2009年4月30日木曜日

協定締結式・・・そして、諸行事花盛り


 4月20日、市内30地区すべての住民自治協議会の会長さんに
お集まりいただき、平成22年度からの本格的な活動へ向けて、そ
の土台となる市との「基本協定」を締結させていただきました。都
市内分権と住民自治協議会については、3月26日のメルマガで私
の思いを詳しく述べさせていただきましたので、今回は繰り返しま
せんが、ぜひとも実現させたいと考えていた施策が、また一歩先へ
進んだことを大変うれしく思っています。

 この協定は、住民自治協議会と市の共通の目的である「住民の福
祉の増進」に向けて、互いに協働する関係であることを明らかにし、
それぞれの役割、市が行う支援、この協定とは別に年度ごとの協定
を締結すること、情報交換や協議の場を設けることなど、住民自治
協議会と市との基本的な関係について定めたものです。

 協定締結式は、大変厳粛な雰囲気の中で行うことができ、30地
区の会長さんお一人お一人と協定書を取り交わし、それぞれ固い握
手もさせていただきました。ここに至るまでの過程を含め、この基
本協定の締結は、市民の皆さんと共につくり上げた「協働の成果」
です。今後とも、このことを誇りとし、協働の姿勢をいささかも揺
るがせることなく進めてまいります。ありがとうございました。

 この協定締結式の前に、市が創設する住民自治協議会への財政支
援制度の名称披露、受賞者表彰式も行わせていただきました。この
名称募集には、97通ものご応募をいただき、その中から、以下の
3つの制度の名称を決定させていただきました。いずれも制度の趣
旨を上手に表現した名称で、考えていただいた皆さんには感謝して
おります。末永く市民の皆さんに愛されていくことでしょう。

 今回決定した名称は、以下のとおりです。

仮称“一括交付金”
 「地域いきいき運営交付金」 応募者:古屋清司さん
仮称“地域のやる気応援補助金”
 「地域やる気支援補助金」 応募者:徳竹貞夫さん
仮称“中山間地域に対する支援交付金”
 「やまざと支援交付金」 応募者:小川泰祐さん

 このほか、4月にはいろいろなことがありましたし、これから5
月にかけてもさまざまなことが予定されていますので、幾つかご紹
介します。

 善光寺御開帳は、4月3日の回向柱建立式、4月4日に前立本尊
御遷座式、4月5日の開闢(かいびゃく)大法要を経て始まり、結
願大法要が行われる5月31日まで開催されています。
 あいにくの雨天になってしまいましたが、4月25日には、御開
帳期間中の最も大きな行事の一つである浄土宗の中日庭儀大法要が
豪華絢爛(けんらん)に行われました。今後は、5月9日に天台宗
の中日庭儀大法要、5月10日には篠ノ井大獅子奉納、5月24日
には門前の各町が誇る絢爛豪華な屋台が繰り出す屋台巡行などが予
定されています。
 本堂内のびんずる尊者像が修復されて戻ってこられており、回向
柱もいつもより立派だという話もあって、ウイークデーでも回向柱
の前には長い行列ができるほど・・・善光寺さんの人気には、まさ
に脱帽です。
 今回も、何かと話題の多い御開帳になっています。

 4月18日、長野みすずライオンズクラブさんが、結成30周年
の記念事業として招致された、福祉大相撲長野場所がエムウェーブ
で開催されました。
 福祉大相撲ということで、市内の社会福祉関係施設から1,700
人余りもの方々をご招待いただきましたし、市内では9年ぶりの大
相撲ということもあるのでしょう、場内は大勢の観客の皆さんでに
ぎわっていました。
 私も少し拝見させていただきましたが、力士の皆さんのサービス
で、笑いもあり、迫力もあり、番外の取組などもあり、楽しませて
いただきました。

 4月19日には、長野マラソンが開催されました。長野の春の恒
例になったイベントですが、今年も大勢のランナーが春の長野市内
を駆け抜けました。
 事前の申し込みでは、8,000人を超えていたそうですが、実
際にスタートしたのは7,241人、完走者は6,257人、完走
率86.41%だったとのことです。天候に恵まれ、気温が若干高
かったので心配でしたが、それにしてもすごい数ですよね。

 優勝は、男子はケニアのイサック・マチャリア選手が2時間11
分21秒で4年ぶり2度目。女子は、ロシアのイリーナ・ティモフ
ェーエワ選手が2時間30分7秒で初優勝しました。
 そして、今回はスペシャルゲストとして、あのシドニーオリンピ
ックの金メダリスト高橋尚子さんをお招きしました。高橋さんは素
晴らしいパフォーマンスを見せてくださり、ゴールの長野オリンピ
ックスタジアムでは、コースを何度も往復してハイタッチをしなが
らランナーを励ましてくれました。

 長野マラソンと同時に、今年も長野車いすマラソン(ハーフマラ
ソン)が開催されました。男子の優勝は、長野市の樋口政幸選手、
43分11秒の大会新記録でした。彼は過去3回連続2位で、今年
はどうしても勝ちたいと、前日の開会式でのインタビューに答えて
いましたが、その言葉どおり見事優勝。立派です。本当におめでと
うございました。
 女子は、兵庫県の畑中和選手が、50分17秒の記録で圧勝、2
連覇でした。

