8月7日、篠ノ井二ツ柳にある西部保育園の新園舎のしゅん工式
を行いました。
旧園舎は、昭和46年度の建設で、建物が老朽化していたこと、
また地域の保育需要が増えて手狭になってきたことから改築を行っ
たものです。新園舎は、平成20年度に地盤調査・実施設計を実施、
平成21年度に建設工事を行い、今年の3月に完成しました。その
後、仮設園舎を建てていた園庭の整備工事を行い、7月末に完成し
たことから、この日のしゅん工式となったものです。
新園舎は、敷地を有効に活用できる「コ」の字型とし、できる限
り自然光を取り入れるなど、子どもたちが安全で快適に、そして楽
しく過ごせる施設となるように配慮しました。
また、保育室や遊戯室、廊下などに木材を多く使うことで、木の
ぬくもりが感じられる優しい空間に仕上げています。中でも遊戯室
は、木に囲まれたログハウスのような楽しい雰囲気です。
そして、太陽光発電設備も設置しました。太陽光発電を取り入れ
ることで、温室効果ガスの削減を図るとともに、子どもたちの環境
学習にも活用できるようになっています。
昨今の社会情勢は、少子高齢化の進行、人口減少時代への移行な
ど、かつてない厳しさを見せていますが、今後も、保育需要に応じ
た保育園の規模と配置の適正化を図るとともに、公立保育園の民営
化を推進し、民間活力を活用したさらなる保育サービスの向上と保
育の充実に努めていきたいと思っています。
8月20日、長野駅前A-3地区第一種市街地再開発事業による
再開発ビル「Nacs(ナックス)末広」が完成して、しゅん工式
が行われました。
このA-3地区を含む長野駅前A地区については、長野市で最初
の再開発事業として、昭和49年に都市計画決定をしていました。
それから数えても36年ですが、実際に計画が持ち上がったころか
らすれば、40年を優に越す長い年月が経過しています。
都市計画決定後、社会経済状況も激変しましたし、関係権利者の
意向も揺れ動いたのでしょう。この長野駅前A地区の再開発事業は、
なかなか事業化に踏み出せませんでした。
しかし、冬季オリンピックを迎えるために、市の玄関口にふさわ
しい整備をしなければということで、A地区全体を3つの地区に分
割、すなわちA-1、A-2、A-3に分け、それぞれで再開発組
合を組織して事業が進められてきました。
平成9年には、A-2地区の商業・業務ビル「ウエストプラザ長
野」がオリンピックに辛うじて間に合い、続いて平成18年には、
A-1地区でマンションと商業施設の複合ビル「A-one City
(エーワンシティ)」が完成。そしてこのたび、ホテルと商業施設
からなるA-3地区の「Nacs末広」が完成したことにより、再
開発事業全体の完成を見ることができました。
ここに至るまでの間、資金面や権利者間の調整など、さまざまな
困難を乗り越えて事業を進めてこられた関係者のご努力に対しては、
心から敬意を表しています。
特に、「Nacs末広」を運営する株式会社末広町ビルディング
の水品社長さんのしゅん工式でのあいさつにもありましたが、私の
親友故青木恵太郎氏の努力には、本当に頭が下がる思いでした。ご
自分を無にして、ひたすら再開発事業の推進に全力を傾けられたこ
とを私は知っています。一昨年、完成を前にお亡くなりになってし
まったことが、本当に残念です。しゅん工式の会場で奥さんにお会
いしましたので、ビルの完成に対する心からの祝意とともに「残念」
ということを申し上げました。
青木さんが経営しておられたのは、「末広化粧品店」というお店
です。「Nacs末広」と名付けたのは、“末広町”という町名も
ありますが、水品社長さん方が青木さんの功績を残したいと思って
くださったのではないか・・・私は勝手にそう信じています。
完成した「Nacs末広」には、屋上緑化、太陽光発電、LED
照明などのエコビルにふさわしい設備や、多目的トイレ、授乳室が
設置されるなど、人と環境に優しい配慮がなされています。
また、既存の「ウエストプラザ長野」との一体感と回遊性を高め
るとともに、将来的に駅との連絡性が向上することも視野に入れ、
歩行者用デッキとエレベーターも設置されました。このように、長
野駅前として必要な都市機能の向上を図っていただいたことに対し
ても、感謝申し上げるところです。
この再開発事業は、中心市街地、特に善光寺表参道のにぎわいの
再生や長野駅前の環境整備にも重要な役割を果たすことから、長野
市としても国・県の補助を頂きながら支援をしてきました。併せて、
関連する公共施設として、歩道への融雪設備の設置、高速バス停留
所の移転整備も行っています。
このたびの「Nacs末広」の完成により、長野駅前A地区のハ
ード面の整備は完了しましたが、これは新しいまちづくりのスター
トにすぎないと感じています。整備された建物が、長野市の玄関口
の顔として市民の皆さんに愛され、街のにぎわい創出につながるこ
とを心から祈っています。
話はまた変わります。
8月30日、都市計画道路栗田安茂里線の工事が完了し、めでた
く開通式を迎えました。これもひとえに、地権者をはじめとした地
域の関係団体や地元の皆さんのご支援のたまものと、まずもって厚
くお礼申し上げます。
加えて、工事を安全に進めていただいた施工者の皆さん、この開
通式の準備をしていただいた開通式実行委員会や関係者の皆さんに
も感謝を申し上げなければいけません。
栗田安茂里線は、文字通り、栗田地区と安茂里地区を結んでおり、
東(あずま)通りを起点に、長野駅東口線、国道117号などと交
差して国道19号に至る、全長3,130メートル、幅員12~2
2メートルの市街地南部を東西に横断する主要幹線道路です。
この日、開通した区間は、東通りから芹田支所北側までの約37
0メートルで、平成9年度の事業着手以来、13年を費やして開通
の運びとなりました。
この地域には、ビッグハットなどのコンベンション施設や、芹田
小学校、信州大学工学部などの教育施設が立地しています。この道
路は、これらの施設の間を結ぶ地域の幹線道路としても、その役割
は重要です。また、近い将来、長野駅東口周辺の都市計画道路が開
通することで、この地域の渋滞緩和が進むとともに、生活道路の交
通環境がさらに向上することでしょう。
今後とも、都市機能を支える道路ネットワークの構築や身近な生
活道路の整備を推進し、安全で暮らしやすいまちづくりに取り組ん
でいきますので、皆さんのご理解とご協力をお願いします。行政と
して一生懸命努力していきます。