2012年11月29日木曜日

緑育発祥の地


 11月4日、「ながの緑育協会(愛称:ながの花と緑そして人を
育てる学校)」が主催する「育種寺子屋表彰式」と「篠ノ井中央公
園管理棟完成記念講演会」に、主催者代表として出席しました。
 表彰式では、ペチュニアを交配させてオリジナルの花を育てる
「育種寺子屋」の授業で、素晴らしい花を咲かせた小学生の皆さん
を表彰しました。また、講演会では、盆栽家の山田香織さんが
「『生きた小宇宙』ともいわれる盆栽に、草花などを寄せ植えして、
日本の原風景を描いていく」という「彩花盆栽」などについて、興
味深いお話をされました。

 実は、私もペチュニアの交配方法を教えてもらって、濃いワイン
レッドと白の2種類のペチュニアを交配させてみました。その結果、
白地に赤い筋状の模様の入った、上品なペチュニアができました。
私はこれに「ここであなたに会おうとは」という名前を付けました。

 さて、その篠ノ井中央公園は、地域の皆さんの防災の拠点として
重要な場所であるとともに、長野市の緑化推進の柱である「緑育」
の拠点でもあります。
 公園内では、今年の春に寄付していただいたピンオークや、長野
市民会館の敷地から移植したイチョウが、この秋とても奇麗に色づ
きました。また、今週末の12月2日まで、公園の管理棟で「ビオ
ラ展2012」を開催しており、店頭などではなかなか見ることの
できない珍しい品種を含む約200種のビオラを展示しています。
さらに12月15日からは「シクラメン展」を開催する予定です。
ご家族で足を運んでみてはいかがでしょうか。

 「緑育」という言葉は、緑を育てるという単純な意味にとどまら
ず、緑を育てることで人も育つ、また地域も育つという、まちづく
りのキーワードでもあります。
 緑育の推進に当たっては、昨年4月に市内の緑化や造園に関わる
皆さんと協働して「ながの緑育協会」を設立し、NHKの「あさイ
チ」や「趣味の園芸」などのテレビ番組で活躍する矢澤秀成(やざ
わ ひでなる)さんを職員として招くなど、体制を整えてきました。

 篠ノ井の地が、花と緑によるまちづくりによって一層発展するこ
ことを願っています。

 10月20日には、茶臼山自然植物園に原種のチューリップとク
ロッカスの球根を植えるイベントを行いました。当日は天気にも恵
まれ、約100人の皆さんにお集まりいただき、約3万7千球を植
えることができました。
 このたび植えていただいた球根の花は、来年3月下旬から4月上
旬にかけてクロッカスが、その後、4月中旬から5月中旬にかけて
約10種類のチューリップがお楽しみいただける予定です。その後
茶臼山自然植物園では、5月下旬に藤棚やツツジが見頃を迎えます
し、6月にはユリが咲きます。この「花のリレー」も、皆さんに楽
しんでいただきたいと思います。
 昨年の10月に、約300人のボランティアの皆さんに植えてい
ただいたチューリップとクロッカスは、この春見事に開花しました。

 数カ月も前に植えた球根が、やがて花を咲かせ、植えた皆さんは
もちろん、多くの皆さんにも楽しんでいただける。まちづくりと、
花を育てることは、どこか重なるところがあるような気がします。