 大会の翌日、長野マラソンのギリシャ派遣選手団の皆さんとお会
いする機会がありました。ご存じだと思いますが、長野マラソンは、
第1回大会からアテネクラシックマラソンと姉妹提携を結んでおり、
毎年相互に選手を派遣して交流しています。今年は、6人の選手が
マラソンに参加してくださったほか、長野オリンピック開催時の一
校一国運動でギリシャとの交流が続いている昭和小学校へも訪問し
てくださいました。
 毎年、お会いしてお話ししていますが、ギリシャの皆さんには、
長野訪問が大変好評なようで、ギリシャ陸上競技連盟(SEGAS)
では、毎年誰を派遣するか、希望者が多くて困るそうです。そして、
選手団の皆さんが毎回おっしゃるのは、長野の街がきれいだ、山や
川といった自然もですが、街にごみが無い・・・私はいつも誇らし
い気持ちにさせていただいています。

 連休中の5月3日、横浜市で横浜港開港150年記念事業として
仮装パレードが行われることになっています。横浜開港の立役者は、
松代出身の佐久間象山先生ということは皆さんご存じの通りです。
そこで、松代の皆さんが佐久間象山先生のご縁でこの仮装パレード
に招かれて、大名行列を披露することになっています。
 この行列の“槍(やり)振り隊”は、松代藩真田十万石まつりや、
先日の善光寺御開帳の回向柱の奉納の際に勇壮に行われることが有
名で、いつも皆さんの注目を集めているのですが、いよいよ全国レ
ベルになるのかもしれません。

 御開帳のおかげでしょうか、長野はほかの都市に比べ、元気があ
るようです。JR東日本さんの話によると、例の「どこまで走って
も高速道1,000円」のおかげで、新幹線はどこも苦戦中。でも、
長野新幹線だけは対前年比プラスとのことでした。

 ただ、ここにきて、大変な事態が起こりつつあります。4月28
日、とうとう新型インフルエンザが発生したとの宣言が出されてし
まいました。まだ、海外での発生期ではありますが、いったん発生
すると、短期間でまん延するとも言われていますので、十分な予防
や被害抑制のための対応が必要です。
 長野市としても、同日、「新型インフルエンザ危機対策本部」を
設置し、市民の皆さんの健康被害の最小化と、市民生活に関わる社
会・経済機能の低下を抑制するために、全庁的な取り組みを進めて
います。市民の皆さんは、手洗いやうがいの実施、そして、正確な
情報に基づく冷静な対応に十分心掛けてください。

2009年4月23日木曜日

桜、見て歩き


 春、長野は花がいっぱいです。
 4月3日、長野高専の松岡先生を会長とする実行委員会の皆さん
が、長野駅前広場に“ながのウエルカムガーデン”を設置してくだ
さいました。これは、善光寺御開帳の期間だけでなく、6月に開催
される国際青年会議所のアジア太平洋地域会議(ASPAC)の終
了までを視野に入れて、長野市にお越しくださる皆さんを花や緑で
おもてなししようと、つくって下さったものです。
 実行委員会には、造園業界の方もいらっしゃいましたが、大学生
や高校生をはじめ、多くのボランティアの皆さんが結集して、メー
ンガーデンを中心に駅前を花いっぱいに飾って下さいました。幼稚
園の子どもさん、そして、横浜からバスで60人もの小中学生の皆
さんが来て、手伝って下さったとのことです。
 このガーデン、設置期間が長いので、メンテナンスも大変だと思
います。そのためでしょうか、季節に合わせて装いも変えていくそ
うです。皆さんも、ぜひご覧ください。

 恒例の“善光寺花回廊”も、期間は5月2日~4日と短いのです
が、ゴールデンウィークの中央通りを飾ってくれるはずです。長野
市中、花や木、そして、緑でいっぱいになり、素晴らしい春ですね。

 今年の春は早くやってきました。桜の開花は約1週間も早まった
ようで、各地の桜の名所からは、一斉に花便りが報じられました。
近郊では上越市の高田城、伊那市の高遠などが有名ですが、私は以
前から、長野市には桜がとても多いと思っていました。特に最近は、
あちこちで桜の植樹が行われていますし、昔から有名な場所もたく
さんあります。“ながのの桜名所”は、もっと有名になっても良い
はず、と考えていました。
 そこで今年は、ぜひ市内の桜の名所を見てみたいと考え、仕事の
合間に回ってみました。今回は、感想を含め、その報告をさせてい
ただきます。

 第二地区 「城山公園」、「桜坂」、「雲上殿」は、長野市定番
の花見の場所として有名です。城山公園付近には、花見小屋など、
恒例のお店がたくさん出ていて、とてもにぎやかでした。

