2003年5月15日木曜日

春の長野市緑花まつりについて


 5月3日と4日の両日、若里公園で「春の長野市緑花まつり」
が行われました。このまつりは、緑と市民のふれあいを深め、
一層の緑化意識の高揚を図るとともに、花と緑の潤いのある
街づくりを進めようということで、長野市緑花まつり実行委員会、
長野市及び(財)長野市都市緑化基金の共催で開催したものです。
昨年度(平成14年度)はセントラル・スクゥエアで実施しまし
たが、今年は善光寺御開帳で中央通りは催し物が沢山ありました
ので、若里公園での開催になったものです。

 実行委員会は、長野造園事業協同組合、長野森林組合、長野県
造園建設業協会北信支部、長野市環境緑化協力会、長野市緑と花
いっぱいの会、(財)長野市都市緑化基金、そして長野市で構成され
ていますが、そこに多くのボランティアの皆さんが参加していただ
き、また、農林中央金庫長野支店(花の種)、日本バイテク産業
(肥料)からもご協力をいただきました。

 当日は、裾花中学校のマーチングバンドの演奏で幕を開け、緑化
木の無料配布(2日間で約3000本)を行いました。今年は、
ハナミズキ、バラ、ブルーベリー、ウメ、ニシキギ及びサザンカを
配布しましたが、朝早くから並ばれた方々もおられまして、大変
人気が高いことが分かりました。今年はブルーベリーが一番人気
だったようです。それぞれのご家庭等で大きく育てていただくこと
を願っています。

 この催しは昭和58年秋に「市民緑化祭」としてスタートし、
4月29日が「みどりの日」となった平成元年からは、春にも開催
するようになりました。既に20年間、35回の実績を積み重ねた
歴史があり、恒例の行事として市民の皆さんに親しまれており、
これまでに約10万本に近い緑化木を配布していることになりま
す。

 当日は、植え方の講習や緑の管理教室、松の剪定講習会、家庭園
芸教室、ふしぎな押し花体験会、緑の相談所、緑の写真展、病害虫
防除相談所等が行われ、また、ビンゴゲームや長野森林組合の「木
と遊ぼうコーナー」というお楽しみコーナーなどもありました。天
気にも恵まれ、市民の皆さんにはこの緑花まつりを大いに楽しんで
いただけたと思います。

(財団法人)長野市都市緑化基金について
 この「まつり」を構成する団体の一つですが、ここで少し紹介さ
せてください。この法人は、市街地の緑を増やし潤いのある街づく
りを進めるため、長野市と民間企業・団体が出資して、昭和60年
に、長野市の外郭団体として設立されました。出資金を基金として
積み立て、その利子等を事業費として長野市の緑化を推進しよう、
というものです。具体的には、フラワーボックスの無料貸し出し、
生垣奨励援助、緑化推進団体助成、花鉢コンクールや緑の写真コン
テストの開催、そして、このまつりへの参加等の事業を行っていま
す。
 問題は、現在の低金利です。現在、都市緑化基金の金額は約4億
円(市内企業・団体の皆さんからご協力いただいた金額は、
9200万円余で全体の約23%です。また、皐月高校生やボーイ
スカウトからの寄附金も含まれています。)に達しているのです
が、当時は年利4~5%ぐらいの運用が出来ると考えていたもの
が、この低金利のため、あまり期待できない状況です。
 本来、金融機関等に預金してその果実により事業を行うのが趣旨
ですが、現在の低金利の中で果実だけで事業を行うことは非常に厳
しい状況であります。長野市土地開発公社に貸し付けて、土地開発
公社が外部から借り入れている資金の金利と同等の金利を受け取る
という苦肉の策をとってきたこともありましたが、現在は、債券運
用や足りない分を長野市からの補助金で補って事業費を捻出してい
るのが実情であります。現在の低金利は借金の多い長野市とすれば
有り難いことなのですが、反面、財団の事業運営にあたっては大変
厳しい状況にあるということでなんとも皮肉です。
 現在も、寄附等による基金の増額にご協力をいただいております
が、この基金の活用と緑花まつりなどにより、地域・家庭から緑化
意識の高揚と、一層の緑化推進が図られ、花と緑の潤いのある街づ
くりが進むことを期待しております。