2006年6月29日木曜日

スポーツの話題


 長野市若里市民文化ホールで、長野市とNHKとの共催により、
2006FIFAワールドカップ日本戦のPV(パブリック・ビュ
ーイング)を3日間開催しました。PVというのは、スポーツにお
ける大型映像装置を使用しての観戦イベントのことで、試合の行わ
れていないスタジアムや駅前の広場、特設会場などで多くの方に楽
しんでいただくために行われるイベントです。今回は初めての試み
ということや時間帯が深夜早朝に及ぶことから、間違いがあっては
いけないということで、運営サイドはかなり緊張して取り組みまし
た(サッカーの試合は、時に観衆が興奮状態になって思わぬ事故等
もあるからです)。

 当初、長野の人はおとなしいから、盛り上がらないのではないか
・・・と心配したのですが、まったくの杞憂(きゆう)でした。開
催した3日間とも、収容人員約600人の会場に入りきれないほど
のサポーターの皆さんに来ていただき、皆さん元気に、日本の健闘
をたたえて大きな声と手拍子、そしてチア・スティックスという応
援グッズなどを使って、応援していました。私も、3日間ともサム
ライブルーのユニフォームTシャツを着て、若里市民文化ホールに
通い、一緒になって応援しました。

 残念ながら、日本は決勝トーナメントには進出できませんでした
が、さすがに王者ブラジルは強かったですね。日本とすれば最初の
オーストラリア戦の最後の10分間がすべてだったかなあ、あそこ
で勝っていれば流れは変わっていたのでは・・・勝負に「たら」
「れば」は禁物ということは分かっているのですが・・・。

 日本からのサポーターが“0泊2日”で成田からドイツへ向かっ
たという報道がテレビや新聞をにぎわせていましたし、日本中が日
本代表チームに声援を送っていたように感じています。4年後には、
何としても決勝トーナメントに進出できる、強いチームを送り出し
たいものです。

 また改めて、サッカーというスポーツは皆の心を一つにして夢中
にするゲームであること、それがゆえにワールドカップは世界中の
人々を引き付けるのだということを証明したように感じます。
 まさにサッカーは世界共通語ですね。

 今回のワールドカップのPVは、県内ではNHKとの共催により
長野市と松本市で行われたのですが、このPVの試みは成功だった
と思います。結局こういうイベントは中味(コンテンツ)さえよけ
れば、それほど宣伝しなくとも、多くの皆さんが集まって盛り上が
ってくれる、運営もボランティアの人たちが中心になって、実にき
ちんとやっていただける。今回は受付、場内整理、駐車場係等のス
タッフは長野オリンピックからずっと活動しているボランティアグ
ループの皆さんでした。こうした皆さんの活躍がイベント成功の原
動力となったことは間違いありません。行政と市民の皆さんとの協
働により経費をかけずにできた良いイベントだと思いました。特に
NHKとの共催のPVは国内各地で行なわれたようですが、早朝か
らのブラジル戦まで開催したのは全国でも3カ所とお聞きしており
ます。長野オリンピックを契機としたボランティアグループにより
運営されたことといい、ワールドカップという世界的イベントに強
い関心を寄せたことといい、これは長野オリンピックの効果ではな
いでしょうか。

 同じサッカーの話ですが、JFLさらにはJリーグを目指して現
在北信越リーグのトップを走っている「長野エルザ」に素晴らしい
ニュースがありました。長野エルザの監督としてバルディエール・
バドゥ・ビエイラ氏が就任しました。彼はドイツ在住のブラジル人
で、コスタリカ、オマーン、イラン等のナショナル・チームの監督
も務めたことがある大物監督だそうです。Jリーグ関係者の紹介で
のご縁と聞いていますが、JFL昇格への請負人と言って良いかも
しれません。
 6月25日に新潟経営大学サッカー部との試合終了後、立ち話で
すがお会いしました。とても気さくな良い方という印象です。その
手腕に対する期待は当然ですが、加えて、子供の指導などを通して、
長野のサッカーの底辺を広げたいという意欲を持っておられるよう
ですから、大いに期待しています。

 もう一つ、スポーツに関し長野に関係ある動きを報告しますと、
夏季・冬季の両オリンピックでも活躍された参議院議員の橋本聖子
さんが日本スケート連盟の会長に就任されました。彼女がエムウェ
ーブのオープンの時、記念滑走をして下さったことを昨日のように
覚えています。
 日本スケート連盟は、不祥事を起こし、役員の告発問題にまで発
展してしまいました。会長・専務理事以下総退陣になって、岡谷市
の元市長の林泰章氏(長野県スケート連盟会長)が会長代行に就任
して、体制立て直しに努力され、ようやく新しい人事が決まったも
のです。

 私は、長野市もエムウェーブを中心にしてスケートのメッカにな
りたいと言い続けてきたものですから、スケート連盟の皆さんと良
い関係を作っていきたいと望んでいます。その意味でも日本スケー
ト連盟がしっかりしていただかないと困ると思っていました。
 橋本会長の誕生、そしてそれを支える林副会長の存在は、大歓迎
です。新しい体制ができての再出発、長野冬季オリンピックを開催
した市として、応援もしたいし、オリンピック選手をどしどし輩出
したい、そんな思いです。
 文部科学省やJOC(日本オリンピック委員会)に、エムウェー
ブとスパイラルを、ナショナルトレーニングセンターに指定してい
ただきたいというお願いをしている最中ですから、いっそう体制立
て直しに期待しています。

 今年も南長野運動公園のオリンピックスタジアムで、6月24・
25日、プロ野球の公式戦が行われました。セ・パ交流戦が終了、
通常の公式戦に戻っての西武対ロッテ戦でした。チラシには「長野
で激突!日本一奪還のドラマが始まる!」のキャッチフレーズが踊
っていました。結果はご存じの通り、西武の連勝でした。
 さらに8月22日には、横浜対巨人戦の公式戦もありますので、
プロ野球ファンには大いに楽しんでいただきたい、プロ野球側にも
オリンピックスタジアムを大いに利用していただき、市民を楽しま
せていただきたい・・ぜひお願いします。

 そのほか、長野運動公園では長野市障害者スポーツ大会、豊野地
区では長野県聴覚障害者球技大会が行われ、そして前にもご報告し
たスペシャルオリンピックス(SO)冬季世界大会・長野メモリア
ル第1回フロアホッケー大会(勇気の翼フロアホッケー大会)など、
この時期スポーツは素晴らしい盛り上がりを見せています。
 家の中で読書やパソコンを楽しむのもいいですが、大空の下で大
いに身体を動かしましょう。