 第三地区の「柳町公園」、吉田地区の「辰巳公園」、若槻地区の
「昭和の森公園」は、市街地、あるいは市街地に近い場所にある公
園ですから、市民の皆さんが大勢来ており、桜を楽しんでいました。
若槻地区では、山千寺の「信玄駒つなぎの桜」にも行ってみました。
これは枝垂れ桜で、大きな古木です。

 芹田地区 アークスの「桜土手」は、まだ若木が多いのですが、
将来的には素晴らしい土手になると思います。

 古牧地区 「南向塚」には、桜はそれほど多いわけではありませ
んが、名所の一つでしょう。この一帯は、長野市が都市公園に予定
している場所です。

 安茂里地区 裾花川堤防沿いの「マルコメ味噌」敷地内は、きれ
いなピンク色の枝垂れ桜でいっぱいでした。遠くから眺めただけで
すが、「小市団地」の桜もきれいでした。

 長沼地区 「桜づつみ」には、千曲川の堤防強化事業に併せて植
えられた桜が数多く並んでいます。まだ若木が多いのですが、数年
後には素晴らしい桜の名所になること間違いなしでしょう。
 さらに、この堤防沿いに南下しますと、柳原地区の「村山自由広
場」、朝陽地区の「北屋島 権現様の桜」、そして「千曲川リバー
フロントスポーツガーデン」を過ぎて、大豆島地区の「東部浄化セ
ンター」、いずれもきれいに桜が咲いていました。それぞれ素晴ら
しい名所になりそうです。

 芋井地区 「素桜神社の神代桜」(国指定天然記念物)は、国指
定というのがすごいですよね。昭和10年の指定で、樹齢は約
1,200年とのことです。ここから車で随分走り、「百舌原のカ
スミザクラ」(市指定天然記念物)まで行ってみましたが、まだ咲
いていませんでした。もしかしたら、この桜より、並んで生えてい
る市指定天然記念物のシナノキの古木の方が有名かもしれません。

 小田切地区 「塩生のエドヒガン」(市指定天然記念物)、別名
“巡礼桜”には、巡礼桜保存会の皆さんが、桜の木の下で観桜会を
開催しているところへ伺いました。皆さんが本当にこの桜を大切に
しているのが、よく分かりました。

 篠ノ井地区 「茶臼山恐竜公園入口」の桜は、私の一番のお薦め
スポット。まさに桜のトンネルです。「光林寺」では、階段を上が
ると素晴らしい桜がいっぱい。ここでも多くの市民の皆さんが楽し
んでいらっしゃいました。交通アクセスはあまり良くないのですが、
なかなかのにぎわいでした。「典厩(てんきゅう)寺」には、枝垂
れ桜が多くありました。枝垂れ桜は一本だけある場所が多いのです
が、ここにはまとまってあります。

 松代地区 長野電鉄のお花見電車に乗って、須坂駅経由で「松代
城跡」へ行って来たのですが、松代城の夜桜、こんなに素晴らしい
とは思いませんでした。もっと宣伝して、城山公園のように屋台の
お店などが出たら経済効果が出るかなあと感じました。「真田邸」
は、まだ保存修理工事中です。完成すると新しい名所になるでしょ
う。「善徳寺」には、お寺の背後の斜面に桜がありますので、立体
的に桜が楽しめます。「松代桜堤公園」の一部は、長野マラソンの
コースです。

 若穂地区 「清水の諏訪社」の枝垂れ桜を眺めながら「蓮台寺仁
王門」の桜へ。蓮台寺境内にはアジサイの木、太郎山のトレッキン
グコースのスタート地点もありました。照明器具もありましたから、
夜桜もきれいなのでしょう。その後、「大本願ユートピアわかほ」
の桜を見て、山新田の「見晴らし公園」へ。藤棚はまだ早過ぎまし
たし、「馬場の桜」もまだでした。地元の皆さんが設置された説明
板によりますと、この桜には、なかなかの歴史があるようです。
 また、高速道路の脇に、菱田の「観音寺」というとても格好の良
いお寺があるのですが、すぐ横の「菱田公園」も含め、一帯は桜が
ぎっしり。満開を過ぎていたせいか、ものすごい桜吹雪で、公園一
面、花びらで埋まっていました。
 そして、「永保荘」の桜。たくさんの桜の木があって、なかなか
見事でした。お風呂に入る方もいらっしゃったと思いますが、屋台
のお店も出て、多くの皆さんが楽しんでいらっしゃいました。こち
らにも桜を照らす照明がありましたので、夜もきっとにぎわうのだ
と思います。

 更北地区 「八幡原史跡公園」では、公園の中を少し歩いてみま
した。素晴らしい花日和で、子ども連れの方や、お年寄りの方など、
多くの皆さんが楽しんでいました。

 豊野地区 「荒古の桜」(市指定天然記念物)は、桃の花で有名
な丹霞郷の隣のような場所にあります。リンゴ園のど真ん中できれ
いに咲いていました。そばには、ツツジで有名な“つつじ山”もあ
り、お花の秘境のようなところです。ただ、アクセス道路が厳しい
状況でした。

