7月11日(日)、2004サンヨーオールスターゲームが長野
オリンピックスタジアムで開催されました。当日の朝は雨が降って
心配されましたが、昼からは素晴らしい天気になり、朝の雨が気温
を下げてくれたのでしょうか、素晴らしい野球日和になりました。
このゲームは、長野市が長年待ち望んでいたもので、塚田前市長
の時代から(社)日本野球機構を含め各方面にお願いした活動が
実ったものです。当日、スタンドを埋め尽くした約3万人のお客さ
んを見て、オリンピックの開閉会式以来だなあ!と感激を覚えまし
た。満員のスタンドを見るのは、本当に嬉しいものです。
今年はオリンピックイヤーということで、プロ野球からもアテネに
選手を参加させる都合から、少し開催が早まったようです。第1戦
は名古屋ドームで行われ、6-3でオールパシフィック(全パ)の
勝ちでした。第1戦がドームというのは意味があるそうで、もし屋根
の無い長野で第1戦を予定して雨に降られると順延になる、当然
名古屋の予定も変わらざるを得ない・・・・。なるほどそうなると
オールスターゲームは、2回やるとすれば常にドームが第1戦とい
うことかと変なことに感心してしまいました。
夕刻、スタジアムでは花火を合図に、まず松代の真田鉄砲隊、真
田勝鬨太鼓、槍振り隊、のぼり旗隊が出演して、素晴らしい演技を
披露し、松代を大いに宣伝してくれました。鉄砲隊の撃つ音は、花
火に負けないぐらいの凄い音でびっくりしました。続いてホームラン
競争が行われ、オールセントラル(全セ)が勝ちました。
開会式では、両リーグの選手が、地元の子どもたちとハイタッチ
をしながら、一人ひとり紹介を受けてカッコ良く入場。そして松田
聖子さんが艶やかな着物姿で登場し、国歌「君が代」を歌いました。
私は、地元の市長として、各球団にリンゴを差し上げるという名誉
ある機会をいただき、その目録を全パの王監督、全セの岡田監督に
お渡しいたしました。
王監督は昭和34年当時、投手として早稲田実業から巨人軍に入
団、私も同年に大学入学で在京中だったことを懐かしく思い出しま
したし、岡田監督は大学の後輩です。短い時間でしたがそんな会話
を交わすことができました。
試合は第1戦と違って投手戦になりましたが、パリーグの人気者
SHINJO選手が意表をついたホームスチールで先行、さすがの
パフォーマンスでした。全パはさらに1点を加え、全セは巨人の高橋
選手のホームランによる1点だけ。2-1で第2戦も全パが勝ちま
した。
私は当日が参議院議員選挙の投票日だったため、残念ながら途中
退席せざるをえませんでしたが、市民の皆さんにあれだけ喜んでい
ただけたことで、オールスターゲームを長野に招致できて、本当に
よかったと思います。中央通りのセントラル・スクゥエアでも、大型
画面での野球中継を行いましたが、約1,000人の方が楽しんで
くださいました。
今回のオールスターゲーム開催までの主な経過を少し紹介させて
いただきます。
(1)招致活動は、平成12年4月にオープンを予定していた
日本唯一のオリンピックの名を冠した野球場、「長野オリ
ンピックスタジアム」のオープン記念事業の一環として、
平成12年のオールスターゲームの長野開催を日本野球
機構 川島コミッショナーへ平成8年9月と平成11年
5月に要望書を市長名で提出したことから始まりました。
(2)平成12年5月にオリンピックスタジアムで開催されたプロ
野球公式戦の折、川島コミッショナーがスタジアムを視察。
(3)平成13年6月、塚田市長がコミッショナーを訪問。
「オールスターゲーム長野市開催の要請文」を直接手渡し、
地元マスコミと協力して招致活動を展開。
(4)平成14年のフレッシュオールスターゲームの招致を行い、
7月に開催。
(5)同年、愛媛県松山市で開催されたオールスターゲームの大
会視察を行い、長野市開催招致に向けての準備をすすめる。
(6)平成15年3月、プロ野球実行委員会の開催前に川島コミ
ッショナーを訪問し、長野市での開催について要請を行う。
(7)平成15年3月、プロ野球実行委員会で長野市開催が決定。
(8)平成16年3月、コミッショナーに就任した根來(ねごろ)
氏を訪問し、オールスターゲームの長野市開催決定につい
て御礼を申し上げる。
準備段階で苦労したのは、スタジアムの設備関係です。オリンピ
ックでは開閉会式場として使われましたが、もともと野球場として
造った施設であります。しかし、オールスターという最高の舞台と
してはいろいろ問題がありました。観客収容数が3万人以上必要、
バックネットの支柱が観客の邪魔になる、放送ブースが足りない、
スピードガンが故障している・・・、数え上げたら切りが無いので
すが、可能な限り手直しをして、日本野球機構の了解をいただき、
開催にこぎ着けました。正直かなりのお金が掛かりましたが、今後
も大きな試合を招致するための投資として、ご理解いただきたいと
思っています。
昨今、プロ野球チームの合併・統合の話が浮上してきています。
このまま進展すると、現在の2リーグ制が1リーグ制になるのでは
ないか・・、そうとすれば今年のオールスターゲームの長野開催は、
プロ野球にとって最後のオールスターゲームではないか?なんて話
題にする人もいました。結論はまだ分かりませんが、いずれにしろ
多くの野球ファンの夢が膨らむような解決に導いてほしいものです。
話は変わりますが、社会人野球の最高峰、東京ドームでの都市対
抗野球大会へ、NTT信越硬式野球クラブの2年連続出場が決まり
ました。皆さん応援しましょう。