2006年8月31日木曜日

スポーツは元気な話題がたくさん


 甲子園での松代高校野球部の健闘は嬉しかったですね。本命視さ
れていなかった県立高校が、しかも全員地元出身の選手の皆さんだ
そうですが、あれよあれよと言う間に県大会で優勝して、甲子園へ
の切符を手にしたと思ったら、一回戦は強豪の倉吉北に延長11回
サヨナラ勝ち、二回戦も八重山商工に負けたとは言え、最終回、相
手を追い詰める展開に、長野市民、特に松代の皆さんは大いに盛り
上がり、大きな夢を見させてくれました。ありがとう、松代高校の
皆さん。

 今回の快挙は、長野市にとっても大きかったと思います。
 平成15年から準備し、平成16年度に実施したプロジェクト
「エコール・ド・まつしろ」では、大成功という評価をいただき、
全国に松代の名前を発信しましたが、松代高校の快挙はそれ以上の
大きな発信力を示してくれたのではないか、と感じています。来年
はNHKの大河ドラマ「風林火山」でまた松代に注目が集まるでし
ょう・・・なんだか松代の勢いを感じますね!

 8月25~27日を中心に、第27回北信越国民体育大会が、今
年は長野県が当番県ということで、長野市を中心に開催されました。
福井県、石川県、富山県、新潟県、長野県の各県選手が集合し、9
月30日から兵庫県で開催される「のじぎく兵庫国体」への出場権
獲得を目指して、熱戦を繰り広げました。

 カヌーは6月・7月、水泳は7月・8月、ゴルフは8月・・・な
ど、種目によって時期を分散して開催されています。中心開催期間
となるこの3日間は、長野市では開会式のほか8競技が行われ、長
野県一円で29競技が開催されました。宣伝が足りないからでしょ
うか、選手・役員等が8,200人も参加した大会としては、あま
り話題にならなかったのは、ちょっと残念でした。
 私は開会式であいさつし、飯綱の馬術競技を視察させていただき
ました。国体への参加切符を手にされた選手の皆さんには、北信越
の代表として精一杯頑張ってきてほしいと思います。

 8月18日、長野プロバスケットボール設立準備委員会の皆さん
が訪問されました。株式会社長野スポーツプロダクションの方々で
すが、長野にプロバスケットボールチームを誕生させ、bjリーグ
(日本プロバスケットボール リーグ)への新規参入を計画してお
り、今後各方面へのPRなどの支援を求めたいということでした。
なお、経済的支援は不要(多分行政の)ということで、ただチーム
が誕生した際には「ビッグハット」をホームコートとして使わせて
ほしい旨の希望がありました。

 現在、bjリーグは8チームでリーグ戦を展開中で、今後チーム
数を拡大していく予定とのことで、今回来庁された皆さんは
2007-08年シーズンにリーグ新規加盟の申請をしているとの
ことでした。9月には審査結果が発表されるようです。bjリーグ
は11月から3月の土・日曜日に12戦程度のリーグ戦をチームの
地元で行うもので、ビッグハットが氷を張った状態でも、その上に
2時間ぐらいで仮設コートを設置して、ゲーム開催は可能であると
のことでした。

 似たような話ですが、北信越プロ野球のリーグを結成したいとい
う話がありました。長野JCシニアの人達が中心のようですが、四
国で、元西武球団で活躍された石毛選手が始めた四国アイランドリ
ーグが下敷きになっているようです。日帰りで試合ができるように
ということで、北信越といっても福井県は入っていないそうですが、
石川、富山、新潟、長野の4県で1チームずつ作って、リーグ戦を
戦う構想のようです。東京で選手選考会(トライアウト)をやって
100人の選手を選んで雇用し、4県に25人づつ均等に分けてス
タートするという話でした。
 各県ごとに地元企業や個人の出資を募り、資本金約1億円で株式
会社として球団を設立。リーグは来年4月下旬に開幕、10月まで
に1チームが年間72試合を金曜日から土曜日の週末に開催する計
画だそうです。
 選手の給与は月15万円前後、契約は原則一年、シーズンオフに
ついては、人材派遣会社と提携し、派遣先で働くなど、生活基盤の
確立も目指しているとのことでした。

 バスケット、野球のほかにも、長野エルザサッカークラブがサッ
カーのプロ入りを目指してここ数年間頑張っています。現在北信越
リーグのトップを走っていることは皆さんご存じのとおりです。い
ずれにしろ、プロ・スポーツを目指すというのは、長野では今まで
にはあまり無かった動きです。新しいビジネスモデルといえるかも
しれません・・・でもちょっと心配もあります。

 スポーツを軸にしたまちづくりを目指す長野市にとって、嬉しい
動きではありますが、果たして経済的に成り立つかどうかというこ
とです。長野地域広域市町村圏を経済圏として見ると、人口は
約57万人です。プロ・スポーツが成り立つかどうか、それも三つ
のスポーツが一度に出てきましたので・・・当然スポンサー企業を
獲得して支援をしてもらうことも必要ですが、大企業が少ない地方
にとっては困難が待ち受けているような気がします。しかも中心に
なって支えていく人たちがダブっているのではないか・・・私は若
干心配しています。

 スポーツが、現在の社会の中で大きな存在になってきていること
は認めます。先ごろの高校野球はもちろんですが、サッカーのワー
ルドカップも日本中、いや世界中を興奮の渦に巻き込みましたし、
長野冬季オリンピックやSO(スペシャルオリンピックス)なども、
私たちに素晴らしい感動と夢を残してくれました。ローマ時代のパ
ンとサーカスだという方もいらっしゃいますが、日本も豊かな社会
になった証左かもしれない、という思いもあります。

 私は、スポーツの持つ社会的なパワー・存在感が、社会の中で将
来も大きな存在になっていくことは時の流れであり、またそうあっ
てほしいと願っていますが、プロとなると産業です。市民に大きな
喜びを与えながら、チームが経済的に成り立ち、選手の生活が保証
できるかが、カギとなるでしょう。

 プロの結成とは違いますが、長野市では小中学生のスポーツクラ
ブの全国大会進出が最近目立ってきています。全日本バレーボール
小学生大会、全日本小学生女子ソフトボール大会、全日本リトルリ
ーグ野球選手権大会、全国小学生ソフトテニス大会など、全国大会
出場報告に、市長室を訪問してくださいます。そして、全日本バレ
ーボール小学生大会で若穂ジュニア(男子)が、全国小学生ソフト
テニス大会の4年生以下男子の部で古牧小学校5年生のペアが見事
優勝されたとのことです。
 プロ・アマ問わずスポーツのすそ野の広がりを感じられることは、
本当に嬉しいことです。