 戸隠地区の「建代神社の枝垂れ桜」(市指定天然記念物)、鬼無
里地区の「金刀比羅神社神代桜」(市指定天然記念物)、「高橋の
枝垂れ桜」(市指定天然記念物)、「財又の枝垂れ桜」、「山角の
枝垂れ桜」は、鬼無里イヤーの開祭式に出席した際に見せていただ
いたのですが、まだつぼみの状態で、花を見ることはできませんで
した。
 鬼無里の3つの枝垂れ桜は、“鬼無里の三大枝垂れ桜”として売
り出したいとのことで、今年はバスツアーもあるそうです。いずれ
も風情のある観音堂などのそばにひっそりと立っており、咲いたら
きれいだろうなと感じました。なお、「建代神社」と「金刀比羅神
社」へ続く道も狭く、車でそばまで行くのにひと苦労・・・でした。

 大岡地区 「天宗寺の合掌桜」(市指定天然記念物)は、大岡支
所から少し上がったところにあるお寺の境内にありました。二本の
桜が手を合わせている形に見えることから、”合掌”という名前が
ついたとのことです。

 今回は、以上のような市内の主な桜の名所を訪ねてきました。ま
だまだありそうですし、有名ではないようですが、遠くから見ても、
素晴らしい花があちこちにあることがよく分かりました。本当は、
もう少し時期がずれてくれると長く楽しめるのに・・・今年は一気
に気温が上がって一度に咲いてしまって、ちょっともったいなかっ
たなあと思っています。

 いずれの桜も歴史を持った名所ですが、これらを大きく分けると、
城山公園や松代城跡のように、たくさんの桜が咲いている場所と、
神代桜のように、単独で咲いている古木の桜とに分けられるようで
す。単独で咲いている桜は、枝垂れ桜が多いと感じましたが、ソメ
イヨシノ、エドヒガンなどもありました。単独の古木は、それぞれ
の地域で昔から名前があって、皆さん大切にして楽しんでいらっし
ゃるなと感じさせられました。
 また、桜だけでなく、少し時期が変わりますが、梅、アンズ、桃
などの花もあります。長野マラソンのときは菜の花がきれいに咲き
誇っていました。この時期、長野はまさに花の都ですね!

 来年は、ホームページを充実させて、皆さんに花の見ごろの時期
をお知らせできれば、もっともっと多くの皆さんの興味を引くだろ
うなあ、と考えています。

2009年4月16日木曜日

新年度の景気(期待を込めて)


 3月市議会定例会で、提出した予算案や条例案をすべて可決いた
だき、新年度がスタートしました。早速、景気刺激策を実施すべく、
準備に取り掛かっています。
 一番の目玉は、何と言っても「定額給付金」と「子育て応援特別
手当」、そして、長野市独自に行う10%のプレミアムを付けた商
品券「ながの“きらめき”商品券」でしょう。

 「定額給付金」と「子育て応援特別手当」は国の施策ですが、長
野市としては早くから賛成し、早く実施してほしいと主張してきま
した。ところが、政争の具にされてしまったが故か、あまり評判が
良くなく、国会の議決が遅れに遅れ、ようやく給付できるようにな
りました。
 この施策は、景気対策と生活安心対策の両方を狙った究極の“バ
ラマキ”です。さまざまなご意見もあるかとは思いますが、成立し
た以上、もっとそれを使って楽しむことを考えることが必要だと思
っています。

 ここで、一つだけお願いです。市民の皆さんの中に「こんなもの
はいらない」と、受け取りを辞退される方がいらっしゃるかもしれ
ませんが、それでは長野市や地域経済のためにはなりません。支給
されずに市に残った分は、国に返さざるを得ないルールなのです。
 長野市では、4月6日に申請書を各ご家庭へ発送しましたので、
ぜひとも手続きをしていただき、受け取ってください。そして、地
域経済活性化のために、できるだけ市内で使っていただきたいと思
います。
 それでもなお、「いらない」と思われる方は、市内の福祉団体、
あるいは受け皿として市が用意している口座でも結構ですから、寄
付していただければありがたいと思っています。とにかく61億円
余、市内に流通したらかなりの景気刺激になるはずです。

 「ながの“きらめき”商品券」は給付金とは違いますが、市内の
景気刺激になればと考えた長野市独自の施策です。1万1,000
円分の商品券を1万円で販売するもので、5万冊、5億5,000
万円分を発行します。5月31日に販売することにしていますので、
市民の皆さまには、ぜひご購入いただき、お使いいただきたいと思
っています。
 ただ、商店会の皆さんの中には、「大部分が大型店で消費されて
しまうのでは?」と、心配する向きもあるようです。お気持ちも理
解できますが、市内の景気を少しでも刺激できたら・・・と考えて
取り組む施策ですので、大売り出しや特別サービスなど、商店会の
皆さんの奮起を期待したいと思っています。

 趣旨は違いますが、善光寺御開帳を記念して長野商店会連合会で
発行した、商品券としても使える“小判”の売れ行きが大変いいよ
うで、追加発行したそうです。この“小判”の売れ行きのように、
市内の消費が伸びることを願っています。

