日から始まりました。市内では現在約250カ所にWi
-Fiスポットがあるということで、私も実際にそのスポットに行
って体験してみました。また、松代の観光情報を提供する「信州松
代まち歩きNavi(ナビ)」というスマートフォン用のアプリケ
ーションによるサービスも始まっています。

 市民の皆さんの生活がより便利に、より快適に、そして心豊かな
毎日となるための事業が、一つずつ確実に成果となって表れていま
す。