平成20年度、最後のメルマガです。
本年度もいろいろなことがあり、一週間に一度のメルマガを書く
のが待ち遠しい時もありましたが、書き難いことも多く、困ったこ
ともありました。
毎週、金曜日に帰宅するとき、事前に翌週分のメルマガの原稿を
書いて渡してあるときは余裕があるのですが、何も書けていないと
きも結構多いのです。秘書課の職員は、口には出さないけれど、
「大丈夫ですか」と心配していることがよく分かります。
土・日曜日は、公務もありますし、まとめて本も読みたい、冬の
時期などはスキー場へ行くこともあって、結構忙しいものですから、
「いつ書くのだろう?」とみんな心配してくれているわけです。
でも、私は、意地でもきちんとやろうと思っていますので、数日
間温めてきた構想を夜中に一気に書き上げて、月曜日の朝までに広
報担当へ送信するという約束をこれまで果たしてきました。
書き始めてから、もう丸7年になりますが、その間、書けずに連
載を休んだことは一度も無かったと思います。海外に出掛けたとき
も、パソコンを持参、通信方法を確保して、メールのチェック、メ
ルマガの執筆、そして日記だけは、毎晩書いていました(グーグル
を使えばもっと楽にできるのですが、市の情報セキュリティ上の方
針により、今のところ使用できません)。
さて、平成20年度の最終メルマガですので、本年度一番大きか
ったと感じていることを書かせていただきます。すなわち、先日、
3月22日(日)までに、市内30地区すべてで、長野市が進める
とです。
まず、ここに至るまでの経過を、私なりに報告させていただきま
す。
平成14年に、私(市長)が各地区の支所を視察、市職員の仕事
ぶりやシステムを見せてもらいながら、区長さん方と懇談もさせて
いただきました。その中で、少しやり方を改めた方が良いと思うこ
とがありました。それまでの長野市は、昭和41年の大合併以来、
本庁に業務を集中し、支所の仕事と職員数はなるべく減らし、もし
何かあったら本庁から職員が地域に出掛けて問題を解決する、そん
なシステムを目指しているように感じました。
従って、地区の仕事の手伝い(例えば住民団体の会計など)は、
なるべくやめるように指導していたようです。効率を考えれば、そ
の時点では確かに適切な判断だったと思います。
ただ、私としては、現在は少し違うのではないか、これからの支
所長の仕事は、地域の住民の皆さんと一体となって、地域経営に取
り組んでいくことではないだろうかと考えました。併せて、縦割り
の仕事をやめて、職員数は少なくとも、なるべく本庁と同じように
何でもできるようにすることを考えてほしい・・・役所の中でそん
な話をしてきました。地域・支所のシステムの中に、縦軸だけでな
く、横軸を一本通す必要性を感じたのです。
平成15年1月 私の思いを実現するため、市職員によるプロジェ
クトチームが調査研究を始めました。
平成16年12月 プロジェクトチームが「長野市都市内分権調査・
研究報告書」を公表。
その後、地区団体長説明会、市民会議を開催。さ
まざまな意見をいただきました。
平成17年5月 長野市都市内分権審議会に諮問。
審議会の中での活発な議論の後、
平成18年1月 「都市内分権についての答申」をいただきました。
平成18年4月 平成18年度を「都市内分権元年」と宣言し、
平成21年度までに、都市内分権の基盤となる住
民自治協議会を立ち上げてほしいと30地区の皆
さんにお願いしました。
平成20年度末 各地区の努力のおかげで、予定より1年早く30
平成22年度から本格実施するまでに1年間の余
裕ができたこと、大変ありがたいことと感じてい
ます。
定する条例を議決。
との間で結ぶ協定書の締結式を予定しています。
そして、平成21年度中は、いろいろな準備・検討が行われ、い
ことになるわけです。
以上、予定も含め、経過と私の考え方を少し詳しく申し上げまし
たが、いずれにしろ都市内分権については、かなり時間をかけ、市
民、地域の皆さんの自主性を尊重する中で、一歩一歩合意をいただ
いてきたのです。
地域の皆さんのご意見で構想を変更したこともありました。その
最たるものは、地域総合事務所の設置を保留し、当面は30地区の
本庁組織を小さくして、身近なところですべての業務を行えるよ
うにするため、幾つかの地区をまとめた上で地域総合事務所を設置
したいと提案していたのですが、その場所をどこにするか、過去の
歴史や地域ごとの事情もあって、意見はまとまりませんでした。そ
うかと言って、30地区に職員を分散することは、かえって職員が
増えてしまいそうで、実際には不可能と判断せざるを得なかったの
です。
その結果、市の体制の大転換については、中途半端になったかな
とも感じていますが、30地区ごとの組織を充実させることに重点
が置かれることになりました。
げてきたことは、3点だけです。
の皆さんが認めていること。
と。
(3)思い付きの仕事では困る、計画性のある組織であること。
この3点以外は、地域で自由に決めていただきたい、と申し上げ
てきました。
ことは統制につながるということで遠慮してきましたが、最終段階
で、地域からの要望もあり、マニュアルを用意してお示しすること
になったものです。
り、市が用意している支援策の骨格は、以下のとおりです。
(1)財政支援について
これまで各種団体に交付していた補助金などを一本化して、
会自らが企画・立案した独自事業を応援するための補助金、中
山間地域に対する支援交付金、以上3つの財政支援策を創設す
ることにしています。特に、一括交付金については、できるだ
け使途を限定せず、柔軟な地域づくりができるよう工夫させて
いただきます。
(2)依頼事務について
従来、長野市では多くの事務を区長さんにお願いしてきまし
た。今回、それを大胆に整理し、必須事務と選択事務に分けて、
必須事務だけは今後もお願いし、選択事務は、やるかやらない
した。当然ですが、地区独自の事業にも取り組んでいただきた
いと考えています。
併せて、市が行うイベントなどに、区長さんを通じて出席者
を動員していただくこともありましたが、今後は、このような
事務はお願いしないことにしました。
(3)人的支援について
人的な支援については、市職員がボランティアとして地域支
援を行う制度を立ち上げました。さらに、地域活性化アドバイ
市職員OBなどを市の嘱託職員として派遣し、さまざまなお手
していただくことになれば理想的かなあ、と考えています。
そのほか、平成21年度中は、本格実施を前に、試行錯誤もある
と思いますので、今後も十分な話し合いを継続し、改めるべきこと
は改めていきたいと考えています。
地区すべてで立ち上がった記念すべき時に当たり、私の感謝とうれ
しい気持ちを表すために、このメルマガを書かせていただきました。