学校が夏休みだからということもあるのでしょう。この時期は、
小学生・中学生・高校生が参加するスポーツ大会が盛んです。長野
市を会場とした全国大会も開催され、私も開催地市長として開会式
などに駆け付けています。
7月28日・29日、「文部科学大臣杯第55回小学生・中学生
全国空手道選手権大会」がエムウェーブで開催され、開会式に参加
しました。会場に入ると、あの広いエムウェーブのアリーナが、選
手や競技関係者などでほぼ埋め尽くされていて、大会の規模の大き
さに驚きました。まだあどけない顔をした小学校低学年から、高校
生かと思うほど大きな体格の中学生まで、選手だけで約3千人とい
うことですから驚きです。スタンドを見渡すと、保護者や応援団の
皆さんでほぼ満席。大きな横断幕も数え切れないほど掲げられてい
て、その熱気に圧倒されてしまいました。長野市からも団体戦に
16組、個人戦に72人が参加されました。優秀な成績を収められ、
先日、出場結果の報告にお越しいただきました。
高校生のスポーツ全国大会といえばインターハイ(全国高等学校
総合体育大会)です。今年は、新潟、富山、石川、福井、長野の北
信越5県で「北信越かがやき総体」として、7月28日から8月
20日にかけて開催されました。そのうち、相撲と卓球の競技は長
野市を会場として開催されました。
相撲競技では、エムウェーブのアリーナ中央に土俵が作られまし
た。8月5日、閉会式に出席しましたが、試合の進行が遅れていた
こともあり、団体戦準々決勝から観戦することができました。大相
撲は何度か見ていますが、高校生の相撲を見るのは初めてでした。
仕切りの際の緊迫感、ぶつかり合ったときの激しい音、大きな声援。
そして土俵に上がる前の選手の気合が入った掛け声がアリーナ中に
響き渡り、会場は熱気に包まれていました。自分のため、チームの
ため、母校のために戦う選手たちに私も見入ってしまい、大変感動
を覚えました。試合に負けて、大きな体を震わせて泣いている選手
の姿が痛々しかったです。よくプロ野球よりも高校野球の方が感動
すると言う人がいますが・・・正々堂々、ここ一番の大勝負に青春
の全てを懸ける高校生の真剣な姿勢がそう思わせるのでしょう。
長野市からは団体戦に更級農業高校が出場し、予選を勝ち上がり
決勝トーナメントに進出しましたが、残念ながら1回戦敗退でした。
この悔しさ、経験をバネにしてこれからも頑張ってほしいと思いま
す。
ちなみに、節電のために、私は積極的にクールビズを心掛けてい
ますが、相撲は国技ということもあり、開閉会式にはスーツにネク
タイ着用が基本とのことでした。また、試合に勝って、思わずガッ
ツポーズをする選手がいましたが、これも相撲道に反するというこ
とでしょうか、注意を受ける場面がありました。
審判員の指示に従い土俵の砂を掃き整えていたのは、長野市少年
相撲クラブの中学生で、受付や会場案内などを担当していたのは市
立長野高校をはじめとする市内高校のバレーボール部やバスケット
ボール部などの皆さんでした。こうしたボランティアの皆さんの協
力もあり、大会は成功裏に幕を閉じました。
卓球競技は、8月1日から5日までホワイトリングで開催され、
約千人の選手が参加しました。長野市からは、長野商業高校の男子
が出場。団体戦では2年連続での出場になりました。大会前に出場
報告に来ていただきましたが、トップレベルの成績を継続して収め
ることは、大変素晴らしいことで、地元の強みを生かしてぜひ頑張
ってほしいと激励しました。結果は、ダブルスでベスト16でした。
ベスト8が目標だったそうですが、素晴らしい成績です。今後さら
に飛躍してほしいと思います。
長野市が会場ではありませんでしたが、陸上競技では女子400
メートルハードルに出場した県立長野高校の瀧澤彩さんが県・大会
新記録で見事2連覇を果たしました。昨年、かじとり通信でも世界
ユース陸上競技選手権大会に出場した瀧澤さんを紹介させていただ
きました。優勝の知らせを聞いて、世界ユース後も順調に成長して
いるんだなあと思いましたが、新聞記事によると、故障に苦しみ、
フォーム改造に取り組むなど、平坦な道のりではなかったようです。
今回の優勝は、とても意味のあるものだったに違いありません。大
きく成長されることを期待します。
スポーツは青少年の健全な心と体を鍛え、スポーツを通して学ん
だことは将来の人生の糧となります。また、今回ご紹介した大会だ
けでも参加選手は4千人を超え、競技関係者や保護者、応援の人も
含めると、長野市を訪れた人は相当数に上ります。宿泊も伴います
から、経済的な効果は絶大です。株式会社エムウェーブでは、こう
した大きな大会を積極的に誘致し、ながの観光コンベンションビュ
ーローや長野市開発公社と連携した取り組みも行っています。世界
に誇るオリンピック施設がある長野市は、こうした全国規模の大会
を開催するのにうってつけの場所です。この強みを今後も最大限に
生かしていきたいと考えています。
選手の皆さんが、長野市で思い出をつくり、またいつか「昔、こ
の会場で試合をやったなあ」と懐かしさを感じながら、長野市を訪
れてもらえればうれしいです。