2011年6月2日木曜日

北信越市長会と素晴らしい藤棚


 5月19・20日、長野市で第158回北信越市長会総会が開催
されました。
 北信越地区(新潟・富山・石川・福井・長野の5県)には68の
市があります。春と秋の年2回、この5県の全市長と県市長会事務
局が集まって、会合を行っており、戦前から続いています。
 今回の会議の主な目的は次の4点です。
(1)各市から問題点を出し合って討議し、全国市長会を通して、
  国へ提出する提案をまとめる。
(2)総務省の審議官などから財政課題、地域課題について国の方
  針を学ぶ。
(3)北信越地区内の一体感を醸成し、連携を深める。
(4)開催市のまちづくり、観光資源などを知る。

 森全国市長会会長(長岡市長)の話では、全国の各地区市長会の
間には会議の開き方に差があるようで、各地区内の県代表者のみで
会合をする地区や、会議日程を1日とし日帰りで行う地区など、さ
まざまなようです。役員の選び方も、例えば各県持ち回りの市長会
もありますし、推薦によって決める会もあるようです。なお、長野
県市長会の役員は、東北信と中南信が交替(2年任期)で行ってい
ます。

 ここで、長野市が所属する市長会について、少しお話しします。
 全国市長会  全国の市長と特別区の区長で組織。会長は任期2
年、全市長が投票する選挙で選ばれます。 
 中核市市長会 全国にある41の中核市の市長会です。
 北信越市長会 前述の5県の市長会です。
 長野県市長会 県内19市の市長会です。

 このほか、北陸新幹線関係都市連絡協議会、文化財保護などの目
的別の市長会も複数あります。任意のものや政治性が強いと思われ
るものもあります。

 ただ、自治体は全て独立した団体で、お互いに他の自治体に口出
しをすることが許されないことは当然ですから、活動に限界がある
ことは事実です。

 いずれにしろ、今回の北信越市長会総会は、全国市長会への10
件の提案を決めたほか、以下の4つの決議を行い、閉会しました。
(1)東日本大震災に関する緊急決議
(2)原子力発電所事故に対する緊急決議
(3)北陸新幹線の建設促進に関する決議
(4)真の地方分権改革の推進を求める決議

 話は変わって、連合長野・長野地域協議会の設立20周年記念パ
ーティーに出席しました。
 戦後長いこと、社会の重要な構成要素である「経営者」と「労働
組合」は、基本的には対立関係にあり、時にはストライキなど、激
しい闘争があったことは事実です。
 総評や同盟というのは、経営者サイドからみれば、鬼より怖い存
在と映っていた時代もありました。
 それが連合の結成によって、大きく変わりました。労使が対立す
るのではなく、議論し、協力し合う関係になったのです。もちろん、
まだ対立する部分はありますが、根本的なところでは、日本社会を
きちんとしていこうという点で、理解し合ったと私は思います。

 同協議会が誕生した20年前の1991年は、第18回冬季オリ
ンピックの長野開催が決まった年であり、双方においてさまざまな
模索が始まりました。
 長野県経営者協会も連合長野も、「オリンピック開催に協力しよ
う」という機運が盛り上がり、協力関係の構築に向けて絶好の場が
生まれたと、当時私は感じました。その後の両者の関係は、適度の
緊張感を持ちながら、順調に推移しているようです。

 5月22日の日曜日、篠ノ井の茶臼山自然植物園へ藤棚を見に行
きました。
 4月、初めて自然植物園を訪れた時は、まだフジの花は咲いてい
ませんでした。全長約300メートルの藤棚で、建設当時は東日本
で一番の藤棚だと聞いて、それでは花が咲いている時にぜひ見たい
との思いで、この日の視察になりました。
 自然植物園は、茶臼山動物園に隣接しています。傾斜地のため動
物園から上り坂を歩いて15分ほどかかります。長野市開発公社が
手配してくれた動物園専用の車で、自然植物園の一番上まで移動。
その後歩いて藤棚を視察しました。前日は天気が良かったので、恐
竜公園を含めかなりの人出があったようですが、この日はあいにく
の雨降りで、気温も下がって肌寒かったせいか、お客さんはほとん
どいらっしゃいませんでした。ちょっと残念でした。

