2013年7月11日木曜日

新たな魅力を売り出します


 先週のかじとり通信で、動き出した長野市のソフト部門の一つと
して、文化・芸術活動の進展を挙げ、久石譲さんの新市民会館芸術
監督内定についてお話ししました。こうした文化芸術の振興に併せ
て、これからは、「スポーツ」「緑育」を中心に、本市の持ってい
る多くの魅力を掘り起こし、磨き上げ、そして都市としてのブラン
ド力を一層高めることが重要だと感じています。そして、こうした
多くの魅力を市民の皆さんに再認識していただき、自分たちが暮ら
す地域への愛着を深めてもらうとともに、その魅力を広く全国に発
信し、観光交流人口、さらには定住人口の増加を図り、元気で活力
あふれる長野市をつくっていきたいと考えています。

 こうした願いを込めて、本市では「シティプロモーション事業」
に取り組み始めています。具体的な取り組みとして、プロモーショ
ン活動を市民の皆さんに知っていただき、今後の事業展開へ積極的
に参画していただく気運醸成を図るため、6月11日「この街だい
すき」という新聞広告を掲載し、専用ホームページも開設しました。
また、地下100メートルから取水した地下水を「長野の命水(め
いすい)」と命名し、販売(500ミリリットル・100円)を始
めました。
 
 新聞広告には、「人」に注目してプロモーションを進めていきた
いという思いから、前述の久石譲さん、AC長野パルセイロトップ
チームの美濃部直彦監督とレディースの本田美登里監督、そして
「ながの緑育協会」愛称「ながの花と緑そして人を育てる学校」校
長として「緑育」に取り組んでいただいている矢澤秀成(ひでなる)
さんをはじめ、各分野でご活躍されている皆さんを「長野市の顔」
として掲載させていただきました。ご覧になられた方も多いと思い
ます。
 今後は、こうした皆さんの「人」を引き付ける力をお借りしなが
ら、本市を広くPRしていきたいと考えています。

 美濃部監督が率いるトップチームは、現在JFL(日本フットボ
ールリーグ)2位と優勝を狙える位置で頑張っていますし、レディ
ースもシーズン当初はなかなか思うような結果が出ていませんでし
たが、本田監督の考えが浸透してきたのでしょう、最近5試合は4
勝1分の成績で、さすがと思わせる強さを見せてくれています。私
もホームの試合は全て観戦していますが、両監督の力量が徐々に発
揮されてきていると感じています。
 7月9日には、長野商工会議所をはじめ多くの団体、法人などに
より、パルセイロを支援する「長野後援会」が設立されました。チ
ームを強力にバックアップする応援体制も着実に整ってきています。

 ながの緑育協会の矢澤さんもすごい人気で、2年目の今年も「な
がの緑育マイスター」の養成講座には、全国から人が集まってきて
います。今後は、活動の拠点としている篠ノ井中央公園や茶臼山だ
けでなく、長野市北部の地域でもぜひ教室を開催しようという声が
上がっています。そこで、先週末7月5日から7日まで、この春閉
校となった後町小学校の教室を利用して「ペチュニア展」を開催し
ました。70種類のペチュニアを展示し、矢澤さんの解説もあり、
多くの皆さんにご来場いただけました。さらに「緑育」を全国に向
けて発信していきたいと夢は膨らみます。

 長野市といえば善光寺、松代、戸隠・・・ということで、今まで
は場所そのものが魅力の源泉でしたが、これからは「人」に焦点を
当てることを考えました。古くは佐久間象山、松井須磨子、恩田杢
(もく)など、きら星のごとき偉人もいらっしゃいます。過去の方
々は当然として、新しい人にも大いに活躍していただく場をつくり
たいと思っています。そのことが長野市の魅力を高めることにつな
がると思うのです。

 いにしえの時代から長野冬季オリンピックの時代まで、長野市に
は多くの人々が訪れ、おもてなしの心は脈々と市民に受け継がれ、
私たちの体に染み込んでいるように思います。ただ残念ながら、長
野市民自らが主役にはなっていなかったのではないか・・・私はそ
う感じています。

 善光寺に参詣される善男善女、上杉・武田の川中島合戦、そして
長野冬季オリンピック・・・いずれも長野市は、「場所貸し」が主
な出番だったように思うのです。テニスで有名なイギリスのウィン
ブルドンも、昔は地元イギリス出身の選手が活躍したそうですが、
最近では活躍するのは外国人ばかりになってしまった。これを失礼
な言い方ですが「ウィンブルドン効果」と言うそうで、長野市も同
様なのかなあ・・・などと考えていましたら、「ウィンブルドン 
イギリス勢77年ぶりの栄冠」という報が飛び込んできました。な
んというタイミングでしょう・・・驚きました。

 今回のウィンブルドンでの快挙に、地元イギリスはすごい盛り上
がりのようです。長野市でも、いつか主役が誕生し、街中が歓喜に
あふれる・・・素晴らしいですよね。
 今後、ソフト部門の事業を積極的に推進することにより、長野市
出身の芸術家、音楽家、そしてスポーツ選手など、その世界の第一
線で活躍する人物が長野市から出てほしい。そして、多くの市民が
憧れ、みんなで応援できれば、一層「元気なまち ながの」が盛り
上がるでしょう。