2003年9月25日木曜日

長野市とJOCが契約を締結


 8月28日(木)、東京・代々木の岸記念体育会館で、長野市は
日本オリンピック委員会(JOC)との間で「パートナー都市協定」
に調印させていただきました。この協定はJOCにとって、昨年大
阪市と締結したのが第1号で、長野市は2番目ということです。

 この協定によって長野市は、JOCがメダル倍増を目指して種
々の選手強化策を打ち出していることに協力し、主にオリンピック
施設を練習場として利用していただく等、いろいろ便宜を提供し、
協力することになります。

 長野市としても一流選手が長野で練習に打ち込む姿に接すること
により、市民の競技への関心を高め、特に、若い方々の競技力向上
に寄与することが期待できます。また、国際スポーツ大会の開催等
にJOCが便宜を図っていただくことも期待でき、オリンピックの
有形無形の資産を利用してスポーツを軸としたまちづくりをしよう
という私達の施策を支えていただける、大変喜ばしい協定であると
考えています。

 練習会場として想定している施設は、ボブスレー・リュージュ・
スケルトンのスパイラル、スピードスケートを中心としたスケート
種目のエムウェーブなどのほか、体操競技のホワイトリング、シン
クロナイズドスイミング等水泳種目のアクアウイングも従来の流れ
の中で考えられるそうです。

 以前から長野市は、トップ選手の強化拠点である「ナショナル
トレーニングセンター」(トレセン)を設置してほしいと国に対し
働きかけていたのですが、残念ながら国は総合的トレセンを、東京・
西が丘に設置することを決めたようです。しかし、冬季競技につい
ては東京に新しい施設を造ることは無理だと思いますので、将来的
には長野の施設も西が丘と連携して使われる。すなわち、トレセン
に指定されるのではないかと期待しているところです。

 オリンピックの資産はいろいろあります。素晴らしい競技施設、
イベント会場、高速道路、新幹線、幹線道路、ホテル等民間施設・
・・・。いわゆるハード面以外に、ソフト面では市民のホスピタリ
ティーの心やボランティア精神、そして世界に発信された「ナガノ」
(これらが無ければオリンピック後、長野で開催され、また今後も
開催されるであろう世界選手権やワールドカップ、世界会議等々は、
スムーズには運営できなかったでしょう)。

 スケルトンの越君、スピードスケートの新谷さん、冬季スポーツ
以外では、長野工業高校の甲子園出場やNTT信越硬式野球クラブ
の都市対抗出場、まだあまり知られていませんが、サッカーの長野
エルザの活躍、また、世界選手権等で活躍している立花・武田のシ
ンクロ日本ペアは、これまでもアクアウイングで合宿を続けており、
一緒に練習をしている長野シンクロクラブの子供たちも全国大会で
入賞を果たすなど、芽は出てきているように思います。長野から素
晴らしいアスリートがどんどん生まれて欲しいと思います。

 地域スポーツクラブが成長して市民スポーツの底辺を広げ、その
中から日本あるいは世界の舞台へ飛躍していく選手が生まれていく。
 今度の協定締結をきっかけに、理想的なスポーツ環境を育ててい
きたいと夢をみています。