 フジにはいろいろな種類があって、いわゆるフジと呼ばれる「ノ
ダフジ」は、比較的房が長く垂れ下がり(長さが2メートルぐらい
になるものもあるそうです)、手前に見えるつるが右下から左上に
巻きます。それに対して「ヤマフジ」は、ノダフジほど房は長くな
らず、つるが左下から右上に巻くので、簡単に見分けがつくようで
す。ちなみに、茶臼山には「ヤマフジ」が植えられています。ただ、
相当に老木になってきたので、今後はその傍らに長い房の種類の苗
を植えていく予定とのことでした。いずれにしろ長いフジのトンネ
ルです。
 多くの皆さんに見ていただくには、少しアクセスを改良しなくて
はならないようですが・・・。

 ちなみに、フジの名所について調べてみましたら、全国各地にあ
りました。樹齢千年を超える大木、藤棚の長さが日本一、広さが日
本一、また美しさが世界一など、どこも自慢のフジをアピールして
いました。フジの魅力を引き立てるために、夜間にライトアップす
る所もあるそうです。

 フジも奇麗でしたが、ツツジも素晴らしく、赤、ピンク、黄、白
などの花が見事に咲き誇っていました。特に、赤の鮮やかさは、本
当に奇麗でした。

 茶臼山のフジの花の盛りは、5月中旬ごろで、盛りの期間は比較
的短いそうです。
 そこへいくと、ツツジはいろいろな種類があって、かなり長い期
間楽しめるとのことです。
 そのほか白く丸い花の「オオデマリ(大手まり)」も奇麗でした。
「オオムラサキツツジ」や「西洋シャクナゲ」のつぼみも赤くなり
始めていましたし、しばらくしたら「コデマリ(小手まり)」や
「アジサイ」も見頃を迎えそうです。

 今後、この春発足したながの緑育協会が、篠ノ井中央公園と併せ
て、この自然植物園の整備にも力を入れていくとのことですから、
大いに期待しています。

 自然植物園に向かう途中、歩行者天国になった篠ノ井駅前通りで、
「ながの軽トラ市in篠ノ井」を見学しました。雨が降っていまし
たが、軽トラックが約40台も出て、地元の野菜などを売っていま
した。朝8時30分から行われたそうですが、開始早々から約
2,000人の買い物客でにぎわったそうです。
 私が行ったのは午前10時ごろですが、ほとんどの店が完売でし
た。
 初めての試みでしたが、皆さん雨の中でも元気でした。この軽ト
ラ市は、5月から11月まで、毎月第4日曜日に開催されますから、
だんだん盛んになって、イベントとして定着すれば素晴らしいです
ね。

 軽トラックを仮設店舗に見立てて、商売をやろうという皆さんの
意気込み、素晴らしいです。地元の人のアイデアだそうですが、地
産地消の典型ですよね。
 「十日町」「六日町」などの地名は、鎌倉時代から室町時代にか
けて「定期市が立った」ことに由来していると言われていますよね。
街のにぎわいにもなりますし、商品の付加価値を増すことになりま
す。
 継続が大切なことは、何事でも言えることです、長くやっていく
ためにはどんな工夫が必要か、みんなで考えましょう。

 同日、AC長野パルセイロが、アウェーの長崎の地で、V・ファ
ーレン長崎に2対0で勝ちました。大喜びです。これで勝ち点9で
す。同日、松本山雅FCも強豪町田ゼルビアに勝ちました。県内の
両チームが競り合って勝ち抜くことは、うれしい限りです。これで、
7月に長野市で開催される信州ダービーが、いよいよ楽しみになり
ました。

 5月29日には、南長野運動公園総合球技場で宮崎のホンダロッ
クSCと対戦。雨の中、1対1で引き分け、勝ち点1を獲得しまし
た。パルセイロが、後半30分に先制し、これで勝ったかと思いま
したが、ロスタイムでまさかの失点。悔しい引き分けでした。