 さらに国では、休日は高速道路をどこまで走っても“1,000
円”、平日も3割引以上という破格の料金設定をして、すでに実施
しています。これも景気刺激策としては有効でしょうね。

 先日、麻生首相から、今後10年間の日本の成長戦略構想が発表
されました。それによりますと、「低炭素社会」の実現に向けて、
太陽光発電パネルの設置や、ハイブリッド車など環境対応車の購入
を補助金で促すほか、介護で30万人の雇用を創出するための補助
制度を盛り込むなど、平成23年度までの3年間に集中投資する方
針を打ち出し、最大60兆円の国内需要と200万人の雇用の創出
も目指すとのことです。
 また、約15兆円の補正予算案を含む経済危機対策も発表されて
います。

 4月2日に閉幕した金融サミットでは、世界経済の成長率を2%
に回復させるために「あらゆる行動をとる」との首脳宣言が採択さ
れたそうです。来年末までの財政出動が総額500兆円になること
も明記されたとのことで、参加国が協調して、雇用の維持、創出を
目指す、ということも明るい材料の一つです。

 これらの施策に刺激されて、景気は絶対に良くなるはずだと私は
信じています。さらに幸いなことに、長野市では、5日から始まっ
た善光寺御開帳、そして、平年より6日も早く咲き始めたという市
内の桜も長野の街を華やかに彩ってくれています。長野マラソンで
も、大勢のランナーの皆さんが長野の中央通りを走り抜けてくれる
ことでしょうし、ゴールデンウィークには善光寺花回廊も開催され
ますから、長野市は、少なくともほかの地域より元気が出るはずで
す。何かと暗い話が多い中で、明るく元気な長野です。不況風を吹
き飛ばして楽しみましょう。

 昨年の秋以降、急激な景気悪化が始まり、企業業績も落ち込んで、
派遣切り、格差社会、1億総中流社会の崩壊、モノが売れない・・
・こんな言葉がマスコミの見出しに踊っています。“景気は気のも
の”と言われるように、あまりにマスコミが悲観的な記事ばかり出
すものですから、日本国民は必要以上に悲観ムードになっていると
思っています。

 特に、長野市の場合、過去に製造業の大企業が撤退してしまった
こともあり、“ものづくり”が弱いと言われてきました。事実、中
南信に比べ、かなり弱いのです。何とかしたいということで、さま
ざまな施策に取り組んでいますが、残念ながら、現段階では、まだ
目に見える程の成果は上がっていません。
 ただ、今回の不況は、その“ものづくり”の現場を直撃している
状況ですから、大変ではありますが、長野市全体として見た場合の
影響は、他都市に比べると比較的軽いということは言えるのではな
いでしょうか。しかし、関係する企業は厳しい状況ですので、市と
してもさまざまな支援策を講じてきていますし、何としてもがんば
っていただきたいと思っています。

 地方自治体の長としては、経済の予測じみたことを発言すべきで
はないと考えていたのですが、皆さんがあまりに悲観的になり過ぎ
ているので、禁を犯して申し上げます。
 昨年末以来、いろいろな雑誌や新聞の囲み記事、著名な経済学者
の著書を読んで感じたことですが、おそらく、新年度に入ってしば
らくすると、景気は回復していくのではないかと、私は淡い期待を
持っています。

 そう思う要因は、以下の三つです。
 一つは円高。
 二つ目には、日本の金融システムは、90年代にかなり苦労した
おかげで、他国より健全だということ。
 三つ目として、日本の技術力は強い、ということです。

 景気の良し悪しを決める大きな要因は、個人消費だと私は思って
います。
 確かに、春闘でも給料が上がらない、企業はさらなるリストラに
取り組む、輸出が伸びない・・・そんな要因が言われています。し
かし、すでに企業のスリム化はかなり進んでいますし、新しい分野
に取り組んでいる企業も多いようです。加えて、円高で輸入物価は
下がるはずですから、日本にとってプラスに働かないはずは無いと
思っています。
 3月28日付けの産経新聞には、「小型燃料電池の日本の技術力
が評価されて国際標準に採用が決定した」という記事が掲載されて
いました。今後の経済回復への布石として、とてもうれしい話だと
思っています。

 話は変わりますが、サッカーチームAC長野パルセイロについて
です。4月11日、南長野運動公園の総合球技場で、北信越1部リ
ーグの今シーズン開幕戦が行われました。相手は、今期から1部リ
ーグに復帰したFC.上田ジェンシャン。結果は1対1の引き分け
でした。
 昨年は、全国地域リーグ決勝大会で九州まで大勢のサポーターの
皆さんが応援に行ってくださったのに、もう一歩のところで、悔し
い思いをしましたよね。市民の皆さん!今年もサッカー場をオレン
ジ色に埋め尽くして応援しましょう。今年こそJFL(日本フット
ボールリーグ)への昇格を果たすことを期待したい・・・これもみ
んなの気持ちを明るくし、素晴らしい活性化になりますよね。

 なお、御開帳終了後の市内では、6月に国際青年会議所のアジア
太平洋地域会議(ASPAC)長野大会、9月に全国商工会議所女
性会連合会全国大会が開かれるなど、大規模な会議が開催されるこ
とになっています。これらの会議の開催も市内の経済にとって明る
い材料になるはずです。

2009年4月9日木曜日

“愛TVながの”が開局


 3月から試験放映をしていましたので、すでにご存じの方もいら
っしゃると思いますが、4月1日、新しい放送局が発足しました。
インターネットテレビ局“愛TVながの”です。
 インターネットテレビ局とは、文字通り、インターネットを通じ
て番組を配信するテレビ局のことです。

 長野市若里に「長野市フルネットセンター」があることはご存じ
だと思います。この施設は、長野市が1998年(平成10年)冬
季五輪を開催するに当たり、このオリンピックを“ハイテク・オリ
ンピック”にしよう、世界に最先端技術を紹介しようと意気込んで
つくったものです。
 オリンピック開催期間中は、ビデオ・オン・デマンドという技術
を駆使して、世界中に素晴らしい映像を配信したのですが、後利用
は必ずしも順調にはいかず、市民の皆さんにご利用いただくには、
満足のいくものではなかったと思っています。

 昨年4月、このフルネットセンターに指定管理者制度を導入する
に当たり、応募されていた(株)テレビ信州さんを指定管理者に指
定させていただきました。以後1年間、いろいろ相談する中で、指
定管理者の自主事業として「インターネットテレビ局」を企画、実
施することになったものです。
 長野市とすれば、数多くの施設に指定管理者制度を導入し、いろ
いろな事業者に指定管理者をお願いしていますが、今度の試みは、
直営ではまずできない、指定管理者制度を導入したからこそ可能に
なった事業で、民間活力を導入したことによる大きな成果です。そ
して今後、素晴らしい成果を出していただける可能性を秘めている、
とも思っています。

 一番大切で、かつ、大変なことは番組の制作ですが、長野市が委
託して制作した番組を放映する「チャンネルながの」という市独自
のチャンネルもあり、市内の観光・イベント・文化・スポーツなど
の地域情報を、日本全国、全世界に発信することにしています。
 もちろん、長野市の委託番組だけでなく、自主的な取材、あるい
は自主的な企画の番組も流れるでしょうし、テレビ信州さんとの相
乗り番組なども期待できるのかな・・・と感じています。

 そして、なんと言っても、世界につながっているというのはすご
いことです。ただ、外国へ情報を発信するためには、映像は万国共
通ですから大丈夫でしょうが、言葉の問題を解決しなくては難しい
ですよね。第一段階としては、海外に住んでいる長野市関係者に見
てもらうことでしょうか・・・。

 姉妹都市や友好都市との交流も、まったく違う形式になっていく
のではないかと思います。現在、中学生の交流を毎年実施していま
すが、これからは、ビデオカメラを持って行ってもらい、先方の市
長さんと懇談している様子の映像を送ってもらう、いや、向こうで
カメラを借りて実況放送をしてもらってもよいはず・・・そんな楽
しい想像もしています。
 また、地域スポーツの実況なども増えるかもしれませんし、市民
の“映像表現の場”として投稿ビデオ作品を紹介する予定とも伺っ
ていますので、だんだん進化していくことでしょう。センターの3
階にあるスタジオ・調整室・編集室を拠点にして、きっと楽しい番
組を市民向けに放映していただけると思います。

 私は、以前から“長野市放送局”が欲しいと申し上げ、熱望して
きたのですが、こういう形で実現したことは、望外の喜びです。
 当面は善光寺御開帳を中心に取材し、放送していく予定と聞いて
います。長野市のホームページを開いてください。画面の左下に見
える「愛TVながの」のボタンをクリックしていただくだけで、番
組がご覧いただけます。皆さん、すぐに試してみましょう。

 パソコンに関係することでもう一つ。
 市では、この5月からペーパーレス会議を試行することにしまし
た。
 資源の無駄遣いはやめなくてはなりません。長野市役所でも数年
前にISO14001の認証を取得して、環境対策に取り組んでき
ており、今年1月、自己適合宣言をしたことは、少し前のメルマガ
でも報告させていただきました。

 庁内で使う燃料を減らす、時間外勤務を減らす、使用電力を減ら
す、ゴミを減らすなどの取り組みと並んで、庁内で使う紙を減らそ
う、すなわちペーパーレスの取り組みも、大事なことと考えていま
す。そのためには、パソコンをうまく使うことが必要です。印刷を
できるだけ減らして紙の使用量を減らしていく、代わりにパソコン
の画面を利用して、会議を開催したり、連絡、会話をしたりしよう
ということです。

 連絡や会話については、すでに庁内にLANを構築しており、職
員間で通知や資料の共有、メールのやり取りなどをしていますが、
会議についてはこれまで取り組んだことはありませんでした。
 そこで、その第一歩を踏み出そうということで、政策会議と部長
会議をペーパーレスで開催することにしたのです。

 この会議は、私や各部局長などが一堂に会して開催するのですが、
市の意思決定をするための会議ということもあり、資料が厚くなる
案件も結構ありました。
 今回は、この会議での紙の資料を廃止して、パソコンの画面で資
料を確認しながら会議をすることにしています。もっとも、一堂に
会すること自体をやめることができないか、とも考えたのですが、
それは無理のようです。「Face to face」のコミュニ
ケーションも大切だということでしょう。

 先日の部長会議で、デモンストレーションをしてみました。パソ
コンの操作自体は大して難しいものではなく、この程度のパソコン
の使い方は常識の範囲内で、問題は無さそうです。
 しかし、大きな資料が必要な場合には、パソコンの画面では小さ
すぎて全体を見ることができず、分かりにくくなるのではないかと
心配しています。また、会議資料データへのアクセス権限をどうす
るかなど、検討が必要なことも見えつつあります。
 新しいことを始めるときには、常に試行錯誤がつきものです。ま
ずは、試行することで使い勝手や安全性なども確認し、利用範囲を
徐々に拡大していければいいと思っています。

 話題は変わりますが、先日、オープントップバス“スカイバス長
野”に試乗させていただきました。私が乗車したのは、長野駅前か
ら長野大通り、国道406号、そして善光寺の北側を通過して、信
濃美術館の横までのわずかな区間でしたが、50人乗りの大きなバ
スで、天井が無くて青空が見える(雨が降ったら困るのでしょうが
・・・)、観光用には素晴らしいものだと思いました。そして、ド
イツ製でいかにも高級だなあ、と感じさせるバスでした。
 ただ、大きなバスですから、狭い道などへは入れない、購入する
となればかなり高いだろうなあと感じています。

 今回は、御開帳の特別企画ということで、(株)JTB中部長野
支店、長電バス(株)、(株)日の丸リムジンの皆さんが実行委員
会を組織して、御開帳の期間中のみ運行するそうです。今回の乗客
が多くて、これから市内のあちこちで走るようになるとうれしいで
すね。

2009年4月2日木曜日

新年度スタート


 4月、長野の元気な新年度がスタートしました。
 まもなく、7年に一度の盛儀、善光寺御開帳が始まります。
 松代では、3月28日、回向柱御奉納前日祭が松代城二の丸広場
で行われ、翌29日に文武学校前を出発。市内、末広町交差点から
中央通りを通り、善光寺まで、総勢1,000人にも及ぶ回向柱奉
納行列が繰り広げられました。善光寺木遺り、真田十万石行列、真
田節舞踊隊などの行列もにぎやかに、そして華やかに行われました。
 回向柱は、明日の3日、善光寺本堂前に古式豊かに建てられるこ
とになっています。4日には前立本尊御遷座式が行われ、5日の開
闢(かいびゃく)大法要でいよいよ御開帳が始まります。たくさん
のお客さまで、長野のまちも大いににぎわうことでしょう。

 次に、平成20年度末、区切りがついた幾つかの公共事業などに
ついて報告させていただきます。

 まず、3月21日、若穂中央公園の主要な部分が完成して、開園
式が行われました。この公園は私が市長に就任した翌年に事業化し
たもので、7年の歳月を経て、野球やサッカーのできる多目的広場
やテニスコートができあがりました。多目的広場には天然の芝を張
っています。これは、地球温暖化対策にもなりますし、転倒しても
けがをしにくいこと、そして砂ぼこりも防げることなどから、試み
として採用したものです。

 3月22日、赤坂橋が完成し、開通式が行われました。この橋は、
一般県道松代篠ノ井線の千曲川に架かる橋で、大切な道路です。
 旧赤坂橋は、昭和31年に従前の木橋(昭和5年完成)から鉄橋
に架け替えられましたが、川の本流部のみの架橋で、河川敷を通行
する形態となっていたため、増水時には、水が引くまで通行止めと
なってしまうなど、多くの弊害が生じていたのです。
 昭和49年に多くの関係者で「赤坂橋建設促進期成同盟会」を設
立し、恒久的な橋の早期完成に向けて活動を行ってきました。その
結果、県には、平成11年度から事業に着手していただき、順次工
事が進められ、難工事もあったのですが、長年待ち望んだ新橋がよ
うやく開通したものです。
 この橋は、篠ノ井地区と松代地区を結ぶ要として、両地区はもと
より市域全体の発展に寄与する大きな役割を担うと感じています。

 3月23日、3月市議会定例会が終了しました。新年度予算、合
併関係議案など、提出した議案はすべて議決いただきました。話題
を呼んだ「定額給付金」と「子育て応援特別手当」の給付も含め、
プレミアム付き商品券「ながの“きらめき”商品券」についても決
定いただきましたので、張り切って新年度の事業執行に取り組んで
まいります。

 なお、この市議会で合併関係議案を議決いただいたことを受けて、
3月27日に、信州新町の中村町長、中条村の久保田村長と一緒に、
村井県知事に合併の申請をしてきました(信州新町、中条村の各議
会では、18日に議決されました)。法律的には、「廃置分合」の
申請をした、ということになるのですが、申請したのは、平成22
年1月1日から信州新町と中条村を廃して、その区域を長野市に編
入したい、という内容です。今後、県議会での議決、総務大臣の告
示を経ることが必要ですが、これで、来年3月の新合併特例法の期
限までに合併できる見込みとなりました。

 3月31日、善光寺前の「駒返り橋」道路の電線地中化と道路美
装化工事が完成しました。電線が地中化されるたびにいつも感じる
ことですが、街の眺めが一変しますね。
 “駒返り”というのは、源頼朝が参詣した折に、ここで駒(馬)
のひづめが敷石に挟まってしまい、仕方なく馬を返して徒歩で本堂
に向かったという伝説に由来しているのだそうです。
 そう言えば戦後、天皇陛下が長野に行幸された際にも、駒返り橋
でお車からお降りになった、というようなことを、祖母や父母が話
していたことを記憶しています。

 同日、三輪保育園の運営引継ぎ式を行い、運営委託という形によ
り民営化された三輪保育園が、4月1日からスタートしています。
「民間活力の導入」は私の歴史的使命であると、市長就任以来申し
上げてきましたが、公立保育園の民営化についても、平成15年か
ら保護者の皆さまなどにご説明し、ご理解いただけるよう努めてき
ました。
 三輪保育園では、一昨年、地域の有志の皆さんが設立した「社会
福祉法人ミツワ会」が委託先に決まり、昨年4月から市の保育士と
ミツワ会の保育士による引継ぎ保育を実施してきました。今回は、
区切りの意味から、引継ぎ式の開催となりました。

 保育園の関係では、あさっての4日に塩崎保育園のしゅん工式が
行われることになっています。これまでの塩崎保育園の園舎は、昭
和44年に建設された建物で老朽化していました。加えて、敷地や
駐車場が狭かったことから、送迎時の事故なども心配されていまし
たので、平成18年度から移転改築を進めていたものです。新しい
園舎は、市内の公立保育園としては初めて太陽光発電を取り入れる
など、環境に配慮した建物となっています。

 また、3月31日には、退職辞令を交付しました。毎年のことで
すが、今年も、長いことご苦労いただいた職員に心から感謝して辞
令を渡しました。
 そして、4月1日には、新規採用職員や、昇任・異動する職員に
対し辞令を交付しました。私から交付したのは管理職など、一部の
職員だけですが、新しい気持ちで取り組むよう訓示しました。

 桜の季節はもうすぐです。春の話題について詳しくは、御開帳と
合わせて、稿を改めさせていただきますが、一つだけ、長野電鉄で
「お花見列車」を運行しますので、宣伝させていただきます(乗車
券はすでに売り切れてしまったようです)。
 今年は温暖化の影響か、各地からは、かなり早く桜便りが聞こえ
てきていますが、長野も平年より6~8日ほど早いようです。長野
電鉄では、毎年お花見列車を運行しているとのことですが、今年も
4回ほど運行するそうです。長野駅を夕方6時半ごろに出発して、
須坂駅を経由、屋代線を通って松代駅へ。松代城跡で花見をして
(多分お酒と料理もあると思います。電車の中でもあるのでしょう)、
また電車に乗って長野駅まで帰るという行程です。途中は須坂駅
と権堂駅に停車するとのことで、長野駅には8時半過ぎに帰着との
ことです。

 屋代線というのは長野電鉄の一番古い線だそうですが、正直に申
し上げますと、私は乗ったことがありません(学生時代、帰省する
ため上野駅から国鉄のディーゼル列車に乗車して長野に向かい、眠
ってしまって、屋代駅から河東線(現屋代線)に入って須坂駅で気
が付く、という失態をしたことはありますが)。
 屋代線の応援を兼ねて、私も市の職員に声を掛けながら、仲間と
一緒に乗ることにしました。楽しみです。松代城跡の桜も見事なは
ずです。皆さまもお出掛けください。

 松代の話題が出たついでに、昨年、真田十万石まつりの際、松代
城管理事務所で鎧兜(よろいかぶと)を着けて身支度している時、
事務所の職員から面白い文章を見せてもらいました。どこから手に
入れたのか、誰の文章なのか、聞きそびれてしまいましたが、とて
も参考になる処世訓だと思いましたので、最後に書かせていただき
ます。

  ええ年寄りになりなはれ

 ぼけたらあかん 長生きしなはれ

 泣きごとに 人の陰口 ぐち言わず 他人のことはほめなはれ

 いつでもアホで居りなはれ
  若い者には花もたせ 一歩さがっておることだ

 いずれお世話になる身なら
  いつも感謝を忘れずに どんな時でも へえおおきに

 お金の欲は捨てなはれ 
  生きてるうちにばらまいて 山ほど徳を積みなはれ

 昔のことは忘れなはれ
  自慢ばなしに「わしらの時は」は 鼻もちならぬ忌言葉

 わが子に孫に世間さま
  どなたからでも慕われる ええ年寄りになりなはれ

 ボケたらあかん そのために
  何か一つの趣味もって せいぜい長生きしなはれや

 以上、もう少したつと、私もこんな心境になれるかどうか、でも
その通りだなあと感じています。
 なお、文章中の段落と「」は、私が勝手につけたものです。