今年の2月はとても寒く、今シーズンのスキーは例年より遅い時
期までできるかなと喜んでいたのですが、3月の声を聞いた途端、
とても暖かくなり、各地から花の便りが聞こえるようになりました。
こうなると、スキー場の雪がちょっと心配です。春が訪れ、各種ス
ポーツがシーズンインするのは楽しみなことですが、まだまだスキ
ーを楽しみたい。市長室の窓から差し込む暖かな春の日差しを心地
良く感じながら、でも、「春がもう少しゆっくり訪れてほしいなあ」
と、そんなわがままな思いでいます。
今シーズンの戸隠スキー場と飯綱高原スキー場は、オープン当初
から降雪に恵まれ、理想的なシーズンでした。まだシーズン途中で
はありますが、両スキー場の来場者数は、まずまずであると聞いて
います。長野市においては順調なスキーシーズンですが、今月2日
から3日にかけて暴風雪となった北海道や東北地方では、お亡くな
りになった方もいるなど、本当にお気の毒です。
3月9日・10日、私にとって恒例の野沢温泉への1泊2日のス
キー旅行を、仲間と一緒に楽しんできました。それまでは、公務の
合間を縫ってなんとかスキーに出掛けていましたが、ようやくスキ
ーに行ったが天気が悪い・・・。そんな日が多くて、なんとも残念
でしたが、9日は絶好のスキー日和。ただ、天気が良すぎて雪が重
く、かなり疲れました。その代わりと言ってもいいのかもしれませ
んが、スキー場なのに、まるで海水浴にでも来ているような水着姿
の男女を目にし、びっくりしました。宿のご主人に聞くと、少し前
には着物姿で滑る女性もいたようで、「一種の流行かなあ」とおっ
しゃっていました。まさかスキー場で、ほとんど「裸」のスキーヤ
ーに出会うとは・・・確かに暖かな日でしたが、世の中変わったも
のだと驚きました。
10日、今シーズンのJFL(日本フットボールリーグ)が開幕
しました。AC長野パルセイロは、ホームの南長野運動公園総合球
技場でJFL初参戦のSC相模原と対戦しました。私も試合に間に
合うように野沢温泉から飛んで帰ってきましたが、前日とはうって
変わって、強風が吹き荒れ、雪交じりの冷たい雨が降る最悪の天候
で、「なぜこんなに違うのだろう」と、天を恨みたい気持ちでした。
しかし、そんな悪天候の中でも、約2,400人のサポーターが応
援に駆け付けてくださいました。とにかく寒い日でしたが、あれだ
け多くのサポーターが集まってくれるとは、本当にうれしい。そし
て、感謝です。
そんな観客の思いを一番感じていたのは選手の皆さんでしょう。
強風で思い通りのプレーができず、0対0の均衡が破れずにいまし
たが、パルセイロが試合終了間際にゴールを決めて、1対0で勝利。
試合終了の1分ぐらい前に選手交代があり、その途中出場した選手
が得点するという、まさに劇的な幕切れで、スタンドは蜂の巣をつ
ついたような盛り上がり。美濃部新監督の初陣を勝利で飾ることが
できましたし、チームにも勢いが付くでしょう。パルセイロのサポ
ーターも大きな感激を味わいました。
長野市では、JFLの開幕に合わせ、多くの皆さんに開幕戦を観
戦していただこうとJR長野駅の東西自由通路に3枚の巨大な垂れ
幕を設置しました。垂れ幕には、「長野市は地域のサッカーチーム
『AC長野パルセイロ』を応援しています」「共に行こう! Jリ
ーグへ」といった言葉が踊っていました。また、南長野運動公園の
ある篠ノ井地区でも住民自治協議会と南長野青年会議所が協力して、
篠ノ井駅前通り沿いの街灯に応援バナーを取り付けたとのことです
し、市内には、店頭にパルセイロのユニホームを飾っている商店な
どが増えてきているとのことで、J2昇格に向けて応援の機運は確
実に高まってきています。地域を挙げた応援は、市民の一体感を醸
成し、まちに元気と活気を与えています。
パルセイロの運営会社「(株)長野パルセイロ・アスレチックク
ラブ」は3月5日に株主総会と取締役会を開き、これまでパルセイ
ロのスーパーバイザーであった丹羽(にわ)洋介さんを新社長に選
任しました。丹羽さんは、サッカーの日本代表選手として活躍され、
民間会社での勤務を経て、2005(平成17)年から長野県サッ
カー協会の会長を4期8年務められました。昨年7月からは、パル
セイロのスーパーバイザーを務めておられましたが、いよいよJ2
へ昇格するための体制を整えるために、Jリーグにも精通している
丹羽さんを社長に迎えたそうです。トップチームを2年連続してJ
FL準優勝に導いた小池睦雄前社長には、引き続き取締役(後援会
についても担当されるとのことです)としてご活躍いただくそうで、
万全の体制が整ったと感じています。
新監督の美濃部直彦さんは、J2徳島ヴォルティスの前監督で、
一昨年のシーズンにはJ2で4位の成績を残されるなど、実績と経
験を兼ね備えた方です。新加入の選手も8人いて、みんなの期待が
大きく膨らんでいます。足立勇輔スポーツディレクターの存在も大
きいようです。
今年はパルセイロ・レディースにも注目です。本田美登里新監督
は、女性で初めてS級ライセンスを取得された方です。サッカー王
国静岡県のご出身で、日本代表選手でもいらっしゃったとのことで
す。なでしこリーグ昇格を目指して頑張っていただけそうです。
また、ジュニアユースチームの監督には、昨年まで10年間、J
2モンテディオ山形の育成部門で指導者を務められた渡辺卓(たく)
さんを迎えています。
8月からは南長野運動公園総合球技場の解体工事が始まります。
工事期間中のホームゲームは、佐久市の佐久総合運動公園陸上競技
場で開催される予定です。また、来シーズンからは、今年の秋に改
修を予定している長野運動公園陸上競技場でも開催できるよう調整
しています。佐久市での開催は、東信地方のサポーターを獲得する
大きなチャンスです。長野運動公園陸上競技場の改修についても、
将来練習グラウンドが不慮の事態で使用できないような場合に、臨
時的に代替施設として使える大変なメリットがあります。
南長野運動公園のある篠ノ井地区の茶臼山自然植物園に、この春、
素晴らしいお花畑ができるようです。現在園内では、NHKの「趣
味の園芸」などのテレビ番組で活躍する矢澤秀成(ひでなる)さん
がいらっしゃる「ながの緑育協会」の主催で植えられたニゲル種の
クリスマスローズ200株が開花中で、待ちに待った花いっぱいの
春のスタートです。クリスマスローズに続いて、家族広場では、原
種のクロッカスとチューリップが5月中旬まで楽しめます。この時
期からは、まさに百花繚乱(りょうらん)。約300メートルのフ
ジ棚、15万本のツツジ、オオデマリのトンネル、アジサイなど、
多くの花々が開花を迎えます。また、今月20日には市民の皆さん
により、ユリ1万4千球余りが植えられる予定で、新たな初夏の魅
力が増えることになります。ぜひお出掛けいただき、茶臼山自然植
物園で春を感じてみてはいかがでしょうか。
さらに篠ノ井中央公園では、昨年11月にパルセイロの土橋宏由
樹(どばし ひろゆき)アンバサダーにも参加いただいて植えた、
オレンジ色のチューリップ1万球が開花します。パルセイロカラー
に染まる篠ノ井中央公園にも足を運んでいただきたいと思います。
スポーツの話題といいますか、皆さんの健康増進に関係した、う
れしいニュースがあります。
水中運動などができる温泉プール付き日帰り温泉入浴施設として
人気の「温湯(ぬるゆ)温泉 湯~ぱれあ」の入場者が、100万
人を突破しました。湯~ぱれあは、県内で初めてPFI(*)方式
を導入して、2006(平成18)年4月に開業しましたが、開業
7年目にしてこの数字は素晴らしい実績です。市民の皆さんに愛さ
れ、予想を上回る早さで達成できたこと、そして、PFI方式によ
る「民間活力の導入」が順調に経過していることも、うれしい限り
です。建設当時、PFI方式は「民間の資金、経営・技術的能力を
活用して、公共施設などの設計、建設、運営などを行う新たな手法」
として注目を集めていましたが、まだあまり導入例はありませんで
した。そうした中、PFI方式の採用に踏み切ったわけで、当時の
産みの苦しみが今では懐かしく思われます。
*PFI:プライベート・ファイナンス・イニシアチブ
(Private Finance